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息子のお留守番ライフ。それでも地球は回っているよ。

そういえば、娘はよく自室で過ごすようになりました。一人で居ても安心していられるようになったということだと思います。以前は、一人になると決まって良くない幻聴がやってきて、娘を苦しめ、泣かせていました。一人になることへの不安はどんどん大きくなり、病気になってからは一日の大半をリビングで過ごしていました。いつも家族の誰かがいる空間にいました。家族が誰もいなくなる時は、隣に住むばぁちゃんに来てもらっていました。夜も一人で寝ることに不安を感じて『一緒に寝て!』と言うので私も一緒に寝ていた時期がありました。しかし息子も私(ママ)と一緒に寝たいので息子は面白くありません。それぞれが”ママと二人”がいいのです。『○○(息子)を寝かしつけたら部屋に行くからね。』とこっそり娘に言い残し、まずは息子と布団に入ります。息子は感づいているので目がギンギンです。そういう時、子供って寝ません。私もうっかり寝落ちしてしまうこともあり、すると娘が迎えに来ていたりします。すまんすまん。後から息子が起きて、娘の部屋に追っかけてくることもありました。そういう時はそのまま三人で寝たりしました。
あれから丸2年が経ちました。今は自ら進んで自室で過ごすようになったのです。きれいに片づけた部屋にクーラーを効かせて、アレクサで好きなアーティストの楽曲を聞きながら勉強したり動画を見たり良く分からない踊りを踊ったり、ソロ活動を満喫しているのです。就寝ももちろん一人です。娘の心の中に、安心の割合が増えて来ていることを感じます。
毎日込み合うバスや電車を乗り継ぎ、たくさんの人がいる学校へ行き、社会の中で頑張っているのです。緊張し、ストレスに晒され、疲れて帰って来るのは当たり前です。それでも家へ帰って来れば安心があり、リフレッシュ出来るなら、それはとてもバランスが良いことです。

子供がお留守番をしてくれるというのはとても助かります。あの頃は出掛けるとなると、目が離せない娘とまだ保育園の息子を一緒に連れて行かないとなりませんでした。やたら外出したがる娘と家で動画を見たがる息子に板挟まれ、『いいかげんにしろ』と言いたい親心と言えないケア心が鬩ぎ合い、いつか一人で絶対に!絶対に!絶対に!心ゆくまでカフェでフラペチーノを飲みながらpixivを読んでやる!と思ったものです。
息子が『学校へ行かない』と言った時、やはり迷ったのは”一人で家に置いてはおけない”ということでした。小学一年生は一人で留守番をさせて良いものなのか?短時間ならばしたことはありましたが、親が仕事に行っている間となるとかなりの長時間となってしまいます。うちの場合は、息子の場合はどうであろうか…。
二年生の今、結果的にはお留守番をお願いしております。たまに平日に私が休みの日ですと『お仕事行って!!』とか言ってむしろ追い出そうとして来ます。なにそれ。アマプラ見る気だろう。知っているぞ。私の中にも”私が仕事へ行けなくなるから、学校へ行って欲しい”という部分が少なからずありました。子供が学校へ行かないから親も仕事を休まなくてはならない方程式の時はもう一日中モヤ~って…。なんだか私の事情が作用していると息子の気持ちに正面から向き合えないのです。どうしても学校へ行かせる方向に誘導しちゃったりとか、一緒に家に居ることになっても笑顔で過ごせなかったりとか、今までそういうことが沢山ありました。今は息子が家にいることに心から納得しているので、お互いに全く諍いがありません。
メディア問題とか昼食問題とか気になることは色々ありますが、怖いのは災害問題です。息子が一人で留守番をしている時に地震があったらどうしようー。怖いよね。怖がりな息子がひとりでそのような目に遭ったらと思うだけでとぞっとします。そういう時にどうしたら良いか、ひとまず避難訓練(自宅)は一緒にしてあります。でもこればっかりはどうなるか分かりませんから。事情やリスクは皆あるのです。いまこの現実の中で生き延びることを考えるしかありません。

親の心配などどこまで届いているのか知りませんけど、毎日お留守番ライフを満喫しているっぽい息子です。とにかく元気が出てきているのは良いことです。エネルギーの回復が最優先だと分かっていますが、あまりにも自由過ぎるとちょっと大丈夫かしら?と思ってしまう親心。生活リズムやメディアルールなど気を付けなくてはと思うのです。
娘は病気になってから”クライシスプラン”をやっていて、もうすぐ3年目に突入です。息子は前からちょっとうらやましそうにしていたので、同じような雰囲気のチェックリストを作ってみました。もちろん私が勝手にこれをやりなさいと先走って作ってしまうと、やらされることが嫌いな息子は反発することが容易に予想されます。あくまでもやる本人が主体でなくてはならないので、項目は一緒に考えました。モチベアップの為に、最近はそれぞれの推し画像を挿入するようにしてみました。笑えます。始めた頃は、シンプルで味気ないクライシスプランでしたが、なんかもうすごい萌えるwどうせやるなら楽しい方がいいですよね。

春から調子の良さそうだった娘の方ですが、実は今は学校をお休みしています。またこれはゆっくりお伝えしたい話です。再び、お留守番が子供2人になりました。以前の私ならばこのような状態で吐き気を起こしていました。人間変わります。学校へ行かないこと自体はいいのですが、娘が学校を休んでいるのは調子が悪いからです。調子が悪い娘と息子が長時間2人きりとなると…。あらぬ想像を掻き立てられます。
ある日、私が仕事から帰ってくると家の中から叫び声が聞こえました。娘の調子が悪くなってしまったようです。いつからだ?息子はどうしてる?リビングの扉を開けると、泣いている娘だけ。息子のお弁当が食べかけのまま置かれており、息子本人は二階へ行き漫画を読んでいました。息子がお弁当を食べている最中に娘の調子が悪くなり、息子はすぐにその場から撤退したと思われます。日頃から『ねーねの調子が悪い時は近づかないこと。そっとしておくこと。』と言っています。正解の行動です。でも不安だったよね、二人とも頑張ったね。息子を褒め、さて娘の話を聞きます。しかしこのようなことがあっても、翌日も私は仕事へ行くのです。

『え!○○さん 仕事行くの!?(こんな時に!)』
ばぁちゃん(義母)は私にすぐに仕事を休めと言います。もしくは露骨に表情に出してきます。なんだよ、文句あるか。あるんでしょうね。あるから言ってるんでしょうね。私も別にパートにそこまで入れ込んでいるわけではないのですが、でも仕事ですから行く努力はした方が良いと思っています。私の場合、社会貢献というよりも自分の情緒のためが大きいかも知れませんが。
義母の言うように私が仕事を休んで、もしくは辞めて、息子の不登校は解決に向かうのでしょうか?娘の病気が好転するのでしょうか?それは極端な話でしょうけども、私が家に居ても今はあんまり意味がない気がするのです。平日休みで家に居ると『ママなんでいるの?』みたいな空気になったりしますしね。けっこうなことです。…そうか!そういう時に一人カフェに行けばいいのか。もちろん息子の不安が強くなったり、娘の調子がすこぶる悪かったりしたら休むことは出来ますが、私なりに今の二人のコンディションと力量をみて、お留守番を任せるという判断をしています。なにせ二人とも長期戦なのです。
出来ることなら変わらぬ日常でありたい。変わらぬ日常を送らせてあげたい。その中で、それぞれが自分の課題に向き合えれば良いと思います。親がいない時間の中で、ささいな困り事にチャレンジしてみたり、工夫してみたりすることもあるでしょう。それも大事だと思っています。あなた達が学校へ行こうが行くまいが、母は仕事へも行くし、変わらずに地球は回っているのです。

娘と息子

調子の悪い娘との間合いをはかる息子。
ラプトル推し。

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