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【無料記事】男子プロ最強新世代はアカンかも?(文・黒木真生)

 前回「男子プロも頑張らねばヤバいかも?」というのを書いた。女性プロの大会が素晴らしかったから、男性プロたちに「負けるなよ」というつもりで書いたが、今は「ヤバいかも?」から「アカンやろこれ」に変わっている。


 この原稿を書いている時点(8月24日午前10時)で、選手たちからの最強戦関連のツイートが、岡崎涼太プロによる、カネポンに対する苦情の1件のみ。

 で、ウヒョ助さんがいつものように盛り上げようと少しずつイジってくれている。でも無風。まだ何も起こっていない。


 私のこのnoteは百歩譲って有料(今回は無料)だからまあ見なくてもいい。しかし、Twitterは完全無料の宣伝ツールである。
 ほかにもFacebookとかInstagramとかもあるけど、たぶんというか絶対、そっちもやっていないだろう。

 なんでやねんと。

 ずーっと麻雀プロやってきて、やっとのことで這い上がってきて、もうすぐ日の目を見るかもしれんというこの時期に何しとんねんと。
 はしゃぎすぎるのも気持ち悪いとは思うし、実際のところ、麻雀を打つだけなんだから、別にTwitterなんかやらんでも成立はする。
 勝てばファイナルに出られるし、そこで良い試合をすれば「こいつうまいな」とは思われる。

 でも、それで終わり。永遠に勝ち続けるという、麻雀においては不可能に近いことをしない限り、近いうちに表舞台からはドロップアウトすることになる。もしくは、たまたま、麻雀の内容が評価されて人気が出て、何かしらんけど最強戦に毎回呼ばれるなー、という風になるしかないのである。

可哀想だがたぶん三浦智博プロは呼ばれない

 皆さんは「男子プロ超技能バトル」で「あと一歩」で優勝を逃した三浦智博(みうらともひろ)プロのことは覚えているだろうか?

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 暗刻の5ピンさえ切っていれば七対子をアガって優勝だった。つまり、とても惜しかった。
 しかし、これは私の予想だが、彼は11月14日の「ザ・リベンジ」には呼ばれないだろう。
 最悪の場合、来年の最強戦に出られないかもしれない。
 三浦プロはかなりの成績を残した。
 2020年に荒正義プロの推薦で予選に出て勝ちあがって本戦でも優勝して、ファイナルまで行った。そして今年もオーラスまでファイナル行きのチケットは握りしめていた。
 最後の最後に手放してしまった。
 でも、その人に「プラスアルファ」があれば、チケットは再発行される可能性がある。
 なければ終わりである。

 前回のnoteに、以下のことを書いた。


 ただ、麻雀の世界は、負けた人たちが「不要」となる世界であってはならないと私は思う。
 そちらへ向かった瞬間、この世界の崩壊が始まる。麻雀は、数字的な結果重視主義と相性が悪すぎるのである。
 もちろん、誰にも正解が分からないゲームなのだから、結果を重視し、結果を残した人が称えられる世界でなくてはならない。そんなのは当たり前だ。
 だが「数字」が残せなかった選手を無条件に切り捨てるようなやり方だけはしてはならないと思う。

 そこだけは、カネポンは理解してくれている。彼も麻雀打ちで、麻雀を理解しているからだ。
 だから「最強戦」は、最下位は来年出られないとか、勝てば無条件に来年出られる、というやり方はしない。
 今大会が盛り上がったのは、負けた選手たちのおかげでもある。
 だからまた彼女たちに何らかのチャンスがあれば良いなとは思うが、ただ、勘違いはしないでほしい。
 「負け=不要」ではないのだが「面白くない=不要」にはなり得る。それと「力不足=今のところ不要」と判断されるだろう。
 別の意味での残酷さがなければ緊張感のない「おままごと遊び」になってしまう。


 逆に言えば、数字だけの世界なら、三浦プロはまた出られる資格があるかもしれない。
 でも、たぶん現状のままだと「不要」とされてしまう。
 個人的には、私は三浦プロが好きだし、三浦プロの麻雀も好きである。彼がどれだけ努力してきたかも知っている。最初会った時は「弱いなー」だったのが、数カ月で「急に強くなったなー」と思ったからよく覚えている。
 だから彼がファイナルまで行ったのはとても嬉しかった。でも、今年の「男子プロ超技能バトル」の決勝で勝てなかった時「君の場合は絶対に5ピンを切って勝たないとアカンやろ」とは思った。

 こんだけのことやってのけて、しかも実力がある人でもこうなるよ、ということなのだ。

 もちろん、麻雀プロ全員が表舞台で活躍したいと思っているとは限らない。
 しかし、それって。ただの出たがりの素人さんと変わらなくないだろうか?
 素人さんは人前に出るのが仕事ではない。でも、何かのきっかけで「出てください」と頼まれて「わかりました」と出る。これって「遊び」である。出たくなければ出ないし、出たいから出るのだから、遊びだ。
 プロは「出たくなくても出ざるをえない」というケースもある。サラリーマンが行きたくない取引先に行くのと同じだ。
 あるいは、最強戦の場合だと、賞金300万円が魅力で、それがほしいだけという可能性もある。
 それならそれで、それだけを狙って頑張っていただきたい。
 それはもう、こういうシステムを作ってしまった主催者の判断が悪かったということになる。私が最初に主張したように「ちゃんとこちらでチョイスしていれば、そうはならなかった」という「反省」が行われ、しばらくは「成績上位者から無条件に選ぶのはやめよう」ということになる。
 
 本当は、このタイミングで出場プロたちの「通り名」を発表しようと思っていたが、その「種まき」をする前に、畑が耕されていなかったので、急遽原稿の内容を変更した。
 そして私はこれから出かけねばならない(笑)。
 今回は内容が内容なのと、尻切れトンボなので、全編無料とさせていただく。続きはきっちりお代をいただくのでご心配には及ばない。

 さて、ウヒョ助さんのTwitterはおろか、そもそもネットも何も見ていなさそうな選手たちに私のnoteは届かないと思うが、これからどうなるだろう?

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