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そうだ。 なんで清水君のお母さんは、清水君の考えを赦してしまったんだろう。 認めてしまっ…
「もしもし・・・それで一つ、八木さんに頼みがあるんだけれど・・・」
いつもと違う、その少し乱暴な口調が耳に届いた時 私には、確信が生まれたのだった。
手紙を出して5日が過ぎていた。 2日も経てば手紙は清水君の元に届いているはず。 それなのに…
書いた手紙を読み返してみると、まだまだ言い足りないことがあるような気もする。
「ここまで読んで、答えが見つからないなんて、お前はなんてことを書いているんだと思っている…
「 清水君へ 清水君に手紙を書くのは久しぶりだよね。 きっと届いた封筒を見て驚いているだろうけれども 私も、驚いたんだよ。 清水君から言われたことをずっと考えている。 最初に感じた驚きを、ずっと消化できなくて、この手紙を書くことを思いついた。書き終わるころに、少しでもいろんなこと整理できていたら・・・と思いながら書いています。 だから、ちょっと内容が混乱していたり、読みづらいことは、赦して欲しい。
家に帰り、食事と入浴を済ませ 「じゃ、おやすみ」
「え・・・・」 そう言ったきり、本当に言葉が出なかった。 いつの間にか煙草の灰が長くなっ…
久しぶりに会った清水君の顔色は、照明のせいで青く、 なんだか全く知らない人のようにも見え…
心臓がドキドキしてきた。 なんで? なんでわざわざ。 いや、これまでにも清水君が急に現れ…
どうせ反対されるのだったら、早く告げて対策を練った方がいい。
私は、歯がゆかった。
随分なことを思うようになったものだ。 少し自分に呆れていた。 そしてあれほど警戒を要する存在だった専務が、ちっとも恐ろしくなっていない事実に驚いた。