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今期アニメの伏兵『ゆびさきと恋々』

毎夜、妻と一緒にアニメを観ている。今期もいくつか観ているが、2期目だったり、自分は原作を読んだことがあるものだった。いくつかティザーPVを観ている中で、妻の琴線に引っかかったのが『ゆびさきと恋々』だった。

正直、自分1人では1話も観ていないだろうと思う。ただ、1話ずつ観るにつれ、少しずつ惹き込まれていった。話の構成としては、ザ恋愛アニメそのものなんだけれど、周りの登場人物が魅力的である。

皆、誰かのことが好きなのである。ただ、それを言葉にして、気持ちを表すことが出来ない、出来ていない。第三者的に見れば分かりやすいくらい好きなのに、好きな人を前にすると一歩引いてしまう。なんかどこかで経験したような、自分にも身に覚えのあるようなそんな気持ちにさせてくる。主人公同士は結構あっさりと付き合ってしまうのだが、その周辺の登場人物が今後どうなっていくのかがとても気になっている。

最新話の「桜志の世界」では、主人公雪に想いを寄せる幼なじみの桜志がメインで取り上げられた。ずっと雪のことを遠くから見てきて、雪と会うと悪態しかつけない、まだ男子小学生のような桜志である。それをぽっと出の逸臣がいつの間にか彼氏になっている。その面白くなさ、自分の弱さみたいなものを逸臣にぶつける。

第10話「桜志の世界」

現実だとしたら、そんなことあり得ないだろと思うが、漫画アニメの中だからこそ出来る対話だなと思う。桜志も、逸臣の良さ薄々気づいているがそれを認めたくない。認めてしまうと自分がとても小さいものに感じてしまう。そんな葛藤を第10話から読み取ることが出来た。

おそらく後2話か3話で1クールが終わるが、今から追っかけても全然ありなアニメだと思う。

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