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【無料記事】選ばれなかった女⑥プロ雀士を展覧会で出したい理由【飯盛裕美子】

この企画を多くの新人麻雀プロの方に届け、共感したり参加して貰うにはどうしたらよいのかと、色々と考えていたら迷宮入りしてしまった。頭がこんがらがった私は恩師パルコキノシタさんに再び相談を持ちかけた。

「麻雀ってサブカルチャーですよね?考え始めると、メインカルチャーとポップカルチャーの違いもわからなくなってきて…お手隙で構いませんので教えてください(´;ω;`)」

「おちつけ」

我ながら唐突な質問である。
この相談をした理由、それは「展覧会ってそもそもなに?どんなことをやるの?」という説明をnoteで公開したかったから(?)である。とりあえず最後まで読んで頂けると意味がおわかりになると思います。

当企画「選ばれなかった女たち」の最終的アウトプットは「展覧会(写真展)を行う事」である。

有名な作家の作品を見に行くのが好き!という方は麻雀界にもたくさんいらっしゃると思う。私も昨年アンディウォーホルを見に京都に行ったし、山梨にあるキースヘリング美術館は本当に最高だった!そういった有名な作家の展覧会は、大概は大きな美術館で行われる。
だが個人が行っているものや、規模の小さなものはどうだろうか?つまり私がやろうとしている展覧会について、イメージの湧かない方が大半であるような気がするのでご紹介したい。

個人の展覧会は、およそ「ギャラリー」と呼ばれる施設で行われる。
ギャラリーというのは結構たくさんあって、東京の銀座周辺だけでも100店舗近くあるらしい。

一般的には決められた期間ギャラリーをレンタルし(部屋というか空間をレンタルする)、作品を壁に設置するとか、キャンバスを置いて設置するとか、立体作品であればテーブルを持ってきてその上に設置するとか、そうやって展示してお客様にお披露目するのが【展覧会】である。絵画、写真、陶器、アクセサリー、洋服など様々である。そこでは作品の販売が行われていることもある。展覧会の会期が終了すると作品が購入者に届けられる。

ギャラリーの個性も様々で、高級感のあるギャラリーもあれば、ペンキで真っ白く塗られた屋根裏部屋のようなギャラリーもある。ギャラリーの価格や、展示したい作品にマッチするかどうかでギャラリーを選ぶ。

※有名なギャラリーの例
新宿眼科画廊

デザインフェスタギャラリー

会期の初日には「オープニングパーティ」や「レセプションパーティー」が行われる事が多い。私の母校では100%行われていた。

まあ平たく言えば「展覧会開催おめでとうパーティー」である。軽食やドリンクが用意され、それをつまみながら作品について語り合う。基本的には主催者が用意し、作家やお客様にも自由に楽しんでいただくような、立食形式になる。展覧会に関わる人が全員毎日ギャラリーにいることは難しいので【オープニングパーティだけは全員あつまろうね】とやるのである。
もちろん「選ばれなかった女たち」の展覧会が開催された暁には「レセプションパーティー」を行い、金本編集長と黒木さんをご招待し、参加してくださったプロにも集まっていただきたいし、企画を応援してくださる麻雀プロの方々や、麻雀ファンの皆様にもぜひいらしていただきたい。ギャラリーは基本入場無料で、年齢制限も無い。

ギャラリーでの展覧会は、作家(今回は麻雀プロ)とお客様が直接交流できるのも良い点である。
この作品(今回は麻雀プロの特集)はどんな考えで作られたのか?作品をどんな風に見てもらいたいのか、作品の意図を直接お客様へ伝える事ができるし、お客様も作家自身に尋ねる事ができる。コミュニケーションをとることで、作品に対して理解が深まるのである。これが展覧会の醍醐味と言える。

ここまでで、展覧会ってなに?を大体お分かりいただけたかと思う。
私がなぜ展覧会を行おうと思ったのかについても触れさせていただきたい。
私は20歳の時に創形美術学校という「アートとデザインの専門学校」に入学し、美術やデザインについて学んだ。そこで担任として面倒を見てくださっていたのがパルコキノシタさんである。

当時、同級生7人くらい集まって、お金を出し合って高円寺のギャラリーを借りて展覧会をしたことがある。お金のない美術学生が集まって展覧会をやるのはよくあることで、青春(アオハル)的な思い出でもある。

作品を作ったらとにかく展覧会で展示する!講評!作品のプレゼン!という事を学生時代に散々やってきていたので【作品は完成したら展覧会に出す‼️】この発想が無意識に根付いていたのである。これが私が展覧会をやる理由である。

余談ではあるがこの学生時代にアニメ「アカギ」に出会い、急速に麻雀にのめり込んだ。それが私の麻雀のルーツである。

なんやかんやで、私は無意識にも自分のルーツを遡るようにしてこの企画を考えていたのである。ただ、「展覧会の説明だけのnoteなんかつまんなくない?もっと為になるような話も入れた方がよくない?」
と考え始めたが最後、記事の冒頭に繋がるのである…

「パルコさん、メインカルチャーとサブカルチャーとポップカルチャーの違いについて教えてください(´;ω;`)」

「メインカルチャーってのは歌舞伎や落語、相撲とか伝統のある文化よ。サブカルチャーはその対義語」

「クラシック音楽もメインカルチャーですよね?」

「そうだね。サブカルってのは中野ブロードウェイみたいな、知る人ぞ知るって感じ。ポップカルチャーっていうのは今流行っているもの」

「芸術新潮はメインカルチャーで、少年ジャンプはポップカルチャーで、ガロはサブカルチャー、かな」
※パルコキノシタさんはガロの漫画家である

「なるほど、すごくわかりやすいです」

「ただ人によって意見が異なるものもあるよねえ」

「将棋はどうですか?」

「藤井聡太さんが優勝したらNHKが報道するんだから、サブカルチャーではないよ」

「なるほど。オセロはどうでしょうか?世界的なゲームだからメインカルチャーですか?」

「オセロも世界的にはまあまあメインだけど、日本の中で将棋に比べたらマイナーかもね」

「人によって意見が異なる、とは例えばこういうことを言うわけですねえ。中国の方にとって麻雀はメインカルチャーかもしれないけど、日本人にとってはサブカルチャーなのかも」

「たしかに。あと表現に序列はないよ」

「そうですね。序列が無いという視点はとても重要に感じます」

「例えば日本舞踊、現代ダンス、社交ダンス、ブレイクダンス、1番は決められない。立体だと彫刻や陶芸はメインカルチャーでも、プラモやガレージキットはサブカルチャーかもね」

「例を挙げられるとめちゃくちゃわかりやすいですね」

「ぽんのみちって知ってる?」

「最近めちゃくちゃ話題になってるやつですね!なかよしで連載されててアニメ化した作品ですね」

「かなり話題になるけど同時に批判も来てるはずコンプラ的に、でもやる。麻雀からダークなイメージがかなり払拭されたかも」

「そうか〜!私は長く麻雀を続けていたせいか、一般の人たちからみてなかよしで連載されるというのがどういうことか、よくわからなくなってました💦」

「なかよしのコア読者層は8歳よ。オマセさんが読む」

「なかよしで麻雀を知って、麻雀プロをネットで見かけることがあるとしたらほぼほぼMリーガーがヒットするはずなので、Vシネマのような世界観はもう出てこないのかもしれませんね」

「麻雀がアニメで流行ったら、サブカルチャーからポップカルチャーに変わるかもね」

半ば行き当たりばったりではじまった「麻雀の文化的な位置付け」についての話は、予想を超えた展開となった。
やっぱり私も、麻雀にどっぷり浸かってしまっているため「一般の人や世間から麻雀がどのように見られているのか」を完全に見失っていたように思う。そして今まさに何かが変わろうとしているのかもしれない。

じゃあ、それがわかった所でどうするのか?麻雀はメインカルチャーを目指すのか?サブカルチャーの王になるのか?Mリーグ発足をキッカケに、大きく変わってきた麻雀界がこれからさらに変化していくとどんな世界になっていくのか。
ほんの少しだけ、ほんとうにごくごく僅かであっても、その一端を担うのが麻雀プロであると私は思っている。

***

当企画「選ばれなかった女たち」に参加してくださる女流麻雀プロを募集します。

概要: プロのカメラマンとデザイナーと力を合わせ「選ばれなかったけど、私にはこんな魅力があります!」を伝える自主制作自己PR特集を作成し、近代麻雀noteで発表する。全てのnote発表後、写真展を行う。企画の全過程を近代麻雀noteで公開。撮影以外にも、企画を盛り上げるために何かやるかもしれません。

応募資格: 近代麻雀新人女流プロ2024に参加していない女性麻雀プロ。入会から5年以内の方。団体は問いません。

応募条件: 制作費2万円のご負担と、当企画に積極的に協力してくださる事。

応募方法: 飯盛裕美子のX のDMへ「選ばれなかった女たち参加希望」と連絡ください。【こちらです】

定員:5名(残り4名)

応募期間:2月24日

どんな人に応募してほしいか:麻雀に情熱を持っている方、麻雀プロの活動に情熱を持っている方。自分の事を広めたいけど、やり方がわからないでいた方。自分のやりたいことに確固たる信念を持つ方。

私と一緒にバチバチにカッコいい熱意の伝わる特集を作りましょう。ご連絡お待ちしております。

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