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【読書】2021年8月に読んだ本まとめ

こんにちは!

今回は、先月一ヶ月間に読んだ本について記事を書きたいと思います。この一ヶ月で読んだ本まとめは、本を読むだけで満足したり、冊数を読むことに傾斜しないためにも定期的にやっている試みです。それでは、早速みていきましょう!


読んだ本まとめ

一ヶ月に読んだ本は以下の通り。

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総評

一ヶ月で読んだ本は21冊。その内訳は以下の通り。

- 小説・エッセイ ・漫画→ 2冊:国内2冊、海外(翻訳)0冊
- その他→ 19冊

8月の読書冊数は21冊。7月の冊数が27冊だったので、月間の読書量としてはひきつづき最低を更新している感じですね。仕事量が多いのは相変わらずですが、ここのところはそれがだいぶ極まっている感じなので、それによって読書の時間がゴリゴリ削られていますね。

それでも、最低限の読書量は確保出来ていますし、今月は結構いい本との出会いも多かったので、これはこれで良いでしょう。もうちょっと読書に時間を当てたいのが正直なところですけどね。。。


今月のマイベスト小説&ビジネス書

毎月恒例となっていますが、その月で最も印象に残った小説・ビジネス書を紹介します。


ビジネス書部門

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今月読んで最も印象的だった本は、ロブ・ブラザートンという心理学者の「賢い人ほど騙される」という一冊。タイトルの訳がミスリーディングなのが大変残念なのですが、内容自体は非常に興味深く楽しく読むことが出来ました。

いわゆる陰謀論にハマる心理について専門家の視点から解説していくというもの。ポイントになるのは、陰謀論にハマるのは愚か(知性が足りない)だからではなく、人には知性があるからこそ陰謀論に取り込まれてしまうという点です。

日常で陰謀論を信じてしまう人を見ると残念な人のように考えてしまいがちですが、人間誰しもが大なり小なり陰謀論を信じてしまう特性があり、人は誰しもが生まれながらにして陰謀論者であるというのがこの本における結論です。

その背後にあるのが人間の「秩序を求める」欲望や「コントロール感を得たい」という欲望です。自然災害や疫病などの不合理で人間のコントロール外にあるものに対して、その不合理さや制御のできなさに耐えられない人間の心理が陰謀論を生み出してしまうようです。

当たり前のことですが、世の中には単なる不幸な偶然によって起こる不合理なことというのはいつでも起こりうるわけですが、人間の「秩序を求める」欲望はなかなかこれに耐えることが難しい。だからこそ、そこに(たとえ荒唐無稽であっても)ある一定の秩序だった説明を与えてくれる陰謀論が人間に受け入れられてしまうというわけです。

この本はアメリカの本ですが、トランプ政権の誕生前の出版ということでまだフェイクニュースという言葉があまり一般的ではなかった時代にもかからず、ここまで陰謀論というものを考察しているというあたり、陰謀論がいかに時代を超えたものであるかが伺いしれます。今回のコロナウイルスについても様々な陰謀論がみられますし、今も話題になっている反ワクチンの運動などについてもこの本の中で触れられています。

情報が錯綜し、なかなか首尾一貫した説明を得るのが難しい時代だからこそ、陰謀論は何であるのか?また、なぜ人は陰謀論に取り込まれてしまうのか?それを解説した本はなかなか読み応えがあると思います。

(ちなみにタイトルは「賢い人ほど騙される」とありますが、特にこの本の中で賢い人のほうが陰謀論にハマりやすいなどのことは書いてありません。。。)

小説部門

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先月は小説としては伊藤計劃氏の虐殺器官を読んだわけですが、こちらはすでに何度も読んだ本ということもあり、今回はエッセイの「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」を紹介したいと思います。有名な本なので今更感はありますが、話題になるだけあって非常に読んでいて楽しい一冊でした。

内容としては、イギリスで暮らす日本人の女性が、現地のイギリスの方との間にうまれた子どもの成長を綴っていくというエッセイ。身近なテーマで読みやすいながらも、イギリスのことということもあってなかなか新鮮な部分もあったり、深く考えさせられるようなエピソードもあったりで、非常に読み応えのある一冊だと思います。

ということで、「考えさせられる」という主旨の感想が多いかなぁと思う一冊ですが、個人的にはシンプルに読んでいて面白かったな、というのが正直な感想です。特に「エンパシー」「シンパシー」の話は良く引き合いに出されるとは思いますが、個人的にはそういった部分よりも子どもたちの成長ぶりや、筆者と子どもとのやりとりなんかが面白かったなと。

異文化コミュニケーションの問題や差別の問題、格差などなど、色々な問題はあるわけですが、なんだかんだで子どもはたくましく育っているのが印象的でした。読んでいると、大人が心配しているよりも子どもはずっと世の中のことをしっかりみて、問題意識やそこへの対応を勝手に学んで行くものなんじゃないかなという気はしました。その中で大人が何をできるのか、そんなことを考えるのが大切なんじゃないかなと。

これは余談ですが、この本に関して良くピックアップされる「エンパシー」「シンパシー」論ですが、ちょうど私が8月に読んだ「反共感論」という本の中で言葉の使い方がやや異なる説明がなされていました(いわゆる情緒的共感は「シンパシー」ではなく「エンパシー」を使うべきという主張)。まあ、どちらが正しいというものでもないと思いますし、そちらはアメリカの著者の本なので、イギリスとアメリカでの英語のニュアンスの違いなんかも関係しているのかもしれません。

いずれにしても、話題になっているだけあって楽しくよめる一冊なので、おすすめの一冊です。最近文庫版も出ましたしね!


忙しすぎる!

先月の読書について振り返ると、もうこの一言につきますねw とにかく仕事が忙しく、まともに本を読む時間が取れていないというのが現状です。1日1冊の読書も最近はあまり出来ていません。

ただ、読んでいる冊数が減っているものの、読んだ本の厚みについては重厚なものが増えてはいるので、そこまで悲観するほどではないかなと言う気はしています。そのおかげで、先月は印象的な本をいろいろと読めましたしね。

ある意味、1日1冊を諦めたことで見えてきた部分もあるのかもしれません。深い本を読むにはどうしても1日で読み切るのは難しいので、冊数が減るのもネガティブなことばかりではないのかもしれません。


まとめ

今回は6月に読んだ本のことについてまとめてました。なんだかんだ、こうして振り返る機会を設けることで考えさせられることも多いので、これからも毎月継続していくつもりです。

それでは、また!

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