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趣味の競技麻雀について【文・田幸浩】

「おれは麻雀のプロだ、麻雀で飯を食っている」



2024年 5月11日 

AM7時
12時開始の対局のため
地元長野を出発した

PM10時
帰路

吐き気を催すような・・・
自身の麻雀の内容を反芻しながら

いつもの様に ぼやき のポストをする



AM2時
自宅にたどり着いても自身に対しての腸は煮えくり返ったままだ
翌日の仕事の為、体を無理にでも休ませようと床に入る

ふとDMがきていることに気づく



「何に悔いているのでしょうか?」


近代麻雀編集長の金本が聞く。

面白い、意地悪な質問だ。

金本は、そういう人間の闇みたいな、人の奥底の真の感情を知るのが好きなのだ。


競技麻雀打ち全員のバイブル

『聖者たち』
文:須田良規

より引用(須田さん 金本さん すいません・・・)


実際は
金本さんとは一度お会いしてご挨拶と世間話をしたことがあるだけ

毎月、近代麻雀を手に取ると優先的に開くページがある

「近代麻雀編集長の本音」

麻雀にどっぷりと浸かりながら‐
妻の機嫌を常に意識
小さな子供がいる家庭を何とか維持し
家庭と麻雀との両立に藻掻いている金本さんには妙にシンパシーを感じていた


大衆向けの文章など書いたこともなく、自信もないが
せっかくいただいたご縁とご依頼
自身の境遇とプロ団体所属者にとってのリーグ戦について
恐れ多くも書かせていただくことにした


自分のこと

田幸 浩(たこう ひろし)
日本プロ麻雀協会 3期後期入会


妻 娘三人 犬♀
女性陣に囲まれ、肩見狭く
地元長野で細々と会社員をして暮らしている

日本プロ麻雀協会に籍だけは置かせていただいて20年
休場もあったりしつつ、地元長野からリーグ戦に通うこと15年以上

他団体のタイトル戦には参加したことがない

今では自団体のリーグ戦のみに参加していて
たまたま成績が良かったこともあり
首の皮一枚、リーグ戦の度に長野から上京している

同じく遠方から、

ー家族に対して申し訳ない、後ろめたい気持ちと共にー

家族を残してリーグ戦の度に上京してくる
同リーグの角谷さん

彼の書いたnoteで最近私のことにも触れていただいたので
こちらも読んでいただけたら幸いである

妻の反応

結婚をする前から麻雀に真剣に取り組んでいる、と伝えていて

「好きなことがあることは良いことじゃん」
「応援しているよ」

と理解はしていただいている

それでも子供が産まれて家庭を持つと・・・
何にも還元がない、リーグ戦の参戦は家族にとって、そして世間にとっては
ー認めたくはないがーどこまでいっても「趣味」の域を出ないのである

例えば、父母参加の子供の行事

「今日父親は東京に麻雀をしに行ったので不参加です」

口が裂けても言えない


対局後の打ち上げこそあれど、東京の誘惑には見向きもせず
反省とストレスの方が多い対局を反芻しながらそそくさと帰路に就いてきた

「あなたは良いよね、いつも東京へ行って好きな事してさ」

「普通の家庭なら許されないよ」

妻とけんかをしたときに良く言われたことだ

これは思いのほかグサリとくる



『おばあちゃん置きざり事件』


祖母が亡くなったとき

翌日の葬儀まで祖母の亡骸が家にいるにも関わらず
夜、次のリーグ戦の調整にと
当たり前のようにフリーに出かけようとしたときは

「おばあちゃんまだ家にいるんだよ!」
「あなたの実のおばあちゃんだよ!」

今では夫婦の笑い話にしているが
あの時は本当にドン引きされた
自分でも「無いわ」と今では思える


子供の反応

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