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猛暑に、読み直し

待ちに待った週末、いろいろやらなきゃいけないことはあるけれど、暑すぎて呆然としていたら土曜日が終わった。

最近は暑さと疲れのせいか、本を読みたいと思っても、なんだかしんどくて、手が伸びない。

でもどうしても読みたいので、最近は、昔読んだ本を引っ張りだして、再読している。
一度読んだことがあるので、読み始めるハードルは格段に低いし、いざ読み直すと、結構発見があって面白い。
「迦陵頻伽」(かりょうびんが)という言葉は、この間、謡の「吉野天人」を習ったときに、初めて知った!と思っていたけれど、春琴抄を読み直していたら普通に出てきていて驚いた。

猛暑に対抗して、細雪を再読して涼をとる。冬の話じゃないけど、装丁が雪の結晶みたいに涼やかで嬉しい。
ある場面で、ラジオから謡曲が流れてきたら、鼓の音がぽんと鳴るたびに、猫の耳がピンと動く、という描写があって、こんな場面あったっけ、とまた驚いた。

暑さついでに、潮騒も読む。
この作品は、年をとってから読む方が格段に良い気がする。
若者の話なのに不思議だけれど、神話が下敷きになっているらしく、若者のリアルを描いているわけじゃないからかな。

読み直しで、猛暑を乗りきりたい。


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