統合失調症の休息と活動のバランス

統合失調症を発症すると、人によりますが、しばらく動けない状態になります。そこでは、休息をとることが回復するために必要なことの一つだと思います。かといって、その後まったく活動しないと回復は難しいとも思います。私は統合失調症の当事者であり、医学的な知識はありませんが、実体験を通して、統合失調症の休息と活動についてお話します。

休息と活動を見直したほうが良いかもしれない人

統合失調症を抱えている方を見ていると、無理して活動する癖がある人か、諦めて何もしない人に分かれてしまっているように感じます。どちらの場合も休息と活動のバランスを見直すことで、改善するかもしれません。

無理する癖がある人の場合

無理する癖がある人は、休息をしっかりとることが必要だと思います。仕事などをやめるという意味ではなく、例えば休日は休息したほうが良いといった意味です。きちんと休息が取れていれば、仕事も長く続けやすいと思います。うまく休むことで、無理せず活動できると思います。

諦めて何もしない人の場合

逆に、諦めて何もしない人の場合は、諦めて正解なときと、諦めすぎているときがあると思います。
私の場合、発症から2年ぐらいは、神経が過敏で、ほぼ何もできない状態でした。そのような状態のときは、諦めて何もしないことが正解だったと思います。
回復してきて、少し活動できるようになったのが、3年目以降だったと思います。医師や看護師の方に無理をしないでと言われ続けていたことが原因かもしれませんが、3年ほど経ったときも、家でゲームをしているか、ツテがあったので少し仕事をしているかといった状態でした。私は、そのときは回復してきているにも関わらず、諦めて何もしないという状態を続けてしまっていました。今では少し後悔しています。
ゲームを長時間できるなら、次のステップに移ってよいと思います。仕事をするまでハードルを上げなくても、ジムに通うなどするとよいと思います。

休息と活動のバランスをとる

統合失調症の患者であるか否かに関わらず、自分の好きなこと、かつ、できることを選んで続けるのが良いと思います。
自分のやりたいことが強すぎて、できることの範疇を超えてしまうと、無理しているということになってしまいます。
自分のできることを過小評価しすぎも、一度の人生にとって良くないと思います。特に、統合失調症を発症すると「焦るな」や「無理するな」とネットでも医者や看護師にも何度も言われます。これは時期によっては正しいのですが、統合失調症を発症して3年以上経っていて再発していなければ、多少疲れてもいいから新しいことに挑戦してみることは全然ありだと個人的には思います。特に筋トレするのが大変おすすめです。運動については、こちらを参照してください。
結局、休息と活動のバランスを取れるのは、本人だけです。誰かに指示されてやるのではありません。自分の中でできることを測定しつつ、やりたいことをやってみる。できそうになかったらやめるか縮小して続け、できるなら続けられるようにバランスを取る、といったイメージです。

休息と活動の境目

オンオフやワークライフバランスと言われますが、ここでは自分がリラックスできている状態を休息、そうでない状態を活動とします。そう定義すると、仕事をすることもリラックスできているならば休息に入りますし、逆に、いくら家でゲームをしていてもリラックスできていないなら、活動になってしまいます。
運動(特に筋トレ)をすると、運動中は活動的ですが、運動後、家に帰るととてもリラックスできていることを感じます。体を使えば、休息しやすい状態に持っていけるということです。
自分が今どちらの状態にあるか自覚し、休息の範囲を広げていけば、何をしていてもリラックスできているということも可能かもしれません。もちろん、刺激的な活動も悪いことではないと思います。ただ、刺激がずっとあると疲れがとれなくなり、また精神疾患にかかってしまう可能性が上がってしまいます。その辺りのバランスのとり方は個々人の気質などにあると思います。
自分の調子を観察しながら、休息と活動のバランスを意識的にとることは重要だと思います。

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