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理想通りじゃなくとも。自分なりのリア充でいいじゃないか

うちの地元はお祭りにかなり力を入れている。たしかにちょっと有名なお祭りで、たくさん人が来て盛り上がる。

きれいな山車が練り歩き、ずらっと屋台が並ぶ中

キャー久しぶりー!!!
元気だったー?
めっちゃかわいいじゃん!!

おしゃれした地元民が親しげにあいさつを交わす様子を、ワタシは毎回ぼんやり眺めている。

はい、ボッチ主婦のモモムギです。

7年間ずっとお祭りはそんな感じで疎外感が増すイベントでした。

ずっとかい!

いや、ワタシなりに壁を取り払おうと努力はしたんですけどね。いかんせん子ども時代からのボッチが染み付いてしまっていて、一緒にワイワイするイメージがわかない。

それは昔クラスで目立つ子たちがリア充している中に自分が入っているのがまったく想像できなかったのと同じ!

ずっと憧れていた。
少女漫画みたいな学園生活。
ママ友ともたちとのランチ会。
祭りで地元民との交流。

別にそんなの全然うらやましくないもんね、とワイワイ騒いでいる人たちを横目にして自分を守っていたけれど、本当はそうできない自分のことをダメだと思っていたのです。

さて、来年は長男の中学進学にともない引っ越す予定の我々は、今回のお祭りがたぶん最後になると思い、義両親と妹ちゃん夫婦を招待することにした。

しかしいつもは料理担当のパパが今年は祭りで役を担っていてそちらへ行かねばならず、料理が苦手と自他ともに認めているワタシが作るしかなくなった。

しかも次男くんの眼科も先生の都合で祭りの日しか空いておらず、

掃除する!
メシを作る!
眼科に連れていく!
お客さんを迎える!

というハードスケジュールになってしまいました。

しかもワタシの体調は低空飛行(またか)

大丈夫かしらと思っていたところになんと長男のオルタナティブスクール友達が2名、祭りに遊びにくることになり

これが文字通りの祭りか!という事態に(笑)

当日は長男と次男にレモネードとコロッケ作りと掃除を手伝わせ
間に合わない間に合わないと言いながら次男をダッシュで眼科へ連れていったのですが、客人の到着に間に合わず、家にいてお迎えできたのは長男のみだったという(ははははは)

うちの両親もやってきてひとしきりみんなで挨拶して、それから屋台に行ったりお客さまを宿に案内したり。

お義母さんが大量の煮物と天ぷらを持ってきてくれて、それに救われました。あれがなかったらたぶん総勢8名の胃袋を満たすことはできなかったでしょう。

次の日も祭りはつづき、長男の友達がやって来てみんなで屋台に行って刺したらひっこむナイフのおもちゃや10円パンなんかを買っていましたね。

それからひとしきり家でゲーム。その合間にも各町内の山車がすごい音をたて家の前にやってきて、御花集めのお兄さんがごめんくださーいと戸の前で挨拶されるのだけど、全部の町内の御花(5000円)をお渡しできる経済力がないワタシは力なく

すいませええええん、と返事する後ろで4人の子どもたちが屋台で買った銃を片手に飛び回っているのだから

お兄さんも子沢山では仕方ない、と思ってくれたに違いない(よくやった子どもたちよ)

お客様が帰って、お友達もお母さんが迎えに来て、急に静かになった玄関に立ったワタシはへろへろだったけれど、やりきった感で満たされていた。

そして思う。
今年のお祭りは全然さびしくなかったなと。

パパが祭りに貢献してくれたおかげで町内の人ともちょっとだけ仲良くなれた気がする。
いや、パパのおかげもあるけれど一番はワタシの中で

祭りなんて酒を飲んで騒いでるだけじゃないか、とさげずむ気持ちがなくなったからだと思う。

パパを快く祭りに送り出して、自分はお客さまをもてなす。これがワタシのお祭りに対するベストな関わりだったんでしょう。

ワイワイ山車を引いて地元の人と盛り上がらなくても。それを眺めて楽しいお祭りをありがとうございます、と感謝するだけでよかったんですね。

大体ワタシが真っ赤な口紅をひいて、あの大工さんが着てるみたいなズボンと足袋をはいて気合いのいれた髪型で祭りにのぞんでいる姿を誰も望んでいない。

人には適材適所というものがありますもん。そこで自分なりのリア充を追求すればいい。

最後にそれが学べてよかったです(来年もいたりして)




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