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イギリスの保守党党首選挙

 イギリスの次期首相選びも兼ねた保守党党首選挙は、党員の一人一票による投票の結果、約8万票を獲得したリズ・トラスが勝利し、保守党党首と首相に就任する事となった。
 個人的には、リズ・トラスの「成長への道に課税する事はできません」の言葉を絶大支持したいし、減税のみならず強い安保体制を唱えているところも支持したいポイントである。
 そんな中、少し前にデモ隊がバカな事を言っていたのを思い出したので、少し紹介すると「保守党員はイギリス全体の0.3%に過ぎず、そのほとんどが白人の富裕層である。だからこの選挙は国民を無視している。」というものである。実にバカバカしい。
 それなら保守党の党員になれば済む話。それに保守党はこの何年かの間に3回も党首選挙が行われているが、そんな事を言い出すバカが出てきたのは今回が初めて。白人の富裕層しかいないというのも印象操作でしかない。だいたい保守党の下院議員には移民系や黒人の議員が結構いる。白人の富裕層とやらを圧倒する移民や黒人がいる保守党は開かれた党の証明であるとさえ思う。
 ただ私も個人的には、党首選挙は最初から党員による投票で決めるべきだと思っている。現在の所、党員による投票は決選投票のみで最初は議員による投票で2人に絞り込んでいく制度だが、最初から党員による投票で決めれば、自由で民主的で開かれた党になれると思う。特に今回の党首選挙の場合、候補者8人中白人は3人で残る5人のうち3人が黒人で2人が移民系だった。男女比でいうと4人ずつだった。考えようによってはアメリカ大統領選挙の予備選挙や自民党の総裁選挙よりずっと盛り上がりそうな面子が揃っていたのである。これが党員の一人一票で選ばれなかったのが悔やまれてならない。

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