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ドルセーのフィロソフィー

D'ORSAYというフレグランスメゾンをご存知でしょうか。

読みは「ドルセー」、日本では東京青山に店舗を構えるのみですがなんとも変態的で良いところです。

香りものに脳汁が出るタイプの人であれば一度は足を運び店員さんからお話を伺ってみて頂きたい。


私自身香水酔いしやすく、外資系ハイブランドなどのアイコニック的な意味合いを持つ香水は「香水くさい」と感じてしまいますが、ドルセーの香水は“香りを主張する”のではなく“オーラを纏う”ように香ります。

その分香り方はやさしめですが、それが心地いい。パーソナルスペースに入る人にだけ香れば良いのです(個人的に)。


さらに、ムエットに付けた時と肌に乗せた時で香り方が違うこと、付ける人によって香りが全然変わることもドルセーの特徴に感じます。

それが楽しい。楽しくて仕方ない。

スキンタイプや体温の影響を受けやすいのでしょうか。
なぜかその人のイメージに合う香りが1番良い香り方をするのです。

自分のアイデンティティを表現してくれる相棒のような存在に思えてしまって、愛着が湧いてしまう……

ぜひ2人以上で店舗へ行ってみて欲しい。
比べてみると違いがわかり、真価を感じることができるでしょう。


近頃日本でも香水をつける人が増えてきて、自己表現のひとつとして確立しつつあると感じます。

“自分らしさ”を纏うにあたって、アイコンとして纏って人にわからせる方法を選ぶ人もいるでしょうし、滲み出る内面性を感じさせる方法を選ぶ人もいるでしょう。
ドルセーは後者なのだと思います。

わかって欲しいけど、わかったつもりにならないで欲しい。
そんなわがままな自己表現に応えてくれるもの。

ただ個性をスパイスに。
私だけのアイデンティティを、フィロソフィーを、ひっそりと届ける手段にドルセーを。

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