箱根5区に継続性はあるのか?

今回は箱根5区で好成績を残した選手が翌年以降も同様の結果を残せるのかについて考えてみます.対象として5区が現行の距離に変更された93回以降の区間順位5位以内の選手に注目します.

93回トップ5
大塚祥平 駒澤大 4年(92回 4位→93回 1位)
森田清貴 上武大 4年(91回 15位→92回 9位→93回 2位)
細谷恭平 中央学院大 3年(93回 3位→94回 3位)
安井雄一 早稲田大 3年(92回 5位→93回 3位→94回 3位)
山田攻 順天堂大 2年(93回 5位→94回 4位→95回 4位)

94回トップ5
青木涼真 法政大 2年(94回 1位→95回 3位→96回 4位)
安井雄一 早稲田大 4年(92回 5位→93回 3位→94回 3位)
細谷恭平 中央学院大 4年(93回 3位→94回 3位)
山田攻 順天堂大 3年(93回 5位→94回 4位→95回 4位)
竹石尚人 青学大 2年(94回 5位→95回 13位→97回 17位)
小町昌矢 日体大 4年(91回 19位→94回 5位)

95回トップ5
浦野雄平 國學院大 3年(95回 1位→96回 3位)
西田壮志 東海大 2年(95回 2位→96回 7位→97回 7位)
青木涼真 法政大 3年(94回 1位→95回 3位→96回 4位)
山田攻 順天堂大 4年(93回 5位→94回 4位→95回 4位)
伊東颯汰 駒澤大 2年(95回 5位→96回 13位)

96回トップ5
宮下隼人 東洋大 2年(96回 1位→97回 3位→98回 8位)
飯田貴之 青学大 2年(96回 2位)
浦野雄平 國學院大 3年(95回 1位→96回 3位)
青木涼真 法政大 4年(94回 1位→95回 3位→96回 4位)
鈴木聖人 明治大 2年(96回 5位→97回 9位)

97回トップ5
細谷翔馬 帝京大 3年(97回 1位→98回 1位)
三上雄太 創価大 3年(97回 2位→98回 12位)
宮下隼人 東洋大 3年(96回 1位→97回 3位→98回 8位)
鈴木芽吹 駒澤大 1年(97回 4位)
石川佳樹 拓殖大 4年(96回 11位→97回 5位)

98回トップ5
細谷翔馬 帝京大 3年(97回 1位→98回 1位)
吉田響 東海大 1年(98回 2位)
若林宏樹青学大 1年(98回 3位)
金子伊吹 駒澤大 2年(98回 4位)
四釜峻佑 順天堂大 3年(98回 5位→99回 2位)

99回トップ5
山本唯翔 城西大3年(97回6位→99回 1位)
四釜峻佑 順天堂大 4年(98回 5位→99回 2位)
阿部陽樹 中央大 2年(98回 6位→99回 3位)
山川拓馬 駒澤大 1年(99回 4位)
前田義弘 東洋大 4年(99回 5位)

1年時に山を走った選手で区間順位5位以内の選手は4人でしかも直近3年間のみとなっています.一方で1年時に山を走って2年時以降に区間順位5位以内の経験があるのは小町選手,山本選手と阿部選手のみとなっています.山本選手と阿部選手は1年時区間6位でしたが,小町選手は区間19位でしたので,4年生でリベンジを果たしたという結果になっています.このことから,2年目以降に初めて山を走った選手が区間順位5位以内の選手には多いということになっています.出走1回目の時に区間6位以下から区間5位に入った選手は森田選手,小町選手,石川選手,山本選手,阿部選手のみとなっています.このことから出走1回目で区間6位以下から区間5位以内に入る確率はあまり高くないといえます.一方で,安井選手,山田選手,四釜選手は出走1回目で区間5位以内をとっており,さらに出走2,3回目で区間順位を上げてきています.出走1回目で区間5位以内で走った一方で2回目以降で区間順位を6位以下に下げてしまった選手は6人,2回目以降も全て区間順位5位で走った選手は8人となっています.このことから区間5位以内で走った選手は翌年以降5位以内に入る確率が6割程度となっています.最後に出走1回目で区間5位以内で走った選手は21人となっています.

まとめますと区間6位以下の選手が翌年以降区間5位以内に入ってくることは難しいが,区間5位以内の選手が翌年でも区間5位以内に入る確率は6割程度ある.そして初出走の選手が6割程度いることを考えると,継続性はあるが,初出走の選手が経験者並みに走ることが多いという結論になります.最後に5区区間5位以内の典型的な内訳を考えると初出走の選手が3人,以前に区間順位5位以内の選手が2人,たまに区間順位6位以下の選手が区間5位以内に上がってくるというのが基本的な5区の区間順位の傾向といえます.今回は以上となります.お読みいただきありがとうございました.


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