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プロ雀士超技巧伝・堀慎吾②仲林のリーチに無筋連打して字牌止め(文・須田良規)

どうも、堀慎吾研究家の日本プロ麻雀協会須田良規です。

前回の記事からの興奮も醒めやらぬまま、また堀ぽよが妙なことをしてました。

2023年8月14日(月)A1リーグ第5節B卓の対局。

9sポン

南2局トップ目の親番で、まず対面仲林圭から9sポン。
ここから4m6mと切って、白ポンドラ中単騎構想の仕掛けですね。

チー456m、チー678m

その4m6mをチー456m、チー678mと下家の矢島亨が仕掛けました。

二人とも遠い鳴きに見えますが、双方仕掛けての高打点狙いは通常運転。
これは面食らわずについてきてください。黒沢さんとは冥王星くらい麻雀が離れていますね。

この同巡に、西家仲林がテンパイ。

ひとつ右手を引いて、考えます。

ドラなし愚形のカン3sだが、南家矢島はマンズ仕掛けの2フーロ、まだ4p6pと切った瞬間。
東家堀は9sポンして4m6mと染め手でもない手、バック気味か。
5sが自分から3枚見え、待ちは悪くないかもな──。
今19900点持ち3着目で、トップ目堀と2着目矢島は向かってこれないだろう。
足止めも込みで、リーチだ──。

仲林の思考としては、おおよそこういうところでしょう。

そしてそのリーチにやはりみんな安全牌を並べてはいたのですが──、

堀の手が止まります。

9sポンしているのでドラの中を切っても形式テンパイの形。取る意味はありませんよね。
また堀はトップ目、仲林のリーチに打ちたいわけでもありません。
しかし今ある現物は4sしかなく、4sを抜くか、それからションパイですが白のトイツ落としをするか、
普通選択できることと言えばそれくらいになりますよね。

ここからです。変なのは。

まずは7pプッシュ。通ってません。

次にツモ3mで6pプッシュ。
切りやすい理由は今4pの4枚目が見えたくらいでしょうか。

ツモ8m
打3m

ツモ8mで、3mプッシュ。

ツモ4mで、8mプッシュ。

いつオリるんだよ堀くん!!!!!

ここで場に1枚切れの北を持ってきました。
堀はやっと止まって──、

4sを抜きました。
あとは一所懸命オリるだけですね。

4p4枚見えてますし、3pアンコ落としとか白トイツ落としとか、とっととすればよかったじゃないですか。
大体仲林はカン3sだし、場一の北でやめるとか、わけわかんないじゃないですか、ねえ?
読みも今回ばかりはズレてるんじゃないですか?ぽよ~

7mを引きました。

うぉおおい!今度は4mかよ!通ってないよ!さっきは切らんのかい!

ここまでの堀狂気の押しの後、仲林はやっとカン3sをツモり上げました。
ゴットーです。仲林も肝を冷やしたことでしょう。

というか実際何なんですかねこれは。
こういう麻雀って見たことないんですけど、やってるのは堀くんです。
みなさんもここの思考は気になるんじゃないでしょうか。

というわけでいつものように堀くんにLINEです。
長文が来ました。
あまりの量に文字カウントしたら1600文字くらいありました。
こんなLINEもらったことありますか???
本当にありがたいことです。

さて、ここからは僕がその思考を説明する文章になります。
とはいえ人の脳内を理解することはやはり簡単ではありません。
なので非常にマニアックであまり触れたことがないような話になりますが、
興味ある方は読んでいってください。

まず、堀くんが7pプッシュした瞬間から。
堀くんから見えている景色はこうでした。

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