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NHKドラマ「生理のおじさんとその娘」を見て

タイトルからして攻めてる感じがして見てみた。すごく面白かった。

原田泰造さん演じるお父さんは、生理用品メーカーの営業さん。広報活動として動画やテレビに出演して人気者となり、熱心に女性の生理について啓蒙活動をしている。
高校生の娘の生理周期を完璧に把握し、毎朝娘の生理用品ポーチの中身を日数に合わせたナプキンで補充して持たせる。バイオリズムに配慮した朝食を準備し、家のトイレには売り場と見紛うほどのナプキンの棚が…

なんて羨ましい!

私が初潮を迎えたのは小5のときだった。
学校で授業があったり(男女別だったが)、図書室で本を読んだりしていたので、知識はそれなりにあった。
ある日突然下着に血がついていて、ついにきたかと思ったものだ。

大人になってから姉と改めて話したが、姉は母の態度がとても嫌だったとこぼしていた。
姉曰く、すごく恥ずかしいこと、隠さなきゃいけないことというような雰囲気を感じてしまい、相談なんてできなかった、とのこと。
家のトイレにはごく普通サイズのナプキンしかなく、夜用や多い日用などが欲しかったが、買って欲しいとも言えなかった。出血量が多くて困ったときも相談できず、ナプキンを重ねてつけたり、すごく不便で悲しかったらしい。

確かに、私たちが子どもの頃は、今ほどたくさんの種類の生理用品はなかった。
私は母に対してはあまり何も思っていなかったが、確かに、母の方から生理について何か声をかけられたりアドバイスされたことはなかった。
今になってみれば、よくなかったと思う。
しかし、母は少し特殊な環境で育ってきた人なので、母としての振る舞いがわからなかったのだろうと思う。母自身もきっと、私たち以上に誰にも相談できず、乗り越えてきたのだろうから。

時代は変わった。私は子どもたちに、生理について無知でいて欲しくない、オープンに相談して欲しいと思ったので、幼い頃から自然に話をするようにした。

「お母さんは今日、股からすごく血が出ているので、できれば最後に一人でお風呂に入りたいな」
「え?!どうしたの?!」
「生理って言って、大人の女の人は、たまに股から血が出るんだよ」
「痛い?」
「痛くないよ、大丈夫」

こんな感じで息子にも伝えていたので、息子も小さいときから「女の人に生理があるのは普通のこと」と理解してくれたらしい。
おじいちゃんおばあちゃんとご飯を食べているときに、「お母さん今日生理なんだろ?」と大きい声で言われるという、ちょっと恥ずかしいことも起きていたが…

でも、生理は恥ずかしいことじゃないもんね。
私の教育の甲斐あってなのか、時代のおかげなのか。娘はちゃんと生理について困ったことがあれば相談してきてくれるし、息子は気づかってくれるいい子に育ちました。
娘の中学校には、トイレにナプキンが置かれていて、自由に使っていいようになっているそう。
素晴らしいことだ!

自分の下着の中で起きていることを開けっ広げに触れ回るつもりはないけれど、気軽に相談できたり、情報交換できるって大事だよなぁと思うのだった。
世代を越えていろんな人と話してみたいテーマだ。

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