バンタム級４団体後継王者、決定
前ＷＢＡ・ＩＢＦ・ＷＢＣ・ＷＢＯ統一世界バンタム級王者、井上尚弥（大橋・現ＷＢＯ・ＷＢＣ統一世界スーパーバンタム級王者）がスーパーバンタム級に転向するにあたって返上した４王座の後継者がようやく決定した。
ＷＢＡ王者：井上拓真（大橋）
戦績：１９戦１８勝４ＫＯ１敗
備考：元ＷＢＣ世界バンタム級暫定王者
１敗は元ＷＢＣ世界バンタム級正規王者のノルディーヌ・ウバーリとのＷＢＣ王座統一戦に判定で敗れたもの。
ＷＢＡ王座はリボリオ・ソリスとの王座決定戦に判定勝ちで獲得。
次戦は噂によると井上尚弥vsマーロン・タパレスと同じイベントでジェルウィン・アンカハスを迎えての初防衛戦になる模様。
ＷＢＣ王者：アレクサンドロ・サンティアゴ（メキシコ）
戦績：３６戦２８勝１４ＫＯ３敗５分
備考：ノニト・ドネアとの王座決定戦に判定勝ちでＷＢＣ王座を獲得。
ジェルウィン・アンカハスと引き分け、ゲイリー・アントニオ・ラッセルには判定負け。
ここ３試合はダビ・カルモナ、アントニオ・ニエベス、そしてドネアと井上尚弥と対戦経験がある選手を相手に３連勝。
一応は５階級制覇王者ドネアに勝ったということで、今後はランカー、他団体王者からチーズチャンピオンとして首を狙われる可能性が高い。
ＩＢＦ王者：エマヌエル・ロドリゲス（プエルトリコ）
戦績：２５戦２２勝１３ＫＯ２敗
備考：元ＩＢＦ世界バンタム級王者（今回の王座は２期目）
２敗は井上尚弥との王座統一戦に敗れたものと、レイマート・ガバリョに不運な判定負けを喫したもの。
メルビン・ロペスとの王座決定戦に判定勝ちでＩＢＦ王座返り咲き。試合終了直前に猛ラッシュをかけ、３度ダウンを奪っての判定勝ちということで、個人的には新王者４人の中で頭一つ抜け出たという印象。
ロペス戦後には他団体王者、特にＷＢＣ王者サンティアゴとの統一戦を希望した。
もともと、井上尚弥陣営もＷＢＳＳの時に「最大の敵はエマヌエル・ロドリゲス」という発言をしていたこともある。
ＷＢＯ王者：ジェイソン・モロニー（オーストラリア）
戦績：２８戦２６勝１９ＫＯ２敗
備考：ビンセント・アストロラビオとの王座決定戦に判定勝ちでＷＢＯ王座を獲得。
２敗はＷＢＳＳ初戦でエマヌエル・ロドリゲスに１－２の僅差判定負けによる惜敗を喫したものと、ＷＢＳＳ優勝後の井上尚弥に７ラウンドＫＯ負けで完敗を喫したもの。
双子の弟は元ＷＢＡ世界スーパーフライ級王者のアンドリュー・モロニー。
この４人の中で誰が一番強い？
個人的な意見では
１位：ＩＢＦ王者 エマヌエル・ロドリゲス
２位：ＷＢＯ王者 ジェイソン・モロニー
３位：ＷＢＡ王者 井上拓真
４位：ＷＢＣ王者 アレクサンドロ・サンティアゴ
と見る。
総合力でエマヌエル・ロドリゲスがトップ、そのロドリゲスよりフィジカル面でのパワーを持ち、以前の対戦では２－１判定まで迫ったモロニーが２位。
総合力が高いものの、なかなかファンにエキサイティングな試合を提供できない井上拓真は現時点でロドリゲスとモロニーに及ばない。しかし兄の尚弥がこの２人を攻略しているという心理的、戦略的なアドバンテージは少しだけあるかもしれない。
そして年齢による衰えが顕著なドネアに勝った「だけ」にすぎないサンティアゴ。
拓真とサンティアゴは今後の防衛ロード、ないしは王座統一ロードで自身の実力をアピールしていくしかなさそうだ。
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