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カヤツリグサの思ひ出


8月30日は妻春香の誕生日です。

数ある誕生花の中で、私は
「カヤツリグサ」を選び
何とそれを玄関先に飾りました。

春香は怒りました。

「何よこれ!、雑草が誕生花!、雑草を玄関先にかざるって何て事するの!。」

と言って引っこ抜いてしまいました。

無理もありません。
何しろ雑草ですから。

まあ、こんな事を言っては何ですが、私にはカヤツリグサではなく、蚊帳に対する懐かしい想い出があります。


下関での小学生時代の懐かしい想い出。

蚊を避けるため蚊帳を吊り
親子三人で川の字になった
就寝前
香取線香の匂い
キンチョーの夏
そして母が微笑みながら
うちわで私を扇いでくれた

6月だったっけ
ゲンジボタルの時期とも
なると、父母と三人で
蛍狩り
空一面に蛍が舞っていた
うちわで叩き落とすと
虫籠はたちまち蛍であふれ
それを持ち帰り
夜になると蚊帳の中に
蛍を放ち、蛍の
プラネタリウム


そんな懐かしい記憶とともに
春香の笑顔と重ね合わせるの
ですが、やはり女心を考えると、雑草のプレゼントは
良くないと悟りました。


空になった植木鉢の中で
カヤツリグサが咲いていました。

まるで、春香と私の為に
咲いてくれたかのように。


        2018年8月30日
        秋月 かく


蚊帳を吊り
蚊取り線香
たいてたね
カヤツリグサに
記憶重ねて


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