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「じぃじぃの独り言」: 日経ビジネス【ホテル乱戦】

1  はじめに

  私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
 て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。

2  今回の特集 :   「ホテル乱戦」【攻める外資、訪日客争奪の内幕】

 (1) 観光庁の統計調査によると、国内のシティーホテルの客室稼働率はコロナ禍
  で一時10%以下にまで落ち込んだものの、入国制限緩和などで回復して23年
  5月の速報値は67,9%で、「大都市ではコロナ禍前の水準を上回っている」
  と話す関係者が多い。また、国際航空便数や中国からの旅行客がまだ戻って
  いないことを考えると、インバウンド需要の見通しはこれから極めて明るい
  という見方が大半である。
 (2) 欧米のビジネスモデルではホテルを「オペレーター」として運営だけを受託
  する「運営受託(マネジメントコントラクト🟰MC)」が主流で、内需中心の
  オフィスを上回る収益が期待できるホテルのオーナーとして国内不動産大手
  が欧米ホテルチェーンなどとタッグを組んでいる。また、不動産投資仲介会
  社によると、日本はインバウンドのポテンシャルがあり、借入金利も低く、
  円安で日本に投資したいという海外からの問い合わせも増えているとのこと
  である。
 (3) 大阪では、インバウンド需要の回復、大阪・関西万博、さらに将来の統合型
  リゾート開業による収益増を狙って、外資系ホテルが続々と進出している。
 (4) 所有と運営の分離が進み、資本力がなくてもホテルを運営できる環境を勝機
  として捉え、国内勢の「異分子」が先鋭的な「ブティックホテル(施設ごとに
  異なるコンセプトを打ち出すホテル)」などで新規参入し下剋上を狙っている
 (5) 日本のホテルは深刻化する人手不足で、「観光立国」の名に恥じない成長産
  業になれるか正念場を迎えている。
   ① 「旅館・ホテル」の正社員の人手不足の割合は75,5%と高く、コロナ
    禍で社員数を絞り込み、いったん手放した人材を呼び戻すことは容易で
    はない。
   ② 重労働にも関わらず賃金などの待遇面が追いついていないこと、一生の
    仕事として働きたくても目指すロールモデルがいないことなどで宿泊業
    ・飲食サービス業の離職率は25,6%と16業種で1位で、人材の流動性
    が極めて高い。
   ③ 全産業に共通するが、課題克服のカギとして3つの視点をあげている。
    ●最先端技術を活用して省力化を徹底すること。
    ●賃金や待遇の改善で新たな働き手を取り込むこと。
    ●日本流マルチタスク(社員が複数の業務をこなすこと)で生産性とやりが
     いをアップすること。

3  その他の内容

 (1) 経団連会長がバブル崩壊後の「失われた30年」で総崩れとなった「1億総中
  流層」を分厚い中間層に再構築するため、①マクロ経済②社会保障・税制③
  労働政策の総合改革を提言している。
 (2) 日本の研究で、尿酸値を最も上昇させる可能性があるのはビールであること
  がわかった。
 (3) 欧米から始まった「クロスメンター制度(他企業同士となる組み合わせで行
  う企業横断型のキャリア形成支援の取り組み)」で、社内のしがらみにとらわ
  れない素直な意見交換を通じてキャリア意識の向上につなげ、女性幹部を育
  成する取り組みが広がっている。
 (4) 先行するマイクロソフトと追いかけるグーグルが生成AI(人工知能)の多領域
  で事業展開をして覇権争いでの火花を散らしている。
 (5) 米国による中国への半導体輸出規制の出口が見えない中、中国政府は資金
  援助を含めて半導体製造装置メーカーを全面的にバックアップする方針で日
  本人技術者の引き抜きも活発化している。
 (6) 全米脚本家組合と全米映画俳優組合が安定しない雇用形態や低い報酬に不安
  を抱えて63年ぶりのストライキに入り、「生成人工知能AIの利用規制」を争
  点にしている。2つのストライキを「AIの脅威に対する人間の抵抗」と見る向
  きは多い。
 (7) 「盗撮行為」は主として都道府県が定める「迷惑防止条例」に基づき摘発さ
  れていたが、盗撮が行われた地域を特定することが難しく、性的な盗撮を取
  り締まる「性的姿態等撮影罪」が施行されて航空業界の「10年越しの悲願」
  が叶った。

4  「じぃじぃの独り言」

  日本のホテル産業は日本にいながら外資を稼ぐ「形を変えた輸出産業」とさ
 れてきたが、海外からの集客力となる顧客基盤や展開するブランドの充実度で
 は外資系ホテルは強く、外資系ホテルにこのまま席巻されれば運営手数料の流
 出で相殺されて十分に外貨が稼げなくなることが危惧される。
  また、ホテルが新規開業すれば周辺ホテルから優秀な人材が引き抜かれ、そ
 の人材も次に開業するホテルに狙われる結果、ホテル側の採用コストはどんど
 増え、リーダー不在の現場は教育機能が失われてサービスの維持すらおぼつか
 なくなることも危惧される。
  日本のホテル業界は、日本ならではのブランド・サービス・働き方をつくる
 ことで競争力を高めることが今後求められると思う。
  話しは変わって、元外資系のトレーダーだった経済評論家が、「勝つ人がい
 れば、必ず負ける人がいるのが相場の世界」で「噂で買ってニュースで売る」
 トレーダーがいる一方、「情報の非対称性」でだいたいババをつかませられる
 のが個人投資家であるという記事を書いていて、株式投資での資産運用能力の
 ない私は「なるほど」と思う一方、株式投資で儲けたという個人投資家の記事
 などを見ると税金対策も含めて「本当なのか」と思うのは私だけだろうか?。
  また、経団連会長がバブル崩壊後の「失われた30年」で総崩れとなった「1
 億総中流層」を分厚い中間層に再構築する提案をしているが、私は「デジタル
 トランスフオーメーション(DX)」が進展する「頭脳革命」で「デジタル技術」
 等をつくる人・活用する人と「デジタル技術」等に使われる人に2極化して貧富
 の格差が拡大するのではないかと思っている。
  日本のリーダーである政治家が「世界でも先端の情報社会をつくる」と言い
 つつ、コロナ禍での給付金の支出手続きやマイナンバーカードの申請手続きで
 の情報化で大チョンボをして「謝っている」いる姿を見てガッカリしているの
 は私だけだろうか?。
  経済界や政界のリーダーが「良いことをいくら言っても、実行しない」ので
 あれば、「失われた30年」は今後とも続き、日本社会は「何も変わらない」と
 私は思う一方、私の「宝物の孫」の将来を思うと「一日でも早く元気で明るく
 夢のある日本社会」になってもらいたいという甘い期待も持っている。
  最後に、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレなどで健康
 寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きながら子育てをする一人
 娘を私なりにサポートしていきたい。
 

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