西洋剣術教室の選び方①

今回、私が話すことは「これを知っておくとムダな時間を過ごさなくて済みますよ」という話の「西洋剣術教室編」です。

この記事は特にこんな人におすすめ
・これから西洋剣術を習い始めようとしている人
・日本で西洋剣術教室を探している人
・ムダな時間を使いたくない人

このシリーズの「イイタイコト」

・西洋剣術を分野ごとに分けると「武術」「学術」「芸術」の３つになる。
・だから西洋剣術教室も上記の３つに分かれる。
・自分が習いたい西洋剣術はどの分野かを考えて教室を選びましょう。

本文はここから

日本の西洋剣術教室の成り立ち

今から約15年前に日本でふたつの西洋剣術スクールが誕生しました。
ひとつは芸術分野の西洋剣術を習うことができるスクールで、現在のソードアカデミージャパンの前身にあたるスクールです。

もうひとつは武術分野の西洋剣術を習うことができるスクールで、現在のCastle Tintagelの前身にあたるスクールです。

2021年現在、ソードアカデミージャパンでは芸術分野の西洋剣術（西洋殺陣）を習うことができ、Castle Tintagelでは（かなりスポーツ寄りになってしまいましたが）武術分野の西洋剣術を習うことができます。

そして、残された学術分野の西洋剣術団体として、Stahlwatscheが加わり、現在３つのスクールが日本に存在しています。

この記事の”スクール”について
私は”有料で剣術を教える場所”を”スクール”と表現しました。
日本には無料で西洋剣術を習える場所も存在しますが、それは別の記事で紹介します。

シリーズ第１回目の今回は「武術分野の西洋剣術」についてお話します。

武術分野の西洋剣術

剣術はもともと戦うための技術です。ですから、武術分野の西洋剣術というのはイメージしやすいと思います。

そのイメージの通り、もし、あなたが己の肉体を使って戦いたいのであれば、武術分野の西洋剣術教室を探しましょう。

【過去の相談を紹介】
過去にこんな質問をいただきまして、アドバイスをした経験があります。

日本で武術分野の西洋剣術を習いたいのですが、どこに行ったら良いですか？

その時の私の答えがこちらです。

日本には純粋な武術分野の西洋剣術教室と呼べる教室は存在しません。これは法律の影響でヨーロッパの刀剣が使えないことにより、純粋な武術の練習ができないからです。ですから日本では、武術としてではなくスポーツとして練習するしか方法がなく、純粋な武術のテクニックを知りたいときは学術分野の教室に行ったほうが良い結果が得られる場合があります。このご相談依頼を引き受けたのが2008年くらいですから、当時、武術分野の教室として存在していたCastle Tintagelさんをオススメしました。

武術分野の西洋剣術を習うならどこ？

2021年の現在では、西洋剣術団体の方向性が変わってしまっているので昔と同じように「武術ならココ」という教室がありません。ただ、あなたの学びたいことや、やりたいことを聞いた上でなら「ココ」という場所を紹介できます。

あなたにとって朗報となるのが、2021年現在、武術分野の西洋剣術を習える場所が増えているということ。しかも、有料と無料の両方が存在しています。

もし、あなたが有料と無料のどちらかを選ぶなら、まず最初に無料を選んでから有料を選ぶかもしれませんね。一般的にはそれが普通だと思います。しかし、最も大事なのはお金を使わないことではなく、時間を使わないことです。

よく勘違いされているのは「有料だから価値がある、無料だから価値がない」ということです。しかし、世の中には「有料でも価値がない」「無料でも価値がある」というものはいくらでもあります。西洋剣術教室も同じです。

あなたに合った教室であれば、有料無料は大きな問題ではありません。

一番良いのは、あなたが欲しいと思うものが最短で手に入る場所だと思います。