マスタリングEQを5分で終えるチートテク
マスタリングの際、EQに時間がかかってしまった経験のある方は少なくないのではないだろうか?
実はそんなマスタリングEQはサクッと終わらせることのできる裏技が存在する。それがピンクノイズをリファレンスにしたMatch EQの使用だ。
ピンクノイズとは何か?
ノイズというとホワイトノイズが一番有名かもしれない。ホワイトノイズとはすべての周波数を均一にもつノイズである(聞き方によっては自然の中になる滝の流れるような音がするとも言える)。それに対し、ピンクノイズは周波数帯域が高くなるにつれて、それに反比例する形で右肩下がりに出力が小さくなるノイズのこと。
言い方を変えると、ホワイトノイズは周波数が高くなるにつれ音が大きくなるのに対し、ピンクノイズはオクターブ単位でどの帯域でも音の大きさが一定となる。
リファレンスとしてのピンクノイズ
ではピンクノイズの何が重要なのか?それは、その「右肩下がりのEQカーブ」が世の中の楽曲の大部分の2mix EQカーブと一致しているということだ。つまり、ピンクノイズをリファレンスに設定すれば、最も標準的なEQカーブに合わせてマスタリングEQを施すことができるということに尽きる。
そこで登場するのがMatch EQだ。
マスタリングEQとしてのMatch EQ
Match EQといえば、iZotopeのOzoneが有名かもしれないが、実はLogicにも標準装備されている。使い勝手もよく似ており結果もそこまで大差ないので、Ozoneを所有しておらずLogicを使用しているユーザーは純正でも十分だ。
Match EQの設定方法
やり方は簡単で以下の4ステップのみ。
1. リファレンスにピンクノイズを読み込む
2. 対象曲に自分の楽曲を読み込む
3. Matchを適用する
4. アマウントとスムージングを微調整する
コツはアマウントを上げすぎず、10-30%くらいに設定すること。スムージングはデフォルトを基準に微調整する程度でOK。
以上、これだけで終わりだ。
まとめ
いかがだっただろうか?もちろんマスタリングEQではリファレンスを置くことが普通だと思うのだが、リファレンストラックとのすり合わせがうまくいかない場合は、Match EQを使用し、さらに特定のリファレンスがなければピンクノイズを使用するのは妥当な方法であろう。
時短テクニックとしても使えるこの技、ぜひ試しててみてはいかがだろうか。
YouTubeでもいくつか動画が上がっているようなので、実際に音を聞きながらチェックしたいという方には以下のチュートリアルを見て欲しい。
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