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うちの子どもらがマンガの設定みたいな件

同じ親のもと同じ環境で育っても、兄弟というものは
全然違うものである。

ワタシも三人兄弟だからよく知っているつもりだったが
ここまで両極端なのも珍しい。
ににくんとべちくんはいろいろが正反対なのである

まるでマンガみたいに
ねらっているのかと思うくらいに

まあなんとなく予感はあったのだ
ににくんは小さい頃からとにかく外に行きたがる、オニごっこに命をかけているような子で、文字とか数字にはちっとも興味を示さなかった。

小学校に入る前に少しでもと思ったのだが、頑としてやらなかった人だ。

そんなににくんが一年生になってしぶしぶながら宿題をしていると
当時年中さんだったべちくんがすっと寄ってきて漢字を見よう見まねで書くようになった。

またタブレットで算数をやっているときも興味津々で、やりたがるのを止めるのが大変だったくらいである

ににくんが3年生になり、書き字障害と計算障害であることがわかった。
彼のペースでちょとづつ進めたらいいというスタンスで一緒にがんばってきたのだが…

べちくんが1年生になってしばらくして確信した。
彼はお勉強ができる子だったのだ。

ににくんのときにあれほどさせるのが大変だった宿題も
一人でさっさとやってしまうし、勝手に自主学習までやっている

君は出来杉くんか?

解読不能だったににくんの連絡帳と違う、読みやすい字

テスト勉強なんてしたことないのに高得点なテスト

書き初めでもらってきた金賞

本来なら喜ぶべき事項なのに、ワタシは手放しで喜べなかった。

もはやににくんより書ける漢字が多いし、近いうちに算数も追い抜いてしまうだろう。

これはマンガやラノベでよくある設定の

でき損ないで虐げられる姉(兄)と
優秀で誰にでも愛される妹(弟)のそれではないか!

いやいや虐げてはいないけどさ
両方めいっぱい愛を注ぎたいと思っているけどさ

でもなんでなん?
よりによってと思ってしまった。

以前カウンセラーとその卵さんの座談会に飛び入り参加させてもらったことがある。

その時
うちのににくんが学習障害でという話をしたら

モモムギさんにはモモムギさんにぴったりのお子さんがきてくれたんだなって思います

という言葉をもらった。

ぴったりって何にぴったりなのかと思っていたのだが
ここにきてわかった。

ににくんとべちくん、二人セットで

ワタシの成長にぴったりだったんだ。

ワタシには弟コンプレックスなるものがある。
2歳下の弟だ。

もし神様に特別愛されている子がいるとしたら、それは
弟ではないかと思うくらい彼は誰からも愛される子だった。

友達からも先生からも人気があって
特に母は特別可愛かったんだと思う。

そんなつもりはなかったと思うし、無意識だったと思うのだが
母は彼にだけ感情的に怒ることをしなかった。

ここは怒るところでしょう?という場面でさえ、ぶうぶつ文句を言うだけで
けして声を荒げることがないことに気づいてしまった。

ワタシにはいちゃもんみたいな難癖つけてキレていたというのに
家事も宗教活動も強要したのに
なぜ彼だけ無条件に愛されたのだろう?

それはやっぱり頭がよかったから、じゃないだろうか
悲しいかな、母が一番重きをおいているのはそこなのだ。

べちくんの優秀さが心をザワザワさせるのは
頭がよくなかったからダメだったんだ
というワタシの劣等感を刺激するからだ

だから二人セットで来てくれたのかい?
ワタシがふたりともいいねと思えるように。

ということでワタシは同じマンガの設定でも
ににくんとべちくんは
ゴンとキルアだと思うことにしている

二人とも素晴らしいダイヤモンドとサファイアの原石で
ワタシはその才能を信じてやまないビスケだ

見事な伏線回収だと思う。







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