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女流プロダメンズ日記「亜美の場合」【文・和泉由希子】

すでにご存知の方もいると思うが、亜美はなかなかハードな幼少時代を過ごしてきた。
両親は二人とも自殺で亡くなり、17歳まで養護施設で過ごし、いじめや虐待も当たり前の世界で生きてきた。
だからこそ、今目の前にある幸せを心から大事にできる彼女を、とても愛おしく思う。

詳しくは、本人のnoteを読んで頂こう。

愛情表現の豊かな男だった。
まだ関係が始まる前から、『好きだよ。大好きだよ。遊びじゃないから。ちゃんと付き合いたい。』と、分かりやすい言葉を投げてくれる男だった。
『両親と姉貴が交通事故で死んでしまって。ずっと俺一人だった。』
そういう境遇も、自分と似た物を感じた。
この人なら、と思えた。

付き合い始めて序盤の頃から、『結婚したいね。子供も作ろうよ。』と言われていた。
家庭を知らずに育った亜美にとって、子供を作る事は未知の世界。
それでも彼との子供なら欲しいと思えたし、3人での幸せな家庭を夢見るようになった。

しばらくして、生理が来ない事に気付いた。
その時、亜美はまだ18歳だったが、彼は28歳。
不安はあったが、それでも喜びが勝った。
愛する人との愛する子供。
直接報告したくて、彼を呼び出し、待ち合わせ場所へと急いだ。

最寄駅の改札を出た所で、やけにイチャイチャしているカップルがいる。
よく見たら、というか、よく見なくても彼だった。

え?????

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