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“超”初心者のための電話応対

対象:電話応対をしたことのない方

このノートは、これから就職先で電話応対をするようになる方や、アルバイトの職種に電話応対有りの職種を選択肢に加えたい方のためのものです。
とてもシンプルな内容なので、「本当にこれだけで電話応対が出来るようになるの?」と思われるかもしれません。
でも安心して下さい。出来るんです。

目的:電話で話すことが怖い理由を明確にする

 何故電話応対を恐く感じているのか、自分を知る事が「出来る」に近づくポイントです。
 でも、それだけではどうしても信じられない方が多いと思います。
 そのため、どうしたら少しでも電話を怖がらずに出られるようになるのかを少しお伝えします。
 もし恐く無くなったら、電話応対の研修に参加してみるのも良いと思います。

あくまでもポイントは「自分を知る」ことです。
忘れないで下さい。


怖いと思っているポイントの深掘り

○苦手意識の確認


 あなたは何故電話応対が苦手と感じていますか?
 家に電話はありましたか?
 誰かと電話で話したことがありますか?
 家に電話が無く、誰とも電話で話したことが無い方も今の時代いるのかもしれません。
 全く経験が無いだけでも苦手と感じる方もいますよね?
 もしくは友達とスマホで話した時に上手く話が出来なくて、それ以降話すのが苦手になったという方もいるでしょう。
 苦手な理由は人それぞれですが、「私はこの理由で電話応対が苦手」と認識出来る事で、対処も出来てくるんです。
 どれだけ時間をかけても構いません。
 必ず紙に書いて下さい。
 箇条書きで結構です。
 何なら別日になるまで考えても構いません。
 大事なのは理由を明確にすることです。

あなたが電話応対が苦手と感じる理由をきちんと把握して下さい。
 
例えば、
「電話の話し方が分からない」
「相手にどう思われるのかを考えてしまう」「失敗するのが怖い」
等は電話応対を怖いと思われる理由に多いと思われます。

このような理由の場合を例に、以下の3つの方法で怖さを克服しましょう。

①まず声を出してみよう


「お電話ありがとうございます」
「かしこまりました」
「作用でございますか」
電話応対の用語は沢山ありますね。

 今はネットで情報が得られますので、ご自分で使えそうなワードを書き出して見て下さい。
 上手に「作用でございますか」なんて言えませんよね。
 日常生活では使いませんから。

 だから声に出してみましょう!

○鏡の前で話しかける


 例えば「お電話ありがとうございます」と言ってみて下さい。

 何十回も超えに出していると、段々とスムーズに言えるものです。
 まさか10回20回しか言わずに「駄目だ出来ない」とは言いませんよね?
 もしスムーズに言えるようになる前に「駄目だ」と思うのなら、それはもう仕方ないので電話応対が上手く出来るようになることは諦めるしかなくなってしまいます。

 誰でもどこかで聞いた事がある「努力は裏切らない」は本当です。


この時のポイントは「自分の目を見て声を出してみる」です。

 自分の顔だとしても目を見て話すのは勇気がいりますね。
 恥ずかしさもあります。
 「恥ずかしいから電話応対が苦手」の方は特に嫌でしょう。
 でも、その努力が自分を助けてくれるんです。
 あなたは人の目を見て話すことが出来るようになるんです。

さて、スムーズに言葉を話せたら、次は声色を変えてみます。

・いつもの話し方で声を出す
・笑った顔で声を出す
・困った顔で声を出す
・下を向いて声を出す  

 4パターンの声を出す理由は、顔の表情や向きで声に違いが現れる事を認識するためです。

いつもの話し方で声を出す
 これは、自分で意識しないとこんな感じなんだな、と認識するためです。
 もし、声が暗い感じに思えたら、1オクターブ高い声で話す努力をして下さい。

〈余談〉
 私は子供の頃とても声が低い女の子でした。
 声が低いので当然歌で高い音域は歌えません。
 なので小学校の頃、担任の先生から「音痴が酷すぎるから病院へ行ってこい」と言われて受診したことがあります。
 勿論「そんな事で来るな」で終わりです。何も病気では無いので。
 でも50年位前の田舎の貧乏人への先生の対応なんてそんなものでした。
 だから私は電話の時は2オクターブ高く出すように努力しました。
 お陰様で「綺麗な声ね」なんて言って下さる方もいらっしゃいます。 

笑った顔で声を出す
 これは、口角を(口を笑うように)上に上げる訓練です。
 電話応対の世界では笑声(えごえ)と言います。この笑声は口角を上げるだけで得られます。
 電話のお相手の方も、怒った声よりも明るい声で電話に出てくれたほうが嬉しいはずです。

 何かに怒っていたとしても口角を上げて話すと笑声になるよう、訓練しましょう。

 「自分の声が嫌いだから電話が苦手」という方も少し苦手意識的がなくなりますよ。

 口角をあげているとハッピーホルモンが出るので、どんなに嫌な事があってもメンタル的に大打撃になりませんよ。(嘘のようなホントの話です)

困った顔で声を出す

 これは、初めから怒った方と話す時の訓練です。
 先ほど笑声での応対が良いと書きましたが、クレームに遭遇した時の対策も準備しておきましょう。
 「感情表現が出来なくて電話応対が苦手」な方も努力次第で大丈夫。
 不思議です。鏡があると皆さん俳優さんになれるんです。

下を向いて声を出す
 これは謝罪する時のための対策です。
 ただ単に下を向いて声を出すだけで謝罪の感情を込めている風に聞こえるからあら不思議!
 「上から目線の話し方って言われるから電話応は苦手」という方も、このスキルを身につけるだけで回避できる時もあります。
 でも、上から目線の物言いは、声だけでなく、言葉選びが残念な場合が多いので、本当にその場しのぎ的な対策です…
 この時は「お電話ありがとうございます」ではなく、「申し訳ございません」で練習して下さい。


さて、存分に演者になった気分で次のステップにいきましょう!

②スマホで自撮りしよう


○顔の表情だけを気にする

 
次はスマートフォンで自分の顔と声をチェックして下さい。
 もしスマートフォンでの自撮りが難しい場合はPCでも構いません。
 顔の表情と口元、声が聞ければどちらでも構いません。
 撮影の時は目線も特に気にしなくて良いです。

○色々な話し方で自撮りする

撮影内容は練習内容と同じです。

・いつもの話し方で声を出す
・笑った顔で声を出す
・困った顔で声を出す
・下を向いて声を出す 

 他人からどう見られているのかが分からなくて怖い方も、「こう見えてるんだ」と分かります。

 まぁ、こんなに努力してる方を馬鹿にするような方には、どんな風に思われても良いと思いますがね。

 「他人にどう見られているのか分からなくて怖い」方は、逆に「こう見えるように表現しよう」と考えても良いのではないでしょうか。

○オーバーな表現をする

 思っている以上に声色は変わってましたか?それとも全く変わっていませんか?
 もし変わっていないのなら、もう少し努力してみましよう。
 何故か、それは本番中ではどうしても表現が小さくなるためです。

○自分の画像を見ることに慣れる

 どのくらい声に違いがあるか確認して下さい。
 笑い顔の声は笑声(えごえ)のはずです。
 下を向いていると謝罪してる風に聞こえるはずです。
 もし、「自分の映像を見るのが恥ずかしすぎて見られない」と思っても、必ず自分で確認をして下さい。
 自分で自分を見るのはとても恥ずかしいと感じるかもしれません。
 でも、慣れると恥ずかしがりの性格も少し改善出来るんです。
 電話応対だけでなく、他人の目を気にする人の場合、どう見えているかが分かります。
 どうしても卑屈に取りがちだと思いますので、それよりは良く見えていますよ。

 もし、お客様とトラブルがあり「明日謝罪をしなければ…」なんて時も、【話す内容をまとめる】【鏡の前で練習する】【自撮りでチェックする】の3工程で乗り切れます。

③鏡を友達にして苦手意識と付き合っていこう

○話す時に苦手なことをメモにして貼り付ける

 ここまで頑張ったので、あとはどう今後に生かしていくかです。
 声が暗いと感じた人は「笑う」と付箋に書いて鏡に貼りましょう。
 言葉が詰まる人は「詰まる言葉」を書いて貼りましょう。
 苦手意識があっても、鏡に向かって練習してきたんですから、上手くいきますよ。

ちなみに、私は声はスキルとして身に付いたので、パソコンの付箋に「間違えるトーク、忘れてしまうトーク」を書いて見ています。
 人間、焦っていても、何度も何度も練習している言葉を見て話すことは出来るんです。

○表情を作る練習をする

 「感情を表すのは苦手」
 「上手く笑えない」
 「どうしても大袈裟に表現出来ない」
 それはそうだと思います。
 人は自分の思い描いている理想とのギャップに落ち込んだりしますから。
 でも、必ず努力する前より、あなたは電話応対が上手になっています。

 練習で口角を上げられるようになっていれば、暗い声は口角筋で明るく出来ます。
 下を向くだけで謝罪の気持ちが伝わります。
 恥ずかしい場合は、マスクの下で顔の表現だけ大きくしてみてはどうですか?
 自宅で毎日練習していれば、職場環境でだって出来ます。
 アルバイト先でだって出来るんです。

○失敗した時は鏡に「ドンマイ」

 
 話すことが苦手な方は沢山います。
 お客様の中で、私でも知っている有名企業の技術者の方で、トラブルがあり電話を下さった男性がいらっしゃいました。
 電話応対は苦手と思われ、終始声が震えて聞き取りが上手くいきませんでしたが、一生懸命何度も名前と電話番号をおっしゃる姿勢に涙が出ました。

 逆に、話し方も上手に営業電話(自分で営業をかけるために連絡すること)をかけてきたのに、「秘書代行使ってる会社は信用できないので失礼します」と切られたこともありました。勿論その方の会社も同じサービスを利用されています。なので、その会社の電話を受ける時は「秘書代行を使ってる信用出来ない会社ね、社員は利用を知らなくても」と一時期笑っちゃいました。本当の笑声でしたので勘弁してもらいましょう
※秘書代行/電話代行の意味だったと思います

 このように、声だけでも相手に気持ちが伝わるんです。
 だからご自身の苦手な部分的を理解して努力している姿勢もちゃんと伝わります。
 それに、自分が思うより相手は間違えたことを気にしていません。

このノートは電話応対の超初心者のためのノートですが、日常の苦手意識の解決にも繋がると思います。

自分が何が苦手なのか、「苦手だけど練習してる」と思える気持ちが全てにおいて大切なんです。

苦手意識を克服しようと思ったその気持ちをいつまでも大切にして下さい。

読んで下さりありがとうございました。

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