「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス『逆襲のPBR経営』【効率よく稼ぐ会社への変身】
1 はじめに
私は「日経ビジネス」を定期購読し、自由時間は十分あるので、気になった
記事を整理しました。
2 今回の特集 : 『逆襲のPBR経営』【効率よく稼ぐ会社への変身】
(1) 東京証券取引所が企業にPBR(株価純資産倍率)改善を求めた異例の要請か
ら約1年半が経ち、「企業価値を上げ続ける」終わりなき闘いが始まってい
る。
PBRを上げるには、利益を増やし、市場の成長期待を高めることが求めら
れる。
(2) 異例の取引所要請に基づく「PBR改革」は日本株復活のキーワードとなり
改革策を開示する企業は右肩上がりで増えているが、自社株買いによる短期
の株価対策から投下資本利益率(ROIC)の導入による本格的な資本コスト経営
まで千差万別である。
なお、5月末時点でのプライム企業のPBR1倍割れの割合は43%と若干改善
したものの、米国(2%)や欧州(18%)をなお大きく上回っている。
また、日本企業のPBR平均水準は1.2倍から1.5倍で、米国平均の4倍や欧州
平均の2倍を下回っている。
(3) 本誌が今年の6月末時点でのPBRランキング表を作成すると、高PBRでは、
世界的な市場拡大に沸く半導体やネット系の企業が上位に入り、低PBRでは
製紙など素材系の成熟産業や、電動化で技術と市場構造が激変する自動車・
部品を手がける企業などが目立っている。
(4) プライム市場の4割、スタンダード市場の6割の企業がPBR1倍割れで、本誌
でPBR1倍割れに潜む3つの病巣をあげている。
① 低収益の古い事業を温存し、それが会社全体の足を引っ張っていること
② 甘い計画で、実行力も身についていないこと。
③ 経営トップを変える基準もなく、任期固定だとPBRは低くなること。
(5) PBR引き上げに取り組む企業を紹介し、ある経営者は「投資家から全て学べ
コンサルティング会社は不要である」と言い切っている。
3 その他の内容
(1) 民間の採用調査では、3割で問題が発覚し、その内「経歴詐称」が全体の35
%を占め圧倒的にトップで、中途採用を強化する企業が増える中、経歴詐称
は軽視できないリスクになる一方、厚労省は就職差別を防ごうと厳しい指針
を掲げている。
(2) 技術科学大学(国立の工科系大学)は、豊橋技科大と長岡技術科学大学で、学
びを深めたい高等専門学校(高専)の受け皿で、独自のカリキュラムから生み
出される、ものづくりの即戦力は企業から引くてあまたで、企業の新卒採用
で高い人気を誇る。
4 「ちょイケじぃじぃの独り言」
今回の特集のテーマである『PBR(株価純資産倍率)』は、株価を純資産で割
って算出し、株価が上がらなければよくならないため、企業には、利益を増や
し、市場の成長率を高めることが求められる。
今回の特集記事の原稿は、日経平均株価が順調に上昇し、41,000円台をキー
プしている時に書かれたと思われ、今月(7月)の日経平均株価の推移をみると、
1週目は➕3.4%、2週目は➕0.7%、3週目は▲2.7%、今週末(4週目)は▲6%
37,667円(前月末比:▲4.8%)となり大きく4万円台を割り込んでいる。
その要因として、海外投資家の急激な円高に伴う業績悪化を懸念しての売り
があげられているが、他の海外主要株価指数と比べても揺れ幅は大きく、海外
投資家に依存した日本企業の株式は、本当のところ「リスクが高い」ように思
われ、今年に新NISAが導入されたが、なかなか日本企業の株式購入は怖いよう
な気がする(年金生活の私には、リスクの高い株式運用での資産運用は難しい)
また、投資の専門家が本誌で、『直接金融的視点から取締役の専門性を重視
する米国企業と、間接金融機関との関係性を重視してきた日本企業とのコント
ラストは鮮明で、社会的存在である企業の生き残りは、「市場」への適応力で
決まる』と述べている。
バブル期の株価上昇は、1985年の「プラザ合意」で引き起こされた「円高不
況」を是正すべき「金融政策の緩和と財政的な経済政策」で政府・日銀が総動
員で動き出し、市場が金あまり状態になったことで起こり、今になって思うと
日本企業の実力ではなかったような気がする。
前号の特集「シン愛社精神」と今号の「逆襲のPBR経営」は、向き合う相手
がそれぞれ従業員と投資家とで違いがあるものの、根底ではつながリ、欧米と
の格差がさらに明確になり、私が若い時のイケイケの日本経済の時によく聞い
た「日本型社会主義」という言葉をふと思い出し調べてみた。
「日本型社会主義」とは、日本の特有な経済体制や文化を指す用語として使
われ、「終身雇用」・「年功序列」・「企業別組合」・「官僚主導の開発主義
」が特徴として挙げられていて、やはり、今の日本社会・経済の衰退は「日本
型社会主義」が制度疲労を起こしていることが主たる原因だと、私には思える
最後に、私は運動での「体」の筋トレと資格学習やnotoでの「頭」の筋トレ
で「老いと闘える最後のチャンス」である私の70歳代を運に全てを任せ、ハッ
キリした姿勢と「まぁ、いいか」という気楽な気持ちで過ごす一方、「宝物の
孫」の世話をし、働きながら子育てをする一人娘をサポートしていきたい。
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