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前鋸筋を鍛えていない?それは損してますよ!

パフォーマンスや肩のケガ予防に大切な前鋸筋。
みなさんは、どれだけ重要かご存じですか?


トレーニングやスポーツを通して肩を痛める人の特徴は


・姿勢不良(胸椎後湾・肩甲骨前傾など)
・肩関節の可動域に問題がある。

簡単に挙げるとこの2つ。
(負荷のかけすぎやフォームの問題などはおいといて!)

トレーニングで肩を痛めてしまう例を挙げると、姿勢が悪く腕が耳の横まで挙げられない。
その中でのショルダープレス。


軌道が上でなく、少し前に向かって挙がることになります。
それを無理やり上に向かって挙げようとする。
もしくは、腰などを反って挙げようとする。

どちらにしても、これでは肩もしくは他の部位に負担がかかることは想像がつきますね。

そんな時はどこをアプローチして姿勢や可動域を改善できるかが大切です。

最近はコンディショニングの重要性が広まってきていて、筋の緊張を取るためにセルフケアをしたり、弱化筋のアクティベーションを行ってからトレーニングに入る方も多くなってきている気がします。

その中でも、姿勢改善や肩甲骨の安定性を高めるために重要な筋肉といえば「僧帽筋下部」。
姿勢の悪化や肩凝りなどにつながり、悪者扱いされている筋は「小胸筋」。

この辺りは多くの方が聞いたことがある筋肉名であり、トレーニング前のコンディショニングでもアプローチしている方が多いかと思います。

確かにこの二つ。とっても大切なキーマッスル!
でもこの二つと同じくらい重要な筋肉があります。

それが「前鋸筋」
大分SNS上でも重要性について知れ渡ってきたなと感じる反面、まだまだ光を浴びることが少ないなと。

聞いたことはあるけど、いまいち理解しきれていないという人もいるかもしれません。


そこで今回は前鋸筋の重要性について、マニアックに伝えていきたいと思います!笑


■前鋸筋の解剖学

なぜ前鋸筋が重要なのかを知る前に、前鋸筋とはどんな筋肉なのかを知っていきましょう。

まず、前鋸筋は「上部」、「中部」、「下部」の3つの線維群に分類することができます。

【起始~停止】
上部:第1肋骨、第2肋骨~上角
中部:第2肋骨に付着する一部の線維と第3肋骨~肩甲骨内側縁
下部:第4肋骨-第9肋骨~下角
※上部と下部の2つに分けるもの、3つに分けた場合でも中部の起始が書籍等によっても異なることがあります。

【機能】
上部:肩甲骨の外転、下方回旋、前傾
中部:肩甲骨外転
下部:肩甲骨外転、上方回旋、後傾

前鋸筋は第1肋骨-第9肋骨から肩甲骨内側縁の全長に停止するため、肩甲骨を外転させる筋になります。
ただ、他の機能に関しては各線維で少し機能が異なるというのもポイントとなる所です!


また、上部線維においては胸郭に肩甲骨を固定し、中部線維・下部線維が働く際のサポートをしているとも考えられています。


■前鋸筋の役割

では、少しずつ本題に入っていきましょう!

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