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私の創作の原点となるミステリー小説『金属年数』…近日全文公開予定。

この『金属年数』という小説は、私が13年前に初めて文学賞に応募した作品です。その文学賞は、第2回創元SF短編賞(2010年公募〜2011年大賞発表)。

応募作品総数594。その時のサイトには「予想を大幅に上まわる応募数」と記されています。そして、私の作品は一次選考を通過した56作品に運良く(初応募なので)選ばれました(現在でもサイトに掲載されています)。

今思えば、この時に落選していたら、もう小説は書いていなかったかもしれないですね。初参戦にして運良く、たまたま一次選考を通過できたので、「小説でも意外といけるかも」と調子に乗ってしまったわけです。

「小説でも」というのは、2008年にすでに健康本の新書で商業出版を経験していたから。『歯磨き健康法ーお口の掃除で健康・長寿ー』(アスキー・メディアワークス)ですね。

その後、2017年に単行本が出版された長編ミステリー小説『ミュータンス・ミュータント』の執筆を始めることになります。この作品は、初応募となる2013年の第4回野性時代フロンティア文学賞(KADOKAWA)でニ次選考を通過。全924作品の中で32作品に選ばれました。

初めての応募で三次選考まで進んだこの小説は、その後も数年にわたり精力的に内容を練り上げることになります。この二次選考の通過が掲載された「小説野性時代」2013年2月号は、写真のように今でも宝物として大切に保管していますが、とてもエロスな雰囲気が漂っていますね。笑
とにかく、もう10年が経ったのか…。

残念ながら、三次選考で落選しましたが、「小説で意外といけるんちゃうん」とまたまた調子に乗ってしまったわけです。要は単純なんです、私。笑

その後もいくつかの別作品も執筆しながら毎年のように文学賞に応募し、一喜一憂していました。

2012年の第19回電撃大賞、2013年の第20回電撃大賞、2014年の第9回小学館ライトノベル大賞などでは一次選考を通過し、2016年の第15回「このミステリーがすごい!」大賞では選考委員・川出正樹氏の「次回作に期待」3作品に選ばれました。

結果が出れば嬉しくて、新たに作品を作るモチベーションが上がりましたし、落選が決まれば、反省点を踏まえつつ(書評がある文学賞もありましたね)、次の作戦を練って作品を作り続けました。

しかし、どれだけ頑張っても最終候補に残ることは一度もなく(やっぱりここまで行かないと注目されないですよね)、ある日「もう無理やな」と自分の実力の限界をはっきりと自覚して応募をやめることにしました。40も過ぎて、ただがむしゃらに夢を追い駆けるほど若くもないし、とも思いました。

最後の応募から5年は経ったでしょうか…。
こうして振り返ると、私の小説執筆の原点はやはり『金属年数』ですね。『勤続年数』ではありません。笑

ジャンルで言えば、サイエンス・ミステリーかな?『ミュータンス・ミュータント』もサイエンス・ミステリーの範疇に入ると思いますが、ちょっと毛色の違った作品となっています。

この『金属年数』という作品は最初に述べましたように短編小説でしたが、趣味の延長として執筆活動を続けるうち、物語の世界はゆっくりと、でも確実に広がっていきました。そして現在では、長編と呼べる長さに至っています。

でも、もう文学賞に応募するつもりは全くないですし(どうせ落選するし。笑)、そうは言っても、いつまでも未公開で眠らせているのも、もったいないかな、と。50になり、人生の先もそろそろ終わりを視野に入れていく齢だしなぁ…。

あ、noteがあるやん!

そしてこの度、このnoteにて全文公開することにした次第です。

どういう形で公開するか、現在検討中です。昨年秋にこのnoteで全文公開した『ミュータンス・ミュータントⅡ 珊瑚の欠片』はPDF化して貼り付けましたが、いまいちnoteの機能を使いこなせていない私にとって、それが良かったのか悪かったのかは、正直分かりません。

ですから、長編小説としての『金属年数』はどう公開するか、後悔しないように…なんて。
とにかく、乞うご期待。


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