脂質

【脂質】
・脂質は皮下脂肪や内臓脂肪、血中脂肪として蓄えられる。(まとめて通称:体脂肪)

・脂質は肥満や生活習慣病に繋がるが、ホルモンや細胞膜の材料でもあり、適量は必要。

・人体の構成(水分除く)をみると、タンパク質約53%、脂質約43%、糖約4%。水分を含むと、カルシウム等の無機質約5%、脂肪15%、タンパク質20%、水分60%。構成だけみても脂質の重要性がわかる。また、体内のコレステロールの約25%は脳に集中しているともいわれている。  

・脂質は単純脂質、複合脂質、誘導脂質の3つに分類される。単純脂質=中性脂肪、複合脂質=リン脂質・糖脂質、誘導脂質=コレステロール・脂肪酸

【脂質ー単純脂質】
・食物に最も多く含まれているのは中性脂肪。体内に取り込まれた中性脂肪は脂肪酸に分解され、余剰分は体脂肪となる。

【脂質ー複合脂質】
・複合脂肪は水に溶ける性質があり、血液内で脂質などを運ぶリポタンパク質の材料になる。

【脂質ー誘導脂質】
・誘導脂質は単純脂質や複合脂質の分解により生じる脂質。主な誘導脂質は脂肪酸とコレステロール。脂肪酸はエネルギー源や細胞膜の材料。コレステロールは筋肉の成長に使われるテストステロンなどのホルモンやビタミンDの材料になる。

【脂肪酸】
・脂肪酸は炭素、水素、酸素の分子が結合して構成され、炭素の数によって分類される。炭素数が6以下なら単鎖脂肪酸、8~10なら中鎖脂肪酸、12以上なら長鎖脂肪酸と呼ぶ。

・炭素の結合状態(二重結合の有無)によって、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に区別できる。飽和脂肪酸は二重結合がなく、不飽和脂肪酸は二重結合がある。
 
・二重結合が一つの場合は一価不飽和脂肪酸、2個以上は多価不飽和脂肪酸と呼ぶ。また、端から数えて9つめに二重結合があるものをオメガ9と呼ぶ。(3番目ならオメガ3)

・二重結合がない飽和脂肪酸は血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加し、動脈硬化性疾患や心筋梗塞のリスクが増加するとされる。バターやラードなどの動物性脂肪に多く含まれる。 

・逆に不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らす作用があり、植物性油や魚油に多く含まれる。

・オメガ3はアマニ油やエゴマ油や青魚に、オメガ6はひまわり油やごま油に多く含まれる。
・優先順位は①オメガ3系 ②一価不飽和脂肪酸 ③オメガ6系 ④飽和脂肪酸

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