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醍醐大は四萬を切らなかった理由を説明するべきか

【醍醐ワールド】

 1月10日に「鳳凰位決定戦」の生放送を見ていたら、コメント欄にやたらと「醍醐大」の名前が書きこまれていた。
 どういう背景で何をイジっているのかも分からなかったが、気になって「X」で検索してみたら、どうも1月8日の「大和証券Mリーグ」で何かあったらしい。
 第2試合のオーラス。画像の局面で醍醐プロはドラの四萬を勝負せず、打とした。

 この画面では分からないが、上家の日向藍子プロは直前に勝又健志プロが切った七萬をポンして八萬を切っている。勝又は日向より先に2ピンをポンしている。
 醍醐はハネ満をツモればトップ。満貫をツモれば2着になれる。この手に中を持ってきてリーチを掛けてツモればハネ満になる。中がこなくても裏ドラがのったり赤5ソーがくればハネ満だ。
 また、ラス目の佐々木寿人プロと大きく離れており、仮に日向に18,000点を放銃したとしても、すぐにラスに落ちるわけではない。
 だから「ドラの四萬を勝負してくれ」という視聴者の声もあったのだと思うが、醍醐は1枚切れの中を切った。
 その後、1ピンツモ切りを挟んで8ソーをツモってイーシャンテン。さらに上家から出た2ソーをチーして四萬タンキ待ちのテンパイを取った。

 そして最後のツモで9ソーをツモってしまったのである。

 めっちゃくちゃ結果論で言うと、最初のドラを掴んだタイミングで打中としておき、次に8ソーをツモって打中。2ソーをチーしてドラの四萬を勝負しておけば、9ソーで満貫をツモっていた。

 これを醍醐に求めるのは酷で、ツモが1回しかない状態で四萬を切るぐらいなら最初から勝負するだろう。そうするとカン8ソーをツモって25ソー待ちメンホンのリーチになるので、結局はアガれていない。

 そういうの含めてすべて結果論なのだが、視聴者の中には「その結果に影響されて」何か言う人も必ず存在する。もちろん、結果関係なく、四萬をツモ切らなかった時点で「切るべき」と思った人もいただろう。
 私はリアルタイムで視聴できなかったので、どういう意見があったかは知らないのだが、醍醐がわざわざ以下のnoteを書いたということは、批判なり意見があったのだと思う。

 この記事にはかなり丁寧に解説がされていて、読者のリアクションも紳士的なものが多かった。
 リアルタイムで発せられた言葉は見ていないが、私が見ることができたこの段階では、麻雀界においては珍しく、まともな批判と議論が行われていると感じた。
 それは醍醐に誠意があって、ちゃんと解説したからだと思う。

 「将棋とかだと、一手が長いし2人しかいないので、思考をかなり適切に解説してもらえると思うんですよ。でも、麻雀って、スピードが速い上に4人いて、解説者も拾い切れない部分が多いと思うんです。だから僕は、いつも検討配信して、できるだけ細かく話すようにしているんですよね」

 醍醐本人が語ってくれたように、醍醐の誠実さによって、健全な競技麻雀ワールドが形成されている。
 これはとても良いことだと思うのだが、私はちょっとだけ怖い。

【欲しがるファンたち】

 醍醐とファンのやり取りは、めちゃくちゃ健全なのであるが、でも、中には少し「厚かましい人」も見受けられた。
 それが怖いと感じたのだ。

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