本棚を組み立てまして

 昨日。書籍の置き場に限界を感じ、部屋の模様替えを行い、組み立て式の本棚を購入しました。
 横45センチ、縦90センチ、奥行き24センチくらい。仕切りの位置を変更できるやつ。バスで最寄りの駅へ向かい、吉野家で朝食兼昼食を終える。そして目をつけていた商品を抱えて、会計を済まる。
 が。重い。11キログラムである。持ち手をつけてもらったが、中々の重量感が私の手のひらを襲う。これで終わりではない。夕食を買わなくてはいけないのだ。メバチマグロの切り落としを買う。通っているスーパーは比較的通路が狭く、長手が1メートルはあるので、人や商品に当たらないよう細心の注意を払う。無事、トラブルもなく買い物を終えて、帰宅する。
 工具と木工用ボンドは準備済み。
 作業開始。
 さっそく、天板と底板の違いに悩む。この辺は高卒クオリティのブレインがそうさせる。天板(木ダボ穴が3つ有)、底板(木ダボ穴が1つ、貫通穴が2つ有)とあるが、どちらも穴は両側に3つの計6つある。説明書をよく見ると、天板は大きな径の穴が3つ、底板はネジ穴2つと大きな穴が1つ。
 その違いに気づき、付属のボンドの先をハサミで切り、穴に入れ、側板を差し込む。ドライバーの底で端部をたたき押し込む。つづいて、折りたたんであった背板を溝にさしこむ。その前にボンドを溝に入れるわけだが、中々出にくい。力を入れ続けたその時、べっとりとボンドが落下した。それをすぐにふき取る。ボンドを見ると、容器の底からでている。押した勢いで穴が空いてしまったのだろう。
 脆い。げんなり。残量は一気に危険水域になるが、自前の木工用ボンドが窮地を救う。こちらのほうが使いやすい。木製で組み立て式の家具を買う際は自前に限る。底板をハメこみ、底板用ネジで固定し次の工程へ移る。
 ここでトラブルが発生する。底板用のネジの山が死亡する。プラスドライバーに金属粉が磁力を帯びて付着。いくら増しても空回り。なんとか調度いいマイナスドライバーをうまく引っかけて、締め込む。事なきを得る。
 その後、背板止めを6か所、ネジで固定する。薄い部分を差し込み、斜めにネジを締めていく。が。差し込み部分がすこし出てきてしまう。成す術がない。出来る限りやって、次へいく。
 あとは簡単。金属製の棚受けパーツを側板の穴に差しこみ、棚板をのせておわり。
 かくて、本棚の組み立ては完了した。こういった類の『組み立て式家具』をつくって、すべて順調にいった覚えがない。早く作り終えたいという精神と、なれない作業がそうさせる。だからといって後悔がない。稀にしか行わない作業なので、慣れる必要がないからだ。
 そして、書籍と服に囲まれた部屋の強度が増したのだった。
 書くことは消えたが、蛇足を承知でエンディングを書いていく。

「エンディング」
 積読の増加率が指数関数的いきおいで上昇している。本棚を増設したにも関わらず明後日、映画『コンクリート・ユートピア』を新宿に観に行く。
 結局買ってしまうだろう。活字を欲する病気を患っているので仕方ない。毎日書く為には、読まなくてはいけないのです。立派なウンコを捻りだすには、たらふく喰わなきゃいけないのです。その割に若干下痢気味ですが、快腸目指してバランスよく活字を摂取し、最高のウンコ(作品)を射出していきます。
                          (おしまい)

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