APDの私に聞こえる音、反射的に脳内でどう補正をかけるかという反応

以前にも書いていますが、私自身は「軽度のAPD(聴覚情報処理障害)」です。

ただこれ、私の場合は「体調がそこそこ良くて、一定時間内ならそれなりに違和感なく擬態できる」というだけであって、冷静に分析してみると別に「聞き取れている」わけではないんです。

ということで、私の場合、ひどく疲れていたりしてAPDの状態が悪化している場合に、人との会話がどう聞こえるのか?を一度書き出してみます。

例文「コンビニ行ってイタリアンプリン買おうと思ったら売り切れてて最悪」

最初に拾えた聞こえ「〇〇〇ニ行ってイタリア〇〇゜〇ン買おうと〇mったら〇r切れてて最悪」

・急に話しかけられた場合に、文頭の三文字(なぜかいつも三文字が多い)が抜け落ちています。

・普段あまり使わないカタカナ名詞はほぼ確実に何文字か抜け落ちています、ただ不思議と濁点、半濁点の付く場所は判ることが多いです。
同時に、抜け落ちた文字の文字数はなぜかわかります、なんでや。

・聞き落とした単語でも、子音がなぜか聞き取れていることがままあります。

脳内補正開始、まずバックグラウンドでさっきの文章で聞き取れた部分をリピート再生しつつ、前後の文脈や聞き落とした部分の前後の単語から意味を推測します。

まず相手の表情を見て、自分が怒られているわけではない事、何かを残念がっている雰囲気であることを読み取ります。

最後の聞き落としの部分で、〇r切れてて、と言っていること、途中でどうやら商品名らしいものの名前が出ていることから、「売り切れていた」と言っているらしいと推測します。

頭の三文字はきれいさっぱり聞き取れていませんが、真ん中の部分の半濁点の位置、そういえばこの前この人と某大手コンビニのイタリアンプリンの話をしていた事と突き合わせて、どうやら頭の三文字が「コンビ」らしいとあたりを付けます。
同時に真ん中で聞き落とした三文字の半濁点の位置と「プリン」の三文字を照らし合わせて、その位置が矛盾しない事を確認します。

三番目の位置の聞き落とした文字がいまいちわかりませんが、多分文章全体には大した影響がなさそうだと判断してここまでの思考を切り上げて相手に反応を返します。

ここまで1.2秒ぐらい、脳内では聞き取れた部分の文章を補完しつつ3.4回リピート再生されて破綻していないか確認しています。

「そーなんですかー、また次がありますよー」(極力具体的な返答はしない、多少間違っていてもあんまり破綻しない反応を選んで返す)


と、ざっとこんな感じです(あくまで私の場合)

私自身はこんな処理をしながら会話をした経験しかないので、これがしんどいのかといわれると「え、普通」としか言いようがないですが。

ガヤガヤした中で音声情報をかき分けながら1時間も会話したりすると脳が左右に割れそうなぐらいに痛くはなります。


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