世界中のソフトローンチ段階のハイパーカジュアルゲームを高速に把握するツール

日々、多数のゲームがリリースされているハイパーカジュアルゲーム市場。
いま世界中のデベロッパーがどういうハイパーカジュアルゲームを作っているのか、これをあまり時間をかけずに把握したい時に役立つのが今回ご紹介したいツールです。
ツールとしていくつかの機能があるのですが、この1点だけでもチェックする価値があるな、と思うのが「ソフトローンチタイトル、ストアに登録されたばかりのタイトルを把握できること」です。

なお、ツールと書きましたが正しくはCoda Platformというパブリッシャーが提供するデベロッパー向け管理画面内の"Market Intelligence"機能(Powered by Mobile Action)です。

Coda Platformとは

Coda Platformはイギリスに拠点を置くパブリッシャーです。
「Rope Rescue」「Juicy Stack」あたりは遊んだことがある人もいるかもしれません。

そのCoda Platformがデベロッパー向けに提供しているのが今回ご紹介する"Market Intelligence"機能です。デベロッパー登録をすることで、この管理画面、ツールを無料で利用することが可能です。

アプリのリリース状況やランキングを確認できるサービスが色々とあるなか、このツールが使い勝手がいいのが、データがハイパーカジュアルに絞り込まれていることです。そして、以下の5つの区分でデータが閲覧できるようになっています。

・PRE-LAUNCH：直近のソフトローンチタイトル
・NEW RELEASES：メジャーパブリッシャーの新規リリース
・TOP CHARTS：ハイパーカジュアルのみのトップチャート
・TRENDING MECHANICS：ゲームメカニクス別のトレンド
・DISCOVER：機能分類、特徴でのタグ付けから類似ゲームを検索

順に一つ一つ、補足していきます。

直近のソフトローンチタイトルを把握する

「PRE-LAUNCH」タブ：
ハイパーカジュアルに関連するあらゆるパブリッシャー、開発会社、テストアカウントが追跡対象で、ストアに上がった数時間後からのデータが反映されています。

つまり、まだトップチャートに上がってきていないソフトローンチ段階のタイトル群がこのタブに上がってきますので、トップチャートに上がるタイトルより新鮮味を持って「これはおもしろそう！」と思うことが多いかもしれません。ざざっとアイコンを流し見するだけでもおもしろいです。

また、メカニクス区分2段階でゲームの絞り込みもできるため、特に自分が知りたい種類だけをサッと短時間で調べることもできて使い勝手がいいです。

メジャーパブリッシャーの新規リリースを把握する

「NEW RELEASES」タブ：
メジャーなハイパーカジュアルパブリッシャー、開発会社が表示対象のタブです。上記のPRE-LAUNCHとの違いは、追跡対象がVoodooやSay Gamesなどメジャーなところに絞り込まれていることです。

ハイパーカジュアルのみのトップチャートを確認する

「TOP CHARTS」タブ：
ハイパーカジュアルのみのトップチャートを直近30日の推移とともに確認が可能です。また、コアメカニクス、第2メカニクス区分でフィルタをかけ、絞り込むことも可能です。
なおコアメカニクスは、下記の画像のような分類がされています。全タイトルが必ずしもしっくりくる分類になっているとは限りませんが、それを踏まえた上での活用のしようはあると思います。

ゲームメカニクス別でのトレンドを把握する

「TRENDING MECHANICS」タブ：
ゲームメカニクス別でのインストール数トレンドが把握できるタブです。画面上部では大きな括りでのジャンル別インストール数の推移が表示されています。

機能分類、特徴でのタグ付けから類似ゲームを探す

「DISCOVER」タブ：
個別のタイトルにはメカニクス区分の他、2Dか3Dか、ビュー（トップ、サイド、クォータービュー等）、テーマ等でタグ付けがされているので、これもキーとして他にどんなゲームがあるのかの検索が可能です。

以上、Coda Platform管理画面の「Market Intelligence」です。

App Store, Google Playで既にストア上位に上り詰めているヒットタイトルとは違い、世界中のデベロッパーが次のヒットを目指して開発した直後のタイトルも気にしてみることは、次のトレンドを感じたり、特定のサブジャンルにおける競争状況の激しさを認識できたり、自らの開発計画に何かしらの気づきをもたらしてくれる機会になるかと思います。ぜひお試しください。

なおCoda Platformはパブリッシャーなので、他のパブリッシャー同様にプロトタイプの無料テスト出稿をサポートしていたりもします。そういったパブリッシャーとしてのサポート含めて、パートナーとして検討することもありかもしれません。