聴覚情報処理障害からの「きこえを補う情報機器展」(2020/2/1)の感想

近畿APD当事者交流会に以前参加された方がお二人ほど、タイトルにあるイベントに行って感想を寄せて下さったので、あくまでさらっとですがその感想を書いてみます。(私自身は仕事で行けてないよ

感想が聞けたものはテレホンテキスト(自立コム)、ピアボイス(長塚電話工業所)、ロジャー(フォナック)、MOVERIO BT-300(EPSON)

・テレホンテキスト
機能「電話音声の文字化」
メーカー情報
http://www.jiritsu.com/products/detail.php?id=391&group=B
文字変換も早く、音声が可視化されるので理解しやすい。
誤変換は多め、相手の滑舌や発声による誤認識は機器側での補正が難しいとのこと。

・ピアボイス
機能「可変式指向性マイクを使っての収音(文字化も可能)」
https://www.nagatsuka.co.jp/product_pier-voice.php
基本的にテレホンテキストと同じような得手不得手を感じる。
文節が短く表示されるのでこちらの方が意味は捉えやすかった。

・ロジャーシステム(フォナック)
機能「デジタルワイヤレス補聴援助システム」
メーカー情報
https://www.phonak.com/jp/ja/%E8%A3%9C%E8%81%B4%E5%99%A8/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%83%BC/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC.html
周囲の騒音もかなり遮断されて、特定の人の声が離れていても鮮明に聞こえる。
講義を聞くときなどに欲しい。

・MOVERIO BT-300(EPSON)
機能「スマートグラス(UDトーク対応)」
メーカー情報
https://www.epson.jp/products/moverio/bt300/
すいません、これだけ付けたって報告はあったんですが文字化機能の話が出てないです、あくまで参考程度ってことで。
大型量販店などではデモ機がおいてあるので触ることは可能かと思います、ただUDトークが入っているものがあるかはわかりません。
私もデモ機を触ってみましたが、結構重いので一日付けているのはしんどいかと思います。


・話を聞いての私の感想
基本的に文字化システムはUDトークを使うものが主流のようです、テレホンテキストのみ独自アプリを使用している模様。
色々なガジェットを触っていても感じるのですが、音声を収集するマイク側の性能は成熟していると言ってもいいように感じますし、アプリ側もきちんと綺麗な音が入力されればほぼ綺麗に文字に起こしてくれます。

そうすると後残る問題は話者側の発音、滑舌等々をどうアプリ側で処理して意味が通る文章につじつまを合わせるか、という問題が残るような気がします。
機器というよりAIの進歩が必要なのかもしれません。

ただ、現状の機器でも用途が明確でそれに合致するものであり、仕事場や学校側が理解があるなら、APDの方が抱える職場や学校での聞き取り困難を打開する手段にはなりうるのではないかと思います。

それぞれの機器は決して安いものではありませんが、あまり知られていない制度として「日常生活用具給付制度」というものもあります(詳細は市町村ごとに違うので福祉課などに問い合わせてください)
そのような制度や助成金を活用して、少しでもストレスやしんどさが軽減される可能性があるのなら、一度試してみるのもいいかもしれません。
もし上記のものや、それ以外でもこんなアプリや機器はこういう場面で有用だったよ、なんて話がありましたら、是非教えて頂けると助かります。



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