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シーズGRADの「違和感」と妄言

2022年11月30日ついに実装されたSHHisのG.R.A.D.編、みなさんはお読みになっただろうか。この記事は私がシーズGRADを読んで覚えた「違和感」について妄言を並べるものです。人によっては不快に感じる可能性も大いにあるのでご承知おきの上お読みいただきたい。

この手の話は結論が大事だと思うので最初に。要するに「あれ?モノラル・ダイアローグスと繋がってなくね?」という話である。
本題はモノラル・ダイアローグスと緋田美琴GRADの話になるので、まずは七草にちかGRADから触れていこう。

にちかGRADは七草にちかが自分の靴を手に入れる話だった。シーズのシナリオでは主に美琴との関係性に焦点があたり、WINGで存在した八雲なみの靴問題は触れられてこなかったので、GRADという個人戦のタイミングで改めてそこにフォーカスしたのはとても良かったと思う。

あえて意地悪な言い方をすれば思ったより進んでなかったところから一歩進んだ話だった。

プロデューサーもこう言ってる

なぜにちかが今になってなみの靴に縋ってしまったのか、彼女が精神的に追い詰められた最大の理由が斑鳩ルカだ。

モノラル・ダイアローグスの最後で、斑鳩ルカはにちかの居場所を奪いにきた。ここにきて追われる者になったにちかのストレスは想像以上のものだろう。彼女は自分が築き上げてきたものを見失い、なみの靴にまた縋ってしまった。

裸足の熱演というエモ感に後押しされつつも(このあたりは皮肉が効いててシーズらしい)靴を脱いでGRADで優勝したにちかは自らの能力を再発見できただろう。自分の靴に履き替えて、斑鳩ルカと戦う決心を見せた。

にちかGRADは、モノラル・ダイアローグスとの整合性という面で特におかしいところはないように思う。変に感じるとすれば斑鳩ルカのセリフが一切ないことくらいだろうか。GRADはにちかの個人戦なのだから斑鳩ルカが出ないのは自然だと言う人もいるだろうがそもそもWINGでも感謝祭でも構わずルカは出てきていたことを考えると幻影のルカしか出てこないのは少し不思議な感じがあった。というかイマジナリールカは正直ちょっと面白い

解像度が高い

モノラルではにちかとルカの対決を予感させる形で終わったが、GRADではルカの出演はなく実際に対決が描かれることはなかった。とはいえGRADの最後でにちかは戦う覚悟を決めたので、二人の対決は次のイベントコミュなどで描かれるのだろう。GRADでにちかとルカのバチバチ対決を期待していた我々(俺だけか?)からすれば少し肩透かしではあるが、やはり破綻はないように思われる。

そう、問題は緋田美琴GRADだ。

モノラル・ダイアローグスの最後で緋田美琴は何かを始めるというのなら時間が欲しいと言った。美琴は自ら北海道に行くことを選んだようだ。プロデューサーは伝聞形式でそのことをにちかに伝える。にちかは美琴が北海道に行くことの意味を察する。美琴は「練習以外のものがあった時間」に戻るのだ。


──シーズを始めるために、時はようやくゼロへ向かうのだろう。
~モノラル・ダイアローグス~ 完


うおおおおおおお!!!!!


うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!



えっ……?


緋田美琴GRADでは彼女はプロデューサーに言われるまま不本意な帰省をしたことになっていた。美琴はこんなところに居ても時間の無駄だと言い、ここに自分の居場所はないと言って早々に帰ってきてしまう。


ここから物語はステージで生きていくことの話になっていくのだがちょっと待ってくれ。なんで美琴が北海道に行った理由が変わってんの……?

北海道に行くって言い出したのが美琴でもプロデューサーでも別にどっちでもいいじゃんという意見があるかもしれない。だがこれは言い出しっぺだけの問題じゃない。目的が消滅しているのだ。

モノラル・ダイアローグスでは美琴とにちかの対話が試みられ、美琴が相方と向き合って来なかったことが明るみになった。彼女が向き合うものは練習以外なく、周りに視線を配ることも周りの視線に興味を示すこともなかった。

練習以外のことが分からない美琴

しかし美琴にも練習以外のものがあった時間があるはずだ。彼女はそこでアイドルへの憧れを抱き、外の世界に飛び出したはずだ。にちかとアイドルをやることの意味を見つけるためには美琴がアイドルをやることの意味をまず見つけなくてはならない。分からないということが分かった美琴は、練習以外のものがあった時間まで戻る必要があるのだ。

シーズのために美琴は原点に立ち返る必要がある

しかしGRADではこの目的はなかったことになった。美琴は帰省することに目的も意味もまったく感じておらず、過去に立ち返ることも原点を見つけることもなく帰ってきてしまった。これはちょっとした改変や描写ミスの範疇ではない。物語の繋がりとして破綻している美琴が北海道に行くという展開はシーズがゼロに向かうための重要なイベントだったはずだ

GRADのシナリオで美琴はステージで生きていくことに前向きになり、プロデューサーも一緒だという話になった。しかし美琴がステージで一緒に生きていくのはにちかではないだろうか。モノラル・ダイアローグスで課題とされたにちかとアイドルをやる意味について答えが出たようには見えず、また手掛かりを掴んだようにも見えなかった。
GRADはあくまで個人戦であり、シーズとしての成長はこれからということなのだろうか。しかし、モノラル・ダイアローグスで提示されたヒントはGRADで霧消し、進むべき方向を見失ったような印象さえ受けた。

シーズのシナリオは連続性の高さが大きな特徴だ。実際、WING→ノー・カラット(→アイムベリーベリーソーリー)→感謝祭→モノラル・ダイアローグスの繋がりに大きな違和感を抱くことはなかった。しかし何故かモノラル・ダイアローグス→GRADの連続性は綻びを生じてしまったのである。

とまあここまでがGRADに私が抱いた違和感の正体である。本題は終わり、ここからは妄言になる。危険な電波が出ているので頭にアルミホイルを巻いた状態で読んで欲しい



なぜGRADで不整合が起きたのだろう。実は違和感を抱く描写はもう一つある。モノラル・ダイアローグスのエンディングにおいて美琴が放った「暑くなりそう」発言だ。

シーズのドラマはその連続性や印象的な引き(クリフハンガーとか言うらしい)によって海外ドラマのようだと言われることがある。イベントコミュのエンディングはさながら連続ドラマのシーズン最終回だ。もしドラマのシーズン最終回で美琴のこのセリフが出てきたらと仮定してみてほしい。

視聴者はこのように思うのではないだろうか。「あ、次のシーズンは夏に放送なんだ」と。

実際去年までのGRADやLPの実装速度を考えれば、今年の7月~8月ごろにGRADが来るだろうという見通しは決しておかしなものではなかった。
しかし「暑くなりそう」の意味は結局不明のままだ。GRADは11月の末日に実装され、作中で夏を感じさせる描写も特になく、美琴が旅立った先で熱い展開があることもなかった。

ここから一つの疑念が湧き上がってくる。「GRADは本当は今年の夏に実装される予定だったけどワケあって変更になったんじゃないか」と。
なぜ実装のタイミングが、そして「描かれるはずだった内容」が変更になったのかは知りようもない。

──だから、妄想するしかない。


これは妄想を咎める芹沢あさひ


GRADに想定外の修正が加わった(※妄想)、その理由について(※妄想)

①    シナリオの制作体制に変更があった。
一番無難な考えだろう。過去にもシャニマスではライターの変更が話題になったことがあった。シナリオはチームで制作されているだろうから、一人辞めたりしたところで連続性が破綻するだろうかという疑問はあるが、全体像を統括している人間がいなくなれば見通しも変わり大幅な修正が加わることもあるかもしれない。

②    今後の展開に大きな変更があった。
シーズはWINGからLandingPointまでプロデュースシナリオがあることを前提に作られているユニットだと思う。シーズの連続ドラマはLandingPoint編におけるユニットワンマンライブが一つの大きな区切りになるだろう。しかし現在プロデュースシナリオは5つある。そう、STEPが加わったのだ。

STEPコミュではアイドルの過去が描かれることになった。いつになるかは分からないが緋田美琴の過去編もいずれ来るだろう。美琴の過去編は283プロに来た経緯やルカとのユニット時代などいくつも候補があるが、灯織STEPのようにアイドルを目指した原点が描かれる可能性も充分にある。STEPコミュで原点の話をするために、GRADではあえて過去に立ち返ることを避けたのかもしれない。
しかしいくつも過去編の候補がある美琴で、あえて原点をSTEPでやるためにモノラル→GRADの繋がりを犠牲にするというのはおかしな決断にも思える。

③    今後の展開に大きな変更があった。その2
シーズ関連で今後を予想できない存在がいる。斑鳩ルカだ。
ルカはライバルキャラという固有の立ち位置におり、彼女の動向には一定の話題性がある。実際サプライズで楽曲を披露したクリパは衝撃的だったし、興奮冷めやらぬまま配信された新曲はiTunesストアで1位を取ったりもした。
一方シャニマス全体を見てみると、昨年7ユニットが出そろったことで今年はユニット追加なしの1年となった。ユニット追加を起爆剤としてきたシャニマスにとっては、この1年は特に話題性という面では正直苦しかったのではないだろうか。
話題性に飢えている公式が、斑鳩ルカに目をつけ何か大きな展開を計画する可能性はあるかもしれない。斑鳩ルカがシーズに加入するとか斑鳩ルカが283プロに加入するとかは、今までの積み重ねやゲームシステムを考えれば流石にないと思う。しかし、例えば283プロを敵視する彼女がシーズのシナリオという枠組みを超えて敵対してくる可能性は荒唐無稽とまでは言えないかもしれない。
斑鳩ルカの扱いがシーズのシナリオの範疇を超えてくると、必然的にシーズのシナリオ展開は見直しを迫られるだろう。

いやいや、だいぶ好き勝手に話を進めてるけどさ、斑鳩ルカが283プロのアイドルたちと戦うなんてそんな機会どこにもないじゃないか(冷静)。

た、確かに…

ああ~斑鳩ルカが283に切り込んでくる、そんな不穏な予感を抱かせる舞台がどこかにあればな~!!!

ありました。

5thライブ「If I_win/gs.」と斑鳩ルカの予感についてはこれだけで一つ記事が書けるのだが(SNS等で先駆者たちがいろいろ考察していて楽しい!)、そもそもタイトル、キービジュアル、切られた翼などがシンプルに「戦い」を予感させるものとなっている。283プロの戦う相手が概念的なものなのか特定の誰かなのかは分からない。しかし、リアルで1年音沙汰のない斑鳩ルカの再登場を望む声は既に一定数存在する。

実はシーズGRADと5thの間にはもう一つのイベントが予想される。シーズの新イベントシナリオだ。素直に考えれば12月アルスト、1月越境で2月か3月にはシーズのイベントシナリオが来る可能性が高い。
もし5thに合わせて斑鳩ルカに大きな展開があるのならば、シーズの新イベはその予告として絶好のタイミングとなる。GRADの軌道修正も、5thの大きな目玉として斑鳩ルカを持ってくるための布石だったのかもしれない。

ひたすら妄想を書き連ねてきたが、いずれにせよシーズの新イベントシナリオの内容は今回GRADで生じた不整合とその理由について何らかの情報を与えてくれるのではないだろうか。

なんてことだ……モノラル・ダイアローグスとGRADの繋がりがおかしいことに絶望していたはずなのにシーズのシナリオの続きが楽しみで仕方なくなってきた……

まあこれらの妄想がかすりもせずにネットの海にバカみたいな怪文書が残り続ける可能性が99%くらいあるのだが。ここまで読んでくださった皆さまも、その時はこの記事を思い出して鼻で笑ってほしい。


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