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弘前の桜

青森県弘前市の桜はとてもきれいですね。私も見に行ったことがあります。
桜の花が間近に迫ってみることができるし、お城のお堀に浮かぶ花びらも素敵です。
そんな素敵な弘前の桜ですが、闇歴史を知りました。

70歳代の私の知人男性から聞いた話です。
青森県弘前市の桜を昭和30年代に見に行ったとのこと。
弘前城の公園の周りに、見せ物小屋がたくさん並んでいたそうです。
なんだろうと興味津々で入ったところ、そこには映画「エレファントマン」の世界そのものだったそうです。

と言うのは、障害者を見せ物にしてお金をとっていると言う見せ物小屋でした。

中に入っているのは、人間なのですが、大人だけど、小さい「こびと」
それから、
体全身が、毛むくじゃらの動物のような人間が居たそうです。

知人男性は、途中で気持ち悪くなり、出て行ったそうです。

そういう見せ物小屋がずらっと弘前桜祭りの頃に並んでいたと記憶していると話していました。
今でこそ、日本人の人権意識も高くなり、世界的にも、障害者福祉や医療が充実してきていますが、昭和30年代、当時の日本の東北地方ではまだこのようなことがあったと言うことも話していました。

そして、その知人男性が、ぽつりと「今思うと、そういう見せ物小屋にいた人たちは、親兄弟から見捨てられたのだろうか、それでこうした見せ物小屋に売られてきたのだろうか。」と話していました。

今は医学的にも解明されて、先天的な免疫異常とかで障害を負って生まれてくる子供もいます。

当時はそうした知識もなく、親も兄弟もどうして良いかわからなくなって、
そうした見世物小屋に売るしかないと思っていたのでしょうかね。
貧しい家庭では、そうせざるを得なかったのかもしれません。

また、それを商売の道具に使う人たちもいたということにも驚きます。
そのような日本の昔から比べたら、まだまだ不十分な面もあるかもしれませんけれど、
今は格段と障害者福祉や医療、人権の面についてもだいぶ日本も進んだと思います。

弘前の桜の花見の時期だけでなく、私の故郷の秋田市の千秋公園の花見の時期でも見せ物小屋とまではいかないけれど、こうしたものはありました。

昭和50年代の話です。それについてはまた次回に書きます。



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