1万円を無駄にした話
1万円を無駄にした。考えようによっては無駄ではないが、金欠の私にとっては確実に無駄だと言える出来事だった。
4月入社予定の転職先に提出する書類が沢山あるのだが、その中に「健康診断書」もあった。身長、体重、血圧など7項目の記載が必須とのこと。半年以内に受診したものなら認められており、現職で昨年10月に受けていた健康診断書で良いのではと思い引き出しから引っ張り出してきた。しかし、必須項目のうち「胸部X線(レントゲン)」の結果の記載だけが見当たらないのである。
結局、新たに健康診断を自費で受診したのだが、実際に胸部X線検査を受けてみると「あれ? これ現職の健康診断でやらなかったっけ?」と思ったので、帰宅後に再度昨年10月の健康診断書を見直すと、やはり記載は見当たらなかったのだが、ふと裏を見てみたら裏側に記載されていたのである。
つまり、現職の健康診断書を使い回しても良かったのだ。新たに受診した健康診断は即日発行手数料も含めると9,900円、交通費込みなら当然1万を超えた。これが全くの無駄な支出だったわけである。
常に貧乏人生で、特に今は金欠だというのにこの出費は痛い。悔しかった。健康診断書の裏面を見るだけで気付けたし、そもそも昨年秋に胸部X線検査を受けたかどうかを覚えていないのもおかしい(恥ずかしながら、バリウムを飲むやつと勘違いしていた←それは胸部ではなく「胃部X線」。知識すら乏しいという……)。
帰宅後は個人ラジオの音声収録を行ったが(隙あらば宣伝)、OPトークは当初の予定を変更してこの話題にした(ショックのあまり5分以上もしゃべったものを3分以内に編集している。こんなに長く話せるとは思わなかった)。ネタとして消化しないと気がすまされないくらいには落ち込んでいるのだ。
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私の人生なんていつもこんなもので、例えば先月も詐欺にあった。仕事帰り、新宿駅構内を歩いていると外国人男性に声をかけられ、「留学生でお金が無いからこのお菓子を買って欲しい」と頼み込まれる。この時は本当に困っている人だと思っていたので少しでも足しになればと1袋購入した。
後で冷静になって考えると、この小袋2つで1,000円は高すぎるし、「コストコで仕入れた」と言っていたが金欠の留学生が会員制のコストコなんかに行くものなのか(私ですら一度も行ったことが無い)と疑問が芽生え、ネットで調べてみたらバックに詐欺集団のいる悪質なケースであることが判明した。思い返せば過去にも2回、同様のことがあった(その時はいずれも500円だったこともあり深く考えずに購入した)。酷すぎる。人間の善意を利用して騙すのは超えてはいけないラインだ。何故よりにもよって貧乏人から何度も金を巻き上げるのか。どうせなら金持ちに見える人から騙し取れよと。
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他にもこんな事例があった。1年前、今と同じように寒い夜、とある駅前で募金活動をしている若い女性に声を掛けられ、お菓子をくれた。受け取ろうとすると「寄付していただけませんか」と。とある慈善団体の一員のようで、パンフレットを私に見せながら2分ほど説明をする。活動報告も定期的に行っているので詐欺では無さそうだし、何よりこんな若い女性が寒空の下で頑張っていることを思うと、「お菓子は要らないけど寄付します」と即答していた。しかし、了承した後で
「サブスク制で月額1,000円からです」
と一番大事なことを後付けで言ってくるのだ。今更「やっぱいいです」とは言いづらく、渋々書類に住所やらクレジットカード情報やら数多の個人情報を記入する。話が違う。私は100円、200円程度でその場で募金するものだと思っていたのだ。良く見ると募金箱は持っていなかった。若くて可愛い女性で釣ろうとするな(それはお前が悪い)。ちなみに当然1ヶ月で解約した。
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私は努力論と環境論は50:50だと思っており、貧乏人は環境に起因する要素も半分はあるのだろうが、それでも残りの半分は自業自得だと思わねばならない。私みたいな馬鹿はいくら節約したり高額の買い物を我慢しても(洗濯機ですら壊れたまま1年以上購入していない)、そうやって馬鹿ゆえの浪費を繰り返し、それを積み重ねた先に今があるのだ。
問題はこれからだ。今ですらこんな感じの私であれば、もし高齢になって思考能力も低下してきたら、知らぬ間に高い壺や謎の絵画なんかを買ってしまっていてもおかしくない。良く考えて行動せねば……。
(感情に委ねて執筆すると上手くまとめられないね。もう1800字を超えたので強制終了します)
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