33金型早繰り銀4：最速▲56銀に△94歩③

図1

今回は図1のように、△75歩に▲66歩と突く展開を見ていく。

図1以下
△76歩　▲同銀　△86歩　▲同歩　△同飛　▲87金　△82飛　▲86歩　△54歩　▲65歩（図2）

図2

△54歩までは一本道で、この形の常套手段。▲65歩に対しては初志貫徹で△55銀とぶつけるのか、一旦△53銀で我慢するのか。

図2以下
△53銀　▲77桂　△41玉　▲58金　△32玉　▲68玉　△44銀　▲36歩　△55銀（結果図1）

結果図1

図2ですぐに△55銀とぶつけるのは、▲同銀△同歩▲64歩△同歩▲53角（参考図1）で先手十分。よって一旦△53銀と引き、△32玉まで移動してから銀をぶつけにいく。

参考図1

戻って▲77桂と跳ねてから▲68玉とするのが細かいが大事なところで、先に▲68玉だと△88歩▲同金△86飛で千日手の可能性がある。
結果図1は局面としては後手不満なしであり、▲66歩は作戦としてはいまいいちである。1～4回の内容を総合すると、最速で▲56銀と上がる作戦自体が先手としてはいまいちだというのが私の見解である。

ただし、図1～結果図1の展開には1つ不満がある。それは、△55銀とぶつけるまでに△53銀～△44銀と迂回していることだ。△94歩が△42玉に代わっていれば、△53銀のところで△55銀とぶつけられる。

次回以降は、1～4回で△94歩だったところを△42玉に代えた展開を見ていく。まずは、最速▲56銀＋継ぎ歩の展開をクリアしなければならない。