見出し画像

天女の羽衣に縫い目が無いって本当ですか? 05 文・二階堂瑠美

暁は通年いとをかし

 暦の上では春ですが2月はまだまだ寒いですね、というのが例年この時期(2月15日現在)のご挨拶なのですが、今年は本当に春かと思うような気温が続いている2月なのでこのまま春になってほしい姉です。
 こんにちは。今回も読んでくれてありがとう。

 良いことなのか悪いことなのかは分からないけれど、麻雀界隈では日々色々な話題で盛り上がっております。
 麻雀が日本に伝わっておよそ160年。赤牌が導入されてから60年。そこから現在に至るまで日本独自の発展(中国麻雀にはドラもフリテンも無い)をし、相手に放銃させる河の作り方から、牌効率やオカルトデジタル論争など、様々な工夫や戦術が生まれました。

 私が麻雀プロになって24年が経ちますが、オカルトデジタル論争は定期的に話題に上がる良素材ですね。オカルトの定義が曖昧な方もいるようですが、そもそもオカルトというものは「目に見えない、超自然的な力」なので、麻雀という不完全情報ゲームでデジタルやオカルトなどの捉え方をすることに私は違和感を持っています。(もう少し別の表現が出来そうな気もするのですが、まだ固められていないのでいつかまた)
 ともかく、目に見えるものが全てではないし、人は嘘をつくし、海は深いし山は怖いものです。とは言え、東南戦の南3局ともなればそれなりの点棒状況があり、自分の手牌と相談をして最良の選択が出来るように努めるだけですけどね。

 横道に逸れました。話を戻すと、日本に伝わってから160年もの間、遊びやすく、より楽しいものにとルール変更が加えられ、日本にしっかり定着した麻雀。「その魅力は何ですか?」と聞かれることが多いのです。本当に。「麻雀を知らない方、これから始める方に麻雀の魅力を教えて欲しい」と言われるのですが、私的には少し言いづらいことなのです。身も蓋も無いというか。

 箇条書きにすればたくさんの理由を書き出すことが出来ると思うのですが、私が本当に麻雀が面白いと感じる理由は『認知的不協和』にあるのでは無いかと思っているのです。

 聞き覚えの無い方もいると思うので分かりやすく例えると喫煙やパチンコ、恋愛などがよく挙げられています。「煙草には害があるという認識がある、なのに吸ってしまう。それは美味しいと思うからだ又はストレスが解消されるから」という事ですね。そもそも喫煙による害を認知していない、信じていない等の方は当てはまりませんが。
「この台は回らないけど、回らないということは当たれば大きい! 今までの投資も返ってくるに違いない! 熱いリーチが来た! 外れた! けど面白い! まだまだこれからだ!」という心理状態であるとか。パチンコに関しては別の要素も含まれていそうなので難しいところでもありますが。
恋愛については「このヒトは私が居ないとダメなの。家事も手伝ってくれないしお金もないけど、一緒に居ると幸せなの。好きだから!」という感じでしょうか。

ここから先は

1,084字 / 3画像

¥ 150

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?