見出し画像

私設Mリーグダービー⑪今年も地獄が始まった【平岡陽明】

神田「なんしゅうや」でMリーグコース

東京・神田の居酒屋「なんしゅうや」は風林火山の公式スポンサー。われわれ私設Mリーグダービーのメンバーは、ここでしばしば飲み会を開く。飲み放題の「Mリーグコース」なるコースがあり、大画面でMリーグを観ながら、旨いコース料理と酒を楽しめるからだ。
 
先日も5人で集まって、観戦する機会があった。
15時に初戦メンバー発表があったときから、われわれのテンションはMAX。
 
うちの瑞原
チーム・ガチ水谷の勝又
チーム・デジタル高見の高宮
それに中田というメンツだった。
メタボリック健と、タクシー貴は高見の見物だ。
 
ガチ水谷からLINEがきた。
〈瑞原と勝又の早稲田対決ですね。負けませんよ〉
早稲田出身のガチ水谷の血が騒いでいるらしい。
〈会社を早めに出るんで、18時から0次会できる人いませんか?〉
完全に遠足前の小2のノリである。
 
いつまでも童心を失わない男、タクシー貴ちゃんがこれに応じた。
〈17時半に来れないの?〉
 
19時から「なんしゅうや」で飲み始める頃には、2人はベロベロだった。
「おねぇさん、角ハイボール2杯!」
ガチ水谷のガチ魂に、さらにガソリンが注ぎ込まれていく。
飲み放題の店で自分の分を2杯ずつ頼むのはルール違反では? 
この人、ほんとにコンプライアンス部に所属しているのだろうか。
 

飲み会の風景を、メタボリック健の後頭部ごしに。(これは本記事とは別日の、なんしゅうやの風景です)



なんしゅうやの壁には、麻雀プロのサインが一杯。Mリーグファンの聖地だ。

私はガチ水谷の酔っぱらいぶりを見て、密かに心配した。
もし勝又が負けたら、ガチ水谷は、なんしゅうやを出禁になるような罵詈雑言を連発するんじゃなかろうか?
 
だがそれは杞憂に終わった。

瑞原が掴む。
また瑞原が掴む。
またまた瑞原が掴む。

終わってみれば……
 

こんなスタッツ、見たことねぇ!

ありえないほどの掴み方っぷりで、瑞原が大マイナスに沈んだ。

美人局

われわれのグループでは、いい手で先制リーチを打ったあと、掴んで放銃を繰り返すことを「美人局」と呼んでいる。思わせぶりないい女(手牌)に惚れてリーチすると、あとで怖いお兄さん(放銃)が出てくるからだ。
 
村上が2年続けてこの災難に遭った際、「この現象を命名しなくては」とみんなで案を出しあって決めた。「局」という字も入っているし、なんとなく麻雀用語っぽい。登録を願う。
ちなみに「瑞原みたいな美人が出てくるなら、美人局でもいい」みたいな感想は受け付けない。
 
瑞原が美人局に遭ったこの日から、うちのチームはどんどん泥沼にハマっていった。
 
チーム平岡
松ヶ瀬隆弥 -13
瑞原明奈  -33
醍醐大   -161
堀慎吾   -94
total    -301
 
わずか1ヶ月で−300。
歴史的大敗を喫した昨年よりも、ひどい逆噴射スタートとなった。

参考資料:昨年のチーム平岡 最終成績
渋川難波 -105
堀慎吾  -124
近藤誠一 -195
魚谷侑未 -355
total -779

今年も終わった。
いや、今年も地獄が始まった……。
 
巷でこの「私設Mリーグダービー」を真似て仲間とやっている、という報告をチラホラ見かけるので、逆噴射スタートしてしまった同志に告げておく。

悟りを開け。

でないと、つらいぞ!
 
ちなみに私は昨年、ボコボコにやられるあいだに悟りを開いたので、300くらいのマイナスでは動じない。なんなら昨年より調子いいな、くらいの気持ちである。

醍醐大の正体

ここから先は

2,363字
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?