見出し画像

人生1回目の人間がこの世界を攻略する方法(初手)

 私は人生1回目だと思う。この世界で生きることが上手くできないと感じるし、生きづらさを感じるからだ。初めての人生だから人間の生き方がよくわからないのだと思っている。(ポジティブな性格でごめん)

 最近、数十年かけてやっとこの世界を攻略する初手がわかった(遅い)。

それは、"自分がどういう人間かを知る"ことだ。

 就職活動という仕事探しの活動をする時に必ず出てくるワードであり、大事な過程でもある、「自己分析」。

 私は人生の中で当然のように就活という壁にぶつかった。その時の学内の講座や外のセミナーでも自己分析のやり方を何回も学び、その通りにやってみた。市販の本をみてやったこともある。自己分析になるからと、授業で自分の長所と短所を100個ずつ書いてこいという課題もあった。

 自己分析は、自分の人生を振り返ることから始める。今までの人生の中にあった出来事とその時自分がどう行動したか、人生のモチベーショングラフを書く、など人生の棚卸しをしてそこから自分はどういう人間なのかを理解する必要がある。

 でも私は、私の人生には、恋愛はさることながら、特に大きな出来事もなく何かがあったからといって自発的に行動したこともないし、「ガクチカ」と呼ばれる学生時代に力を入れたこともなかった。

 そもそも物事に本気で取り組んだことがなかったし、自分の意思で人生を進めたことがなかった。だから、人生の棚卸しをすると自分の中身は何もないことが明らかになって、自分は何もしていない、こんなに人生で何もしていない人っていないんじゃないかって思った。

つまり、自分のことが全然わからなかったのだ。

しかし、その時は自分のことをわかっていないこと自体をわかっていなかった。

自分には何もないという事実だけが頭の中を巡って、本当にやりたいことはなにかをずっと考えていた。

 同級生はみんな普通に就職活動を進めている中、自分だけモヤモヤした何かを抱えて何もできないでいた。

 ついに、次の道が決まらないまま大学卒業を迎えた。
みんなが新卒で働き始めるというのに自分だけニートは嫌だと思った。

 結局は、みんなが働き始めるタイミングと一緒にバイトを始めたのであった。

 そこから月日は流れ、その時のバイト先で3年半ほど働いたところで退職する。
一文で書くとすごく簡単だが、色んなことを学べた3年半だったと思う。

その話は別の機会にするとして、、
私はその3年半の間もずーーーーっと、何かスッキリしないモヤモヤを抱えて働いていた。

退職し、転職するための活動を開始する。
その時、また就活の時に戻っただけな気がした。

とりあえずは、就活と同じように、業界研究や履歴書、職務経歴書などを書いたり、もちろん自己分析をした。

すると、就活の時とは違っていたことがあった。それは、3年半の経験である。

大学卒業後バイトをすることやどんな内容でどこに勤務するかなど全部誰にも相談せずに自分だけで決めた。
当たり前のことだと思われるかも知れないが、私が自分の意思で人生を進めたのはそれが初めてだった。
だから初めて本気で物事に取り組むことができた。

その経験をもとに自己分析をすると、自分はこういう状況の時こんな行動をするとか、自分はリーダーよりもサポート役だとかがわかってきた。

一般的にはそういうことを、学生時代の活動やこれまでの人生から分析して、就職活動の時には自分のことを理解できているのだろうと思う。

 自己分析によって自分がどういう人間か理解したので、この人間にはどんな職業が合っているかと考えた。

 その時は給料UPのことも考えていたので、お金と自分の特性だけでどの仕事がいいかを考え、求人を見たり応募したりした。

 でも、いざその仕事をするとなると新しく勉強しないといけないことがあって、それをやってみるのだが全く面白くなくて、自分が全く興味を示してないことに気づいた。

そこでまた、自分はお金のためなら何でもできる人間ではないことを悟る。

そうやって、ひとつひとつの物事に対して、自分はどういう人間かというのを知る必要があることに気づいていった。

自分がどういう人間かを知れば、あとはその人間に合った物や方法を選んでいけばいいのである。

だからまずは自分のことを知らないと何も始まらないし、自分に合ってない物や方法で生きるのはつらいと思う(わざとその道を選んだのなら別)。

ほとんどの人は、十何年か生きれば自分のことはだいたいわかるし、自分のことをわかっているかの意識さえせずに、流れるように生きていく(ように私には見える)。

人生1回目の人間は、わからないことが多すぎて、いちいち疑問を持ったり自分を探したりしなければならない。その分人生をロスしている気持ちになる。

それでも何十年かかっても、わかってよかったと思うし、満足な人生に向かって1ミリでも進んでいる感覚が嬉しい。

"自分がどういう人間かを知る"ことは、これからも続いていくもので、それに合わせた生活も続いていく。

そうやって生きていくことで、この世からいなくなる時に幸せな気持ちになれたらいいなあと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?