ぼんや

額縁って運気上がりそうだな

ぼんや

額縁って運気上がりそうだな

マガジン

  • 自著:[いちごの波]シリーズ

    ステーキを多めに食べたくない、至上主義の岩の割れ目。 →→→こんな具合に、イミフメな感じの文言多めの自著小説。気が向いたら、さっと入店して見て下さい候

最近の記事

    episode 19: フェア

作者:カエデ科の植物 今日も頭の中を、あれが席巻して眠れない。 アスカ「ミントヒルー、次のフェアっていつだっけ?」 ミントヒル「2週間後ね。今回は出店の出店を減らすみたいだよ。まぁ、ぼくらに関係ないけどね。」僕は不貞腐れたように答える。 アスカ「もうそんなに差し迫ったかぁ。そんなのいいから、早く入隊したいなー」 ミントヒル「ほんとにそう。本軍の補欠的扱いだから、何も言えないんだけどね。」 アスカ「でも考えてみ?このフェア開催での一番の功績は、集客スキルを確立したや

    •      episode 18:

      作者:陥没ビヨンド 昨日の夜からだ。 「ダメ出し」が一つ多いのは。 石像は半ば困惑しているのかも知れない。 こちらも、いつもより多い「申し出」をしてしまったからか?石像との会話は続く。 我々は、終生の許しを請うためにこの石の塊にすがる。 死人が出そうな時、石像の力を信じるしか道はあるまい。 もっぱら阻止するためでは無い。 ダメ出しを食らって、その場の高揚感を味わうのだ。 この社会全体に蔓延する不安を取り払うため、毎回訪れる。 石像は 数えていた。 我々が悩

      •         episode 17:

        作者:三十路で昇進 「しまった!塗るものを間違えた!成分調整済みのじゃなくて、無調整だったのに...」 不注意なひろしはまた間違えを犯したようだ。 今日もまた我々はキャプテンにマーガリンを塗る。それもたっぷり温めたマーガリンを。バターじゃなくてマーガリンなのは、脂肪分を控えめにしたいからだ。 キャプテンのこだわりはね、、 「俺の小さい頃の夢はパイロットになる事だったんだよ。しかしその夢が塗り替えられたのは、13歳の頃だった。それ以来、あの黄色い塊に癒しを求めてきた。

        •        episode 16:

          作者:ラーミネーター 「ラーメンの接地を考えたことがあるか?」 国家資格である、”エネルギー供給士”の資格をもつデンジャブ先生に問われた。 「そろそろお前は、ラーメン供給の部門に進む時期じゃからな。エネルギーの流れを理解しておく必要があるんじゃよ。」 「はい。。」 目の前のホワイトボードには字がぎっしり。身を削って説明してくれているのだ。 「必要以上の力が加わった時、ラーメンをフーフーするのじゃ。」 「はー」おぼろげに返事をする。 「そして、麺の芯にある伝送セクシ

            episode 19: フェア

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        • 自著:[いちごの波]シリーズ
          17本

        記事

                    episode 15:

          作者:培養芝生ノクターン 私は警察本部長。 今期の多発案件はこうだ 「ボディソープ傷害罪」。 ボディソープによる建造物の破損が後をたたない。犯行に使われた鈍器は、特殊な形をしている訳ではない。至って普通の、薬局に並んでいるプッシュ式石けんだ。 犯行の9割は容疑者自宅のお風呂場にて、当人がボディソープを振り回したと見られる。 そしてほぼ全員が容疑を否認しているのだ。私はこの不可解な点を解決しなければならない。娘の誕生日に帰れそうにない。  「ボディソープが硬すぎた」

                    episode 15:

                episode 14:

          作者:嫁入りバーテン 「オーバルフルーツが1,086円だよぉー〜。今朝ブッツブ湖から上げたての品だよ〜ーっ」 今日も声を張って売っている。 「今日も風に注意ー注意ー。カツラの方ー、それと単身の方は気をつけてー」 「オット アブネェー」 早速誰か被害にあったみたいだ。この国ではみんな身長が高すぎて、風が通り抜ける時に相当な圧力がかかる。 縦に掛かるパスカルの力に対し、横から来る風力の単位が作られた、それがヨコカルだ。停滞低気圧の情報を基に、毎朝「観パト」が街中に注

                episode 14:

                   episode 13:

          作者:黒ゴマの一番弟子 もう3リットルは汗を書いたんじゃないか? もう直ぐ着くかなぁ。 8/25、午後12時。友人の白布(しらふ)と僕は、目的地までの距離を休む事なく詰めていく。 なんせあの謎に包まれた接客を受けられるのだから。 「コンビニが駅から7.2kmって、最初笑ったよな。」吹っ切れたかのように、声高に言葉を放ち始めた白布。 「あ〜 ね。でも今日はコンビニで商品を買うのが目的じゃないから。」 「まぁー、ねー。でもこりゃ、現地着いたらビール行きたくなるぞ?」 突如

                   episode 13:

                  episode 12:

          作者:海底底上げ軍団 一般的な家屋に、さらなる強度を追求され始めたのは63世紀終盤以来のこと。 「...バカデカ建築経済連合では、労働者の確保が困難を極めています....政府から何らかの寄付金がない限り、私たちの街から家屋が無くなるのも避けられません....」 ニュースでは連日、この報道で持ちきりだ。 建設業界では、強度計算のフォーマットがまるっきり塗り替えられてしまったのだから。 日常生活でいえば、ショッピングモールへ買い物しに行くのも、敷居が上がった。 というより

                  episode 12:

                episode 11:

          作者:摩訶不思議草 「本店は豆からこだわった”分厚いモーニングコーヒー”」 看板のインパクトに惹かれ、 普段最寄りの駅まで歩いていくルート、その途中に見つけたコーヒーショップの扉に手をかけたところだ。 「ん?」 壁付の郵便ポストに何か書いてある。 メッセージカードぐらい厚い紙に、 「”扉がとても薄くなっております。 取り扱いには細心の注意を払うことを、お願いしております。 お客様のご協力に感謝いたします。”」 と記してあったのだ。 持ち手がまず、紅茶ポッドのよう

                episode 11:

               episode 10:

          作者:唐辛子あげない わらばんし、型紙、硬い紙を重ねてる、 うちは紙屋だ。受注精算式の。 客の発注に応じて、紙を重ねて、重ねて。 普通ほとんどの場合、紙は木の枝を原料とするものを使い、どんどん上に重ねて行く、何層にも。 そして道を作っていく場合が多い。 しかしうちのの家業は、『詐欺紙』というもので構成する。 厳密には、それは内側だけで、外側はキラキラと輝くラメラメ紙で覆っている。 そういう勝手で、重々軽紙を作っていく。 とても立派な仕事だが、時々1枚目を重ねた時

               episode 10:

                 episode 9:

          その家具は持つところが無かった。 だから、移動する場合にはその都度、持ち手をつけているのだ。 「これはどこに置けばいい?」 「ん〜、それは Bゾーンに置いておいて。」 Aゾーンは基本、軽い家具を置くところで、まとめて そういうのはまとめて置くようにしているのだ。 まとめて持ち手をつけた方が、格段に効率がいいから。 「ピンポーン!!」 呼び出しチャイムが鳴った。 「来たわね、親方が。」 「うん。」 親方は持ち手細工士歴23年のベテランだ。毎回持ち手を制作してもら

                 episode 9:

                 episode 8:

          作者:こんもり諸島 端から数えてみることにした。 「ピラニア一匹、ピラニア一匹、ピラニア一匹…」 「ふむ。」 「コウモリ一匹、コウモリ一匹、コウモリ一匹…」 「なぜ一匹なのだ!!」 老人は気を害した。数える度に、動物が居なくなっていくのだ。 私は動物自販機で買い物をしていたというのに。

                 episode 8:

                episode 7:

          作者:じわる教科書 「へぇー、色々あるのね。」 僕は妻と次の屋根を買いに来ていた。 ”屋根はファッション”と言われる通り、今日もブティックには人がたくさん。 屋根の交換頻度があまりにも多いので、お金持ちの富裕層は「見屋根屋」に委任するらしい。トレンドを嗅ぎ分け、次の大雨に備えるには、業者に依頼するのが安全策だろう。 ザワザワ ザワザワ 『浸水対応式はこの先を右→』 案内が視界に入った。 「浸水式をお探しですか?サイズなどありましたら、お声がけ下さい!」

                episode 7:

                episode 6:

          作者:免停ピラミッド まじまじと見ると可愛い。とそう、ふと思った。 僕はこのガードレールにときめいた。 「バッコーン!!」 「グシャン..」 「ガタン!」 レディ・ガードは、自動車に突っ込まれた時だけ、喋ってくれる。 普段は物静かな彼女も、命が吹き込まれたように息づくのだ。 「大丈夫かい?」 「ええ、大丈夫。早くあなたと三井のショッピングパークに行きたいわ。 約束の日が近いわね。でも不安だわ..」 「あ〜、僕も。」 「当日にうまく轢いてもらえるといいけど。」

                episode 6:

                episode 5:

          作者:後世は素焼きナッツ そのゲームには難易度が四つあるらしい。 けむり、マッチ棒、ガス爆発、山火事の四つだ。これは友人に聞いた情報だ。 難易度を直視すると良くないらしいから。人伝に聞くのが一番だと言われているから、そうした。 例えば塾で、間仕切りを挟んで隣のブース越しで耳にするのも、良くないらしい。 耳に悪影響だし、鼓膜が破れたという報告もある。最悪のケースでは、耳から悪性物質が透過して、目まで患ったというケースも聞く。 流石にそこまでは、起こらないとは思うが。

                episode 5:

                episode 4:

          作者:来世は胸騒ぎ 「ソーダでも飲むか。そしたら忘れるんじゃないか?暗い気持ちも。」 愚直に切り出すワッハンス。 元也(げんなり)「そーだなー。」 ソダテール子「前に一緒に種を植えたよな。あのステレコンビリーは育ってるのか?」 元也「正直、あの1件があってからは日光は浴びせてるけど、炭酸ガスをあげる時間までは取れてない。」 「悪い。枯れたらまた思い出が減ってしまうよな。」 ソダテール子「いんだいいんだ。あれはね、栄養補助剤だから。無くても問題ないよ。」 「シュワっ°

                episode 4: