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首のないことを選んだニケ

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解離
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2019年1月の記事一覧

蹙む腑

秉燭に終ぞ、一顧だに嗚呼、トンネルを潜る。
吝嗇より可愛らしくある、ものいわず。
 
 

五臓に積むものを冬のみかんとすれば、まるごとを焼く。白菜の古漬けにも敵うだろう。

君くれた一葉の薬を嗜む。

65リットル涙の塩分濃度をただひとりのために使う人生を知りたかった。

尤も美しい風景

尤も美しい風景

晩年ともいうべき琥珀のために、見合う相手を物色していた。しかし、今日はその相手が主になく。

わたしのまえをゆく、さざ波の親子。
笑う小波、子らと包む大波、親らの歩く影の波。
 
 
 
大があるなら小がある。摂理に非ず。それは
尤も美しいだけのため。

 
 
 

ひとは、なぜそれほどまでに死にとらわれるのか。(コルネの空洞に小倉を注入するかホイップを注入するかを迷うくらいなら両方選ぶのが相殺と思わせるが利休)

ひとは、猫の言葉を知らない。猫どころか、同じ分類とされる赤子の言葉すら知らないままに生きる。

では、猫や赤子らはわたしたちの言葉を理解しているのだろうか。恐らくそれは、理解になく穢れないだけなのかもしれない。
 
 
 
或る日、猫にむかって猫になってみないかと打診する。しかし大概の猫は逃げてゆく。なぜだろう、
これほどまでに簡単なことはないはずなのに。
 
 
やはり或る日、赤子にむかって人間

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斎く島

斎く島

呼吸の止まりそうな事象はもうない。
酸欠の鯉は行方知れず。
 
 
 
イキツギヲ教えてくれたセンセイ。
ウシロムキヲうしろむきでみせてくれた博士。
泣きっ面にウサギを笑うシンユウ。

あすの月の陰るを神様の言う通り、唱える。
 
 
 
母の島は、選択より洗濯をしてくれる。