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近畿WEIN図鑑 #12 加藤 恵多さん

プロフィール
加藤 恵多(かとう けいた)
1999年生まれ。愛知県瀬戸市出身。                  京都大学医学部人間健康科学科4回生。株式会社Life Coach代表取締役。                  「未来への希望に満ち溢れた学生が集う、最高にアツくて面白いジムを京都に創りたい!!」という想いのもとクラウドファンディングを実施し、学生起業日本一の支援額(3,970,080円)を達成。2021年2月1日に学生限定という新しい形のフィットネスジムSAIL KYOTOを設立し、2.500円/1ヶ月から通えるジムとして、学生にフィットネスを手軽に届けている。

-加藤さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、まず最初に自己紹介をお願いできますでしょうか。

皆さん、はじめまして。加藤恵多(かとう・けいた)と申します。    京都大学医学部人間健康科学科4回生で、昨年にクラウドファンディングでフィットネスジムを立ち上げ運営しています。

もともと、愛知県の瀬戸市という陶器が有名なところ出身で、高校が名古屋にある明和高校に通っていたんですけど、そこでラグビーに出会いました。

僕自身、もともとガリガリだったんですけど、ラグビーを始めて、筋トレをするようになってからどんどん身体が大きくなっていきました。

「身体が変わると人生が変わる」という言葉もあるように、身体が変わったことにより、京都大学にいけそうと思え、実際に京都大学に合格することができました。

僕の人生において、ラグビーや筋トレとの出会いがターニングポイントで、その時の経験を全国の学生に届けていきたいという想いで、フィットネスジムを経営しています。

-ラグビーとの出会いがターニングポイントとのことでしたが、ラグビーに出会うまでに何かスポーツとかはされていたんですか?

小学校から中学まで野球をしていました。野球自体は好きではあったんですけど、良くも悪くも周りから期待されている存在で、その期待に反して自分の実力が伴わず結構苦しい想いをしていました。

なので、正直、部活動に対して全然良いイメージがなかったんですよ。高校に入った時も最初はバレーボール部に入ったんですけど、正直、自分よりうまい人もいっぱいいて楽しめていない状態でした。

そんなときに、ラグビー部が新チームになるタイミングで人数が足りないということで直接お声掛けをいただき、自分自身としてもなんか変りたいと思い始めていたときだったので、バレーボールを辞め、ラグビーにチャレンジすることにしました。

-ラグビーも未経験からチャレンジするということは相当ハードルが高いと思うのですが、その辺りはどうだったんですか?

まず、人数が足りていない状況において、自分を必要としてくれていることにとても喜びを感じていました。

また、ラグビー自体、普通の自分の人生では絶対に関わらないと思っていた部活動なので、なんかレールの上から外れた感覚がすごく心地よくもありました。

その時に感じた心地良さというものが、学生のうちにジムをつくるとか、クラウドファンディングにチャレンジするとか、普通じゃしないようなことをするということに繋がっているのではないかなと感じています。

-実際にラグビーにチャレンジしてみて、最初の方とかはどんな感じだったんですか?

未経験ということで、できなくて当たり前という環境で、そこにハングリー精神を持つことができました。

また、いい意味で期待されていない状況でもあったので、野球をしていた頃のようなプレッシャーを感じずにできたり、あとはやったことのないスポーツだからこそ成長というものをすごい実感することができました。

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-野球をされていたときとは正反対のような環境で打ち込むことができたんですね。野球、バレーボールというスポーツもされてきましたが、ラグビー独自の価値とかって何かお感じになられていますか?

ラグビーは、より成長というものを感じやすいスポーツだと感じています。筋トレをすることで、身体が大きくなったり、体重が増えたり、扱える重量が伸びていき、実際の試合においては、強い相手をタックルで倒せたりと、そういったところで男として強くなることができたと実感しています。

-高校ラグビー部生活において、最も印象に残っているエピソードについて教えていただけますでしょうか。

僕のなかで部活動において、めちゃくちゃ勝ちたいという想いはなくて、どちらかというとラグビーをやっている環境に身を置いている自分が好きでした。

例えば、周りの仲間の存在であったり、10年後とかに自分がラグビーをやっていた経験が必ず何かの糧になっているはずなので、そういったところがやっていて良かったなと思いますね。

仲間と過ごしている時間であったり、将来、過去を振り返った時にいい思い出だったなと思えるように努力することが僕にとって何より重要だと思っています。

-目の前の結果だけでなく、数年後のことまで見据えられているということにとてもすごいなと思ったのですが、そのような考え方を抱かれるようになったきっかけとかはありますか?

もともと、自分自身が結果というよりも過程が好きなタイプで、大学受験においても合格したというよりも、合格するまでにどうやって勉強していたのかとか、そういったところに注目されることの方が自分のなかで心地が良かったんです。

このことを部活動に置き換えても、勝利したとしても勝つ喜びよりも勝つまでのプロセスであったり、部活動を通して最終的に勝つというよりも、部活動を通して仲間とどういったことをするのか、そういったところに帰着した方がより達成感を感じることができます。

-京都大学の医学部に進学されますが、なぜ医学部を志望されたのでしょうか?

医学の道に進みたいとうことは、小学校の頃から思っていました。自分の身内があまり身体が強くなくて、子供ながら創薬の力で治したり、将来そういった環境に身を置いてみたいと漠然ながらも思っていました。

実際に大学で医学の道に進むことができ、医療研究に携われることになったんですけど、ひとつの病気を治すのに10年20年かかったりとか、正直、自分よりもめちゃくちゃレベルの高い人がいるにも関わらず、ひとつの薬の開発までにどうしても時間を要してしまうなかで、自分自身はそこまで時間を割けないという想いが芽生えてしまいました。

-医療研究に対する違和感というものは、いつ頃からお感じになられていたんですか?

1回生の頃からやんわり感じていて、医療の道に進むのかどうしようか悩みつつ、そのなかでもし自分が社会にでるなら就職はしないと決めていました。

起業やフリーランスのような形で自分の力で生きていくのか、研究者として生きていくのかというところが2回生までの悩みで、3回生になってコロナで時間ができたときに深く考えてみたら、起業だったり、自分のやりたいことを形にしていく方がいいなという考えに至りました。

-就職はしないという風に決めていらっしゃったとのことですが、この部分について詳しく教えていただけますでしょうか?

僕の中で軸になる考えに繋がるんですけど、時給とかで働きたくないという想いがあります。何かを形として社会に貢献したり、何かを実現した時にその対価としてそれに合ったお金が入って、それをもとに生活していくということをしたいなという想いが根本にあります。

大学に入った時に時給1,000円で中華料理店や塾講師のアルバイトをしていたんですけど、それって何をしていてもお金は一緒ということで、そのことに対してめちゃくちゃ違和感を感じてしまいました。

お金をどうやって得るかとか、社会に対して価値を提供した分だけのお金を頂くとかということも自分で決めたうえで、生活していきたいなと思いました。

-コロナを機に自分のやりたいことをやるという決断をされてから、実際に起業、クラウドファンディングまでの行動がめちゃくちゃ早いなと感じたのですが、実際に行動を起こすことに対してリスクとかは感じなかったんですか?

逆に今、ジムをつくらなかったり、やりたいことをやらない方がリスクだと思っていました。

仮に、クラウドファンディングやってジムつくってそれが失敗したとしても、失敗したという経験ができるじゃないですか。

そうすると、大学生のうちにジムをつくろうとしてクラウドファンディングにチャレンジしたということがひとつの実績になると思っていて、その実績が後々、自分が経営したり、仮にどうしても生きていけないとなったときに就職しようとしたときとかにもめちゃくちゃ活かせるなと思っていました。

成功しても失敗しても絶対実績になるなと感じていたことが、一歩踏み出せた要因でしたし、高校からラグビーを始めた経験がある故に、普通のレールからちょっと外れたところであったり、現状の外側に飛び出してみることの方がむしろ自分にとってはリスクではなく、何かプラスになると確信していました。

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-目標金額300万円に対して約400万円を集められたクラウドファンディングについても少しお伺いさせていただきたいのですが、ずばりクラウドファンディングを達成することができた要因はどのように捉えられていますか?

一言でいうと根拠のない自信です。普通にクラウドファンディングで300万円集めようとした時に、前もって誰に支援してもらえればいいとかどうやって集めたらいいとかを計画することって無理だと思うんですよね。

始める前から達成するまで一貫して思っていたことは絶対に達成できるっていうことで、仮に達成できないという風に思っていたら、達成に向けての行動ができず、チャンスを生み出す情報とかもキャッチすることができていなかったと思います。

自信があったからこそ達成に向けての行動ができ、有益な情報もキャッチすることができて、結果的に色んな方々に応援してもらうことができだのではないかと感じています。

-加藤さんが根拠のない自信を持つことができたのもラグビーとの出会いが大きかったのでしょうか?

そうですね。ラグビーを通じて、敷かれたレールの外側のなにかに挑戦するってなった時には、すごい自分のなかで成長できるなであったり、失敗しても経験になるな、総括的にみたら成功だなっていう感覚を培うことができ、今回のクラウドファンディングでもその流れでいけるなと思っていました。

-フィットネスジムを通じて学生たちに伝えたいことや得てほしいことについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

もちろんジムに来てもらって筋トレしてもらって身体が変わったり、いい習慣をつけてもらいたいというのが前提の上で、学生だけで運営しているということを知ってもらいたいと思っています。

学生だけでもジムを運営できるということを知ってもらって、じゃあ何か自分のやりたいことだったり、挑戦したいことに対して一歩踏み出してみようって思ってもらえたら嬉しいですね。

-加藤さんが他の学生さんに対して一歩踏み出すきっかけを提供されていることにとても感銘を受けているのですが、そのように思われている背景についてお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。

僕が京都大学に入学して、普通に大学生活を送っていた時は、やっぱり自分と似たような人が周りにたくさんいるんですね。バイトしたり、部活したり、勉強したりという学生が。

一方で、ちょっと起業を意識してみたときに、起業をしている学生が目に入るようになり、そうすると自分が想像している以上に起業している学生がいたし、そのなかでもめっちゃ売上をつくって社会に貢献していたりとか、やりたいことを実現している学生起業家がめっちゃいるということに気付くんですね。

そんなことに気付き始めると、何もやってないのことがダサいって思えてきたのと同時に、自分もできると思って起業してみたんですけど、そんな感覚をジムに来てくれた学生たちにも持ち帰ってほしいなと思っています。

-実際に起業されてみて、実感されていることはあったりしますか?

自分の中で0から1で何かを立ち上げるとか現状の外側のところにチャレンジすることはめちゃくちゃ好きだということを体感できたと同時に、それとは逆に1から100に伸ばすという部分については苦手ということを痛感しています。

なので、自分はこれから会社経営をしていくにあたっても0から1のところに力を注いで、1から100の部分については、そのことが得意な人に任すというスタイルで進めていければと考えています。

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-加藤さんにとって”挑戦”とはずばり何ですか?

自分のなかの未来のゴール設定ができているかできていないかで挑戦の定義も変わるかなと思っていて、例えば、1年後に自分がどう在りたいのかということを設定できていなければ、そもそも挑戦という行動自体が起こせないと思うんですよ。

例えば1年後に売上を10倍にすると設定していて、それが絶対に達成するんだという自信があれば身体がやりたいって勝手に動くと思うんですよね。

ゴール設定ができていなかったり、売上を1.1倍にするとかそのままいけばいけそうなところに設定してしまったりとか、そもそも他者からいわれたところにゴール設定をしてしまうと、それはやらされているから挑戦とはいえない、自分が心の底からやりたいことに熱中して行動していくことが挑戦だと思っています。

-加藤さんはなぜWEINに参加しようと思われたんですか?

僕自身、挑戦とかワクワクとか最高とかプラスの言葉がめっちゃ好きで、WEINも絶対マイナスのワードがないですし、みんなで前にいこうという雰囲気があったので、参加させていただきました。

-WEINでこんな人と繋がりたいという方はいらっしゃいますか?

これから学生のフィットネスジムを全国に多店舗展開していこうと考えているのですが、多店舗展開する理由としては2点ありまして、1点目は筋トレを全国の学生に届けたい、2点目は僕が学生で起業してジムをつくって組織を動かしてやっているということを知ってもらって、学生に一歩踏み出すきっかけ、自分もやってみようみたいな気持ちになってほしいということになります。

そのなかで、フィットネスジムや自身の想いをより多くの方々に知ってもらいたいと思っていて、メディア戦略やPRの部分でお力を貸して下さる方や何か協働できる方がいらっしゃればお声掛けいただけると嬉しいです。

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-加藤さんのビジョンについて教えていただけますでしょうか?

いつ死んでも後悔がないように社会に対してインパクトを与えられることができていたらいいなと思っています。

そのために、今やっているジムのモデルで全国に多店舗展開を圧倒的なスピード感で実現したいと考えています。

そして、人生において僕に関わってくれる人たちが全員ワクワクしていたり、やりたいことをできるような状態にもっていけるように、まずは自分が生き様で示していけるような、そんな関わり方ができる人間になっていきたいと思っています。

-最後に、加藤さんにとってのWell-being(幸せ)を教えていただけますでしょうか?

やりたいことをやっている瞬間ですかね。やらされている感があったりすると、どうしても自分がその時間を使っていることに対してちょっと後悔があったりするじゃないですか。

本当にやりたいことをやっていれば絶対にそこに後悔はしないだろうし、絶対に楽しいと思うんで、本当にやりたいことをやっているときが幸せだと思っています。

以上

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ライター:大野 丈





                               

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