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新津潔が語る団体代表の仕事論

9月10日に行われる麻雀最強戦2023「男と女のデスゲーム」に登場予定の新津潔プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会代表)に前回意気込みを語っていただいたが、同時に最高位戦という団体の歴史を伺うこともできたのでご紹介する。【文・増田悠理】

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■竹書房が手を引いた後に


最高位戦は竹書房が「麻雀が本当に強いやつは誰だ」というコンセプトで始まったんだよね。
それですぐに最高位戦の一期目のリーグがスタートした。
その時のメンバーには『麻雀放浪記』で有名な阿佐田さん(阿佐田哲也)もいたんだよ。
それでそのリーグ戦の様子は活字の近代麻雀で7~8年かな、連載されていた。
そんな中、様々な事件があったんだけど、詳しい説明は今回は省略させてね。ただ、しばらくすると竹書房は最高位戦の運営は儲からないという理由で、運営から手を引くことになったんだよ。
自分含め「麻雀が好き」で最高位戦を存続させるために残った連中もいたから、最高位戦のリーグを続けたんだ。
当時その中心となって、代表を務めたのが井出さん(井出洋介)だったんだ。

井出洋介

■最高位戦代表の井出洋介


井出さんは東大出身で当時の麻雀プロの中では珍しく、本当にクリーンなイメージがとても強かった。
それに企業からの信頼も厚かったから井出さんの周りにはスポンサーが集まったんだよ。
そのおかげで最高位戦もスポンサーをかなり集められるようになって、リーグ戦を持続することができたんだよね。
最高位戦は今もそうだけど、昔から代表を選挙で決めるという伝統があるんだけど、井出さんの再選を賭けた投票で大きな転機があったんだよね。
井出さんとの選挙の対抗者として出馬していたのが金子(金子正輝)だったんだけど、結果から言うと、井出さんは26:13で再選したのよ。

金子正輝


だけど、井出さん自身は1/3も自分に反対する人々がいたことをかなり重く受け止めて、その後最高位戦を離れて麻将連合を作ったんだよね。

■井出さんが抜けた後、代表を引き受ける

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