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首のないことを選んだニケ

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解離
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2018年11月の記事一覧

化身

季節の変化と人格交代とは、高い確率に作用する。自身にとっては、まさに神の現れともいえる。世界はひとつだろうか。いいえ、

物理など通用しない世界なのです。あれらを絵にしたのは、あれらを文字にしたのは、あれらを数式にしたのは、確かなものでした。
 
 
 
生まれるには苦痛が伴うものでしょう。そこに反旗を翻すならば、それこそが摂理をみとめる。

日に就り月に将む。

追いつかぬは幻影か。

金魚の慚愧

金魚の慚愧

金魚の生涯など、北森氏のトリックを駆使して尚に難解だ。死してすらに、伏線回収しつづけなければならないのだろう。

嗚呼、北森氏があちらで伏線を鉄条網のように編んでみえるわ。

金魚は水のなかでしか生きられない。
金魚を追うのは金魚でしかない。
 
 
動体(影)を喰う動体(影)。
ぱくうり、金魚は金魚の尾鰭を呑み込み、憾みを生やす。 
 
 
畜生というトリック。 

ひと昔まえ、着ぐるみの歌唄いをみていた。長いながい夢のなかで、今また着ぐるみの歌唄いがわたしを唄う。唄いながらに着ぐるみを脱いでゆく着ぐるみをわたしは齣送りにみている。夢か現かのふらここよ。それは子守唄か、それとも夢の途中。

、運命。彼がどのような心情から吐いた言葉なのかをわたしは知っていた。それでも、わたしはそこへ異に準ずるものを唱えた、それは呪文のごとく。それを空白と、彼はわたしに教える。わたしに色はないのだ。それだけが正しかった。

ひとは、ひとを、許容とはどこまでかを思いがちにあるけれど、空には古の浮かぶよ。恋を知らないと、わたしが云ったら、それを歴史と云う誰かのいた時間が確かにあった。だから、わたしはそれを愛と呼ぶことにしたんだ。いまも、膝の上にいる。すこし臆病だけれど、ときおり笑う。

大根役者

床の隅、放置にあるそれの確固たるや如何に。
 
 
 
「叙情って、どういう意味ですか」彼れが問う。

叙事とは別というもの。しかし、そうともいえない。それが反映されたものが事実であるなら、叙事も叙情。

彼れを手に、とわたしはそれを鍵指差した。そして、
それが叙情か叙事かを判断するのは、指差した指だと云った。

「ますます、わかりません」

そう云いながらに噴いている、
それがまさに叙情だろうと

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静寂ほどの雑音はない。地獄を知るのは、生きているからこそ、ならば堪能するしか手だてはない。地獄の底を知るに