季の微睡

陽に沈む秋の風
季の狭間
深奥を探る

落葉の日々
人々は祈り
作物は実る

金色の斜面に身を預ける
鳥達は家路を辿り
人々もそれに倣う
躍然たる足取
夕陽照り映え笑み浮かぶ
地平線に没していく太陽
沈みきる最期の瞬間
陽の光が十字を翳す
落陽は音も無く

与り知らぬその在処
遠くはないが
其処へは辿り着けぬ

音を遮り光を絞る
憎く疎ましい彼を探る
何処や
その陰か
幾度も問うが気配は薄い
私を呼ぶ声に振り返る

打たれた頬に手を当てる

眩い光に眼を擦る
硝子窓を音も無く叩く白い光
窓の奥できらりと跳ね戯れる
身を起こし風を誘う
光が風に乗り此方へ向う
照り映え二重に眩く目を細める
夏の光線とは似ることなく
刺すような冷気に身震い
煖炉の灯りを思い出し
手を摩る

僕の言葉が君の人生に入り込んだなら評価してくれ