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若手プロに知ってもらいたいこと プロ雀士はSNSで反撃してもいいか

【ネガティヴ意見はスルー推奨】

 SNSで一般の方からネガティヴなことを言われた際、プロ雀士は言い返して良いかどうか。
 良いか悪いかで言うと「悪い」と思います。というか、プロ雀士にとって「損」だと思います。
 野球でもサッカーでも、ほとんどの業界で、ファンから何か言われて返信するプロ選手はいません。リスクとリターンを比較した場合「リスクの方が明らかに大きい」と、業界や選手たちが結論を出しているのでしょう。ま、当たり前ですよね。
 ただ、プロ麻雀業界はそこまで安定した大きな世界ではありません。ファンをSNS上で無視していても、勝手にメディアやオーナー企業が宣伝してくれて客が入り、成功すれば数億円のギャラが入るという世界ではないのです。
 だからプロ雀士たちはSNSでのファンとのつながりを大切にしているのでしょう。
 したがって、現時点では、プロ雀士はポジティブな発言にのみリアクションするのがベターだと思います。
 
 大切なのは対応を統一することです。「ネガティヴなものは常にスルー」であれば「この人はそういうスタンスなんだな」で済みますが「おおむねスルーだけど、たまに反撃」だと「自分の気分によって反撃するけど、都合の悪いことは無視する」という風に見られてナメられたり、イジられたりするようになります。

【言論の自由と責任】

 でも「俺は言い返したいんだ」という人もいるでしょう。まあ、それは個々人の自由です。ただし、結果に対しての責任は自分でとらなければなりません。
 たとえば、SNSでファンと口論みたいになっているのをテレビ局の人が見て「危なそうだから、次のキャスティングから外そう」と思うかもしれません。口論するのも自由ですが、テレビ局にもリスク回避の自由があります。
 ファンの方も同じです。好きなことを好きなように言う自由はあります。でも、言われた方にも自由がありますから、それは覚悟しなければなりません。自分が応援しているつもりの人から塩対応されるかもしれません。酷いことを言い過ぎた場合は告訴される可能性だってあります。
 「ネット上だから誹謗中傷しても良いと思った」というのは通りません。それは「学校の中だから殴っても傷害罪にならず、イジメで済むと思った」と言うのと変わらないのです。
 
 ここまで読んで「お前が言うな」「お前やってるやんけ」と思っている人が多いと思います。私は常にネガティヴな意見に対して反論しまくっている姿を皆さんにお見せしているからです。
 あまり言い訳したくはないのですが、私も広報部長になる前はスルーしていたんですよ。基本的には。

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