統合失調症発症前・発症時の体験と後から思うこと

この記事では私が統合失調症を発症する前・発症時の体験をお話しつつ、後で振り返ってみれば、「こうしておいたほうがよかった」や「周りの人にこうしてほしかった」と思うことなどをお話しようと思います。

発症前

私が統合失調症を発症したのは、新卒1年目の社会人で、研修が終わって部署に配属されて数ヶ月経った頃でした。平日の朝は9時に出社して、夜は9時に帰り、土日出勤もありました。仕事が好きだったので、少し疲れはしていましたが、楽しくやっていました。ただ、自分にとってはハードワークだったかなと後から思います。

また、発症したとき一人暮らしを始めて数ヶ月経った頃でした。一人暮らしの雑務も決して嫌いではなく、楽しくやっていたと思います。ただ、慣れないことだらけだったので、少し疲れていたと思います。

発症時の話から少しずれますが、発症する1年前にうつっぽくなった時期があります。当時、大学院の研究がうまくいっていなかったのが大きな理由だと思います。
うつっぽくなった瞬間は今でも覚えています。ある企業でインターンとして働いていたのですが、その企業での打ち合わせの後、マックでパソコンを立ち上げようとしたところ、壊れて動きませんでした。その瞬間、研究もできない、インターンもできない、もう何もできないと感じ、うつっぽくなりました。実際は、パソコンからデータだけ取り出して、買い換えればいいだけです。でも、もう全てが終わったかのような感覚になりました。
そのような状態になったので、インターンをやめることを企業に連絡したところ、お世話になっていた社員の方と話すことになりました。うつっぽくなってしまったと状況を説明すると、色々アドバイスを頂いたと思うのですが、特に印象に残ったのが、「気をつけないとまた(うつに)なるよ」と言われたことです。また、別の社員の方には「遊びを覚えたほうがいいかもね」と言われました。これらの忠告を聞かず、社会人になっても遊びを覚えず、仕事ばかりして、案の定、うつどころか、統合失調症にかかってしまいました。社員の方々のアドバイスを聞いて実行していればよかったと今では思います。

発症前について後から思うこと

結局、私の場合、発症の原因と考えられるのは、ハードワークや初めての一人暮らしなどで脳を稼働しすぎたことだと思います。リフレッシュができていませんでした。医学的な根拠はありませんが、統合失調症の予防に一番良さそうなのは、楽しく運動することと思っています。また、ハードワークをしないことも大切だと思います。

発症時

おそらく発症したであろう瞬間を覚えています。仕事が終わって会社から帰ったあと、脳がドロっとした感覚がした瞬間です。その直後、何かおかしいと感じ、その感覚を治そうとして、外に出てランニングしたのを覚えています。時既に遅し、効果はありませんでした。

発症直前も会社やプライベートでも変に疑う傾向がありました。少し、言動がおかしかったと思います。しかし、それがまさか病気の前兆だと思いもしませんでした。(私は入院するまで統合失調症という病気さえも知りませんでした)

発症直後も、会社に殺されると思い込んでしまい、いろいろなところに逃げ込んでいました。最終的には、実家に逃げ帰りました。
しかし、家族も統合失調症だとは気づかず、なんか一時的に変なことを言っている程度にしか思われていなかったと思います。私のほうは、妄想がどんどん広がり、「外では戦争が起こっている」や「自分は神に近い」などありもしないことが頭の中をぐるぐるしていました。夜もほぼ眠れていなかったと思います。また、母が止めてくれてよかったのですが、自殺未遂もしました。「自分が今死ねば神になれる」といった妄想でベランダから飛び降りようとしました。
結局、実家に帰ってから10日くらい経った後だと思うのですが、「自分の頭がおかしいことを証明するために病院に行きたい」といったようなことを家族に言って、家族に付き添ってもらって近くの大学病院に行きました。
そして、即入院が決まりました。

発症時について後から思うこと

統合失調症は早期発見早期治療が大切と言われています。そのために、予め統合失調症に関して知っていることが大切だと思います。がんや糖尿病といった病気についてはなんとなく存在を知っていますが、精神疾患についても同様に知っていると、精神疾患の早期発見につながると思います。
今では、高校などで統合失調症などの精神疾患に関する教育をするようになっているようで、とても良い傾向だと思います。
統合失調症はかかる確率も100人に1人で低くなく、治療が遅れるほど長引く病気なので、誰もが知っていたほうが良い病気だと思います。

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