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「じぃじぃの独り言」: 日経ビジネス 【争奪アジア人材】

1   はじめに

  私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
 て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。

2   今回の特集 :   「争奪アジア人材」【選ばれない安い日本】

 (1)  内閣府によれば、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年の8716万人を
  ピークに減り続け、2050年には現在から約3割減少する見通しで、労働力不
  足は深刻化している。
 (2)  各国の経済発展で日本に来る外国人の顔ぶれも変わり、ベトナム、ミャン
  マー、カンボジアの入国者の増加が見込まれるが、国際通貨基金(IMF)の報告
  書では、先進国への移民は1人当たり国内総生産(GDP)が7000ドルを超える
  と減り始めると指摘し、技能実習で求められるような単純労働の対価ではも
  はや手を挙げなくなってきている。
 (4)  政情不安などでミャンマーの若者たちが自由と安全を求めて国外に働き口
  を求め、日本国内に中長期で滞在するミャンマー人が増え続けている。
 (5)  「技能実習制度」の実際は、介護・農林水産業など人手不足が深刻な現場
  の労働力を補うための「抜け道」となっており、米国務省の「人身取引報告
  書」で技能実習制度が「搾取のために悪用されている」と批判されるなど海
  外から厳しい目も向けられている。
 (6)  また、技術実習生は「入れ替え」が前提になっている制度で、企業が後継
  者として育てられないため、働き手の高齢化が進んだ現場では次世代を担う
  人材が足りていない状況である。
 (7)  経済発展が進むベトナムでは多くのIT技術者が育ち、現地の花形であるIT
  エンジニアの職には優秀な若者が集う一方、高い技術力を求めて米国企業も
  高給を手に人材争奪戦に名乗りを挙げた。
 (8)  多様性を認めようとしない日本社会のあり方は、外国特別高度人材にとっ
  て「家族の居住環境」や「社会に受け入れる包摂性」という生活のしやすさ
  に係る分野での評価が低く、世界の人材誘致ランキングにも影響をして他の
  先進国に比べ劣っている。
 (9)  日本の大手製造業が他国に先駆けて進出して産業基盤を構築してきたタイ
  でも、日本企業との取引を通じて台頭してきた現地勢の賃金昇給率が高くて
  人材調達難に直面している。

3   その他の内容

 (1)  「仕事と育児」のみならず「キャリア形成と育児」の両立まで求められる
  時代の中、「企業の女性活用度調査2023」がまとめられ、多様な社員一人ひ
  とりに対応して「成長できる」舞台を用意できた企業が上位にランクインし
  た。特に、「失われた30年」に育った若い世代ほど「この先どうなるのか分
  からない」という将来への不安感が強く、どんな状況でも稼げる力をつけて
  おきたいと考えている人が目立ち、ブラック企業はもってのほかだが、成長
  機会に乏しいホワイトすぎる職場も若手職員に敬遠されてしまう。
 (2)  米国の大学教授が、生成AIなどの技術開発を踏まえ、「歴史上の技術の進
  化は、そのままでは労働者にはほぼ恩恵がなく、ごく一部のエリートだけが
  力強く、豊かにする(格差を拡大する)傾向にあった」と指摘する。
 (3)  お肌の健康には、睡眠、食事、排泄、運動習慣、ストレスコントロールの
  5つが必要で、このうち最も重要なのが睡眠であるが、飲酒はアルコールの覚
  醒作用で中途覚醒を招きやすく睡眠の質の低下などでお肌にはよくない(美容
  皮膚科専門医)。
 (4)  中国は地球低軌道を使った米スペースXの衛星通信網「スターリンク」への
  警戒感をあらわにし、中台問題も踏まえて陸・海・空、そして宇宙とサイバ
  ー空間をも一体化させた情報技術作戦の遂行を目指している。
 (5)  ミャンマー国軍が選挙で選ばれた政府から政権を奪取して以降、1300万人
  以上が故郷を追われ、国民5400万人の半数近くが貧困状態である一方、中国
  は経済的利益を守るべくミャンマーに接近して西側に対抗する安全保障の枠
  組みを作ろうとしている。
 (6)  「ChatGPT」などの生成AIを業務効率化に活用する動きが広がり、米国在
  住の日本人が開発した設定目的に向けたタスクを自動で提示する「エージェ
  ントAI」に注目が集まり、近い将来、管理職がAIに置き換わる可能性も見え
  てきた。
 (7)  エネルギー危機が長期化するとの前提に立ち、G7首脳声明に「ガス部門へ
  の投資は適切」と入ったことで、世界のエネルギー政策は確実に現実路線へ
  転換し始めている。
 (8)  日本の玩具業界で、玩具の対象を「男の子」「女の子」と分ける文化をな
  くし、誰もが自分の好きな玩具を選んで遊べる環境づくりが始まっている。

4   「じぃじぃの独り言」

  今回の特集である「争奪アジア人材」【選ばれない安い日本】も少子高齢化
 や長い間低迷した日本経済・社会などがベースにあり、専門家等から「移民政
 策の是非について国民の合意を得ること」「海外人材の能力開発を目的とした
 新制度をつくること」「後継者を育成できる新制度への移行を急ぐこと」など
 の提案が紹介されているが、その実現は現実問題としてなかなか時間がかかる
 ような気がする。
  話しは変わり、明るい話として、日経平均株価が5月末で2022年末比で約18
 %高と米欧の主要指数の伸びを上回っている。特に、株式市場には「5月に売り
 逃げろ」という格言があるが、5月に1年8ヶ月ぶりの3万円台となり、5月単月
 だけで約7%伸びている。その要因して、米欧株に比べて安全な日本株式での株
 式投資信託を海外投資家が多く買い越していることが考えられる。
  ただ残念なことに、私がお小遣いの範囲内で買っている情報関係の2銘柄は経
 営成績の悪化等もあり、海外投資家には相手にされず大きく値を下げている。
  話しを戻して、「日経ビジネス」の中で、ミャンマーの大学で数学を専攻し
 ていた女性が政情不安などで将来が見通せなくなり、日本の介護施設で働く道
 を選んで母国の両親への仕送りを除くと厳しい環境で働く姿を紹介している。
        難民救済の大義という面もあると思うが、低賃金でこういう人達に頼る日本
 人の姿を見ると、ちょっと淋しい気がする。
  また、ベトナムの若者がITエンジニアとして目を輝かせ、明るい表情で現地
 で働いている写真を「日経ビジネス」の中で見ると、私達シニア世代が日本の
 高度成長期時代に目を輝かせて働いていた姿を思い出した。
  世界各国の17〜19歳を対象にした意識調査結果では、「将来に対する夢を
 持っている」「自分で国や社会を変えられる」という項目での回答割合が低
 く、日本国民のエネルギーレベルの低さが指摘され、また、将来への不安感を
 強く持ちながら働く若い女性達の姿を見ると、ちょっと淋しい気がする。
  ただ、米国の大学教授が「歴史上の技術進化は、そのままでは労働者には、
 ほぼ恩恵がない」と指摘するように、厳しい言い方になるかもしれないが、情
 報技術等の進化による環境の変化には、各自が自己責任で柔軟に対応せざるを
 得ないような気がする。
  今、私は一人娘が働いていることもあって「宝物の孫」の勉強などの世話を
 しているものの、これからの厳しい日本社会状況等を踏まえてどのように関わ
 っていくのがいいか思案するが、とりあえず、孫なりの自主性を尊重しつつ、
 「自分で考えて行動する」大切さを教えていきたいと思う。
  最後に、私は運動での「体」の筋トレ、notoでの「頭」の筋トレを継続して
 私の健康寿命を伸ばすことに今後ともチャレンジしていきたい。



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