詩りとり(詩)

(ためいき、ピンピンの深海魚)
「なんですか?この紙」
「一言詩書いたから、しりとりの要領でまわしていこうよ」
「はあ、よいですよ」
暫くすると先ほど、隣の席に渡した紙切れが私のデスクに返ってくる。
(ジャンクフードが大好きな僧侶の信仰心)
私は、小さな矢印を書き込み文を綴る。そして、それをまた横の席のモジャモジャ髪に渡す。
(膿んだりした 傷を 塩で揉んだり 噛んだり おいしい)
(かき氷のシロップは全て同じ味だと知った時のがっかり感と どうでもいい感が ちょうど釣り合う現象)
(落武者にならざるを得なかった武士ほど 凛々しい顔)
(美しい諦めには それなりの練習が 必要であると悟ったJK)
ここで就業の18:00となる。
「で、これどういうゲームなんだろね」
「確かに」

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