33金型早繰り銀5:△42玉に最速▲56銀①


基本図

今回から数回は、基本図で△42玉と上がる展開を見ていく。
△42玉のメリットは、前回の記事を参照。具体的手順についてはいずれ投稿するかもしれない。


基本図以下
△42玉 ▲56銀 △75歩 ▲同歩 △同銀 ▲24歩 △同歩 ▲25歩(図1)

図1

図1までは半ば必然。△94歩型では△22飛と回ったが、玉がじゃまをして今回はできない。とすると、△42玉に代えて△41玉ではどうか、という疑問が湧いてくる。これについては△42玉型が片づいてからまとめる。

図1以下
△76歩 ▲88銀 △35歩(途中図1) ▲24歩 △22歩(図2)

途中図1

△94歩型のときと同様、銀交換は面白くない。具体的には、△76歩に代えて△86歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲87歩△82飛▲74歩△72金▲77桂(参考図1)の展開は先手まずまず。

参考図1

途中図1の△35歩が面白い一手。主な意味は、①先手の桂馬の活用を妨げること②△84飛と引いた後の飛車の横利きを通すことである。①はともかく、②は今の段階ではピンとこないと思う(少なくとも私は初見時意味が分からなかった)が、手順を進めていく。

図2


図2での先手の有力手は▲16歩、▲77歩、▲68玉である。
本記事では▲16歩を扱い、以降の記事で他の2つについて見ていく。

図2以下
▲16歩 △52金 ▲15歩 △32銀 ▲14歩 △同歩 ▲12歩 △同香 ▲45角 △13香 ▲12角成 △84飛(図3)

図3

▲16歩は、△35歩によって生じた▲45角を狙いにしている。△84飛が△35歩を活かした軽い受け。もう少し手順を追っていく。

図3以下
▲22馬 △25歩 ▲同飛 △24金 ▲28飛 △36歩 ▲同歩 △15歩(結果図1)

結果図1

△36歩は、△16歩と伸ばした後の△37角を作った意味。結果図1は互角で、何局か実戦経験があるが、楽しいねじり合いになる。

次回の記事では図2から▲77歩、▲68玉の展開を見ていく。


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